真っすぐに続く道
絹路(シルクロード)ではない
陽炎で歪んで見えるのは
私自身の情熱だろうか
祀られたいくつもの魂が
怪訝そうな顔をしながらこちらを見ている
別に逃げた訳ではない、と
地球の自転に従っただけだ、と
寂寥たる荒野の前で己を庇う
空っぽの花瓶が割れたとき
終末の幻影を見たよ
鏡の前の私は、というと
頭蓋骨、鎖骨、背骨、手足の骨
若者とさぞ変わらないではないか
心の形までは
レントゲンを撮ってもわからない
筋肉のつかない箇所だから
今更鍛えようもない
破れた夢の痛みに魘される
私の身体を流れる点滴が
無邪気に走った後の水のように染み入る
あぁ、なんて懐かしい邂逅だ
青空がこんなに綺麗に見えたのは
風の回廊を走った若い頃以来だ
時を戻せないのは百も承知だから
せめて真っすぐなこの道を曲げてやろう
若者としての情熱はまだあるのか
私は動く天井を眺めながら
手術の怖さと戦っている矢先
麻酔銃に撃たれ深い眠りについた

















