残り10㎞のマラソンで5,6番手追走
先を見れば絶望、諦めれば失望
これくらいの孤独が一番辛いと
並走するランナーが言えば
ライバルなのに世界に君しかいないと
錯覚させる程の冷酷な優しさ
このまま二人で切磋琢磨すれば
4番手のランナーに近づけるはずと
提案すれば駆け引き
君が同級生なら楽しいひとときだったかもしれない
振り返ればスタートした時は名前しか知らない
プログラムの中の一行でしかなかったと追想
この状況は日常で起きたら
運命とか洒落た言葉がよく似合う
勝負の世界では綺麗事にすぎないが
ペースが上がってきて
右心房が忙しく酸素を送り続けている
長い直線で前のランナーの陽炎を見た
4番手のランナーに向かって走り出すその姿は
まさに友達そのものではないか
入賞して喜べばコーチからの熱いお叱りの言葉と
次の試合までの鍛錬が待ち構える
それが本当の孤独だと知る、残り8㎞地点

















