コリアンダー。それはタイ語でいうところのパクチー。
前から感じていたことなんだけど、パクチーが苦手な人ってちょっとズルい気がする。
その場所にいる相手によるとは思うんだけれど、「わたし、パクチーだめ~」とかいっても
周辺が「そうだよね~、わたしもダメ~」とか「クセあるもんね~」などと同調してくることが多く
あまり変わり者扱いされずに済むようなケースが多い印象がある。
「好き嫌い」をいっているにもかかわらず、批判どころか共感されるのがズルい。
オレなんて、シイタケもセロリもアボガドもグリーンピースもサソリもコガネムシもカエルも
喰えるのにタマネギが食えないというだけで、「タマネギ食える連合軍」からの総攻撃開始で
ある。
あ~ああ~、いやぁ~んなっちゃうなァ~♪ って尾形大作を歌いたくなる。
って、こんな古いネタわかるやつおらんわ。
パクチーもクセがあるから、好き嫌いが今のアメリカの世論のようにきっぱりとふたつに別れる
というのは納得できる。
でもオレは好き。
クセはたしかにある。
でもそれは許せる愛しきクセである。
タマネギは甘いのか苦いのかはっきりしないフェミ男的な中途半端的なナヨナヨ感がある。
色も半透明で中途半端。
歯触りも柔らかいのか固いのかはっきりしないスカート履いてた頃のいしだ○成や武田○治
的フェミニズムベジタブルである。
それに比べて、あの匂いで男臭さを思うわせるパクチー。
万人から愛されようなんて愛想を振り撒かず、世の支持を二分するそのスーパースターぶり。
パクチーはフード界の田中角栄だ。うむ。
それもちょっと違うか(爆)
という流れで、たまに買い物にゆくスーパーで2週間前にペヤングの新しいのを見かけた。
その時はまだカップ麺のストックがたくさんあったので買わずにスルーしたが、後日ストックが
減ったころ、気になっていたので改めてスーパーにいってみた。
運良くひとつだけまだ棚に残っていた!
さらに前見た時にやっていなかった在庫入れ替えセールとかで安くなっているではないか。
ということでコレ。
『ペヤングやきそばパクチーマックス』
ワタクシ‘も’購入(笑)
かやくがパクチーだけなのはちょっと寂しいけど、それもまた風味がケンカせずに
パクチーの味が際立つかなと思えばいい。
作り方は他のペヤングと同じ。
かやく入れて、フタする。
パクチーといえばやっぱりタイだよな~と、ずっと前にいったタイを回想し、
走馬燈でなくトゥクトゥクをパスンパスンと脳裏に走り回らせながら待つこと3分。
バスバスバスン……
はい、できあがり。
想像以上にパクチーの香りが際立っている。
クサイといえばクサイんだけれど、このクササはなんだか好き。
クサイぶんだけ、健康な食べ物という感じがし、同時にエスニック感も同居している。
パクチーがダメな人の声として多いのは匂いが「カメムシ」っぽいっていう声。
似てるか似てないかっていえば、似てるという意見はたしかに否めないかもしれない。
でもそこには概念の問題も垣間見えるのだ。
パクチーの香りにクセがあることを先に置くと、じゃあそれが何の匂いに似ているかという
流れになり、カメムシという昆虫にたどりついてしまう。
食べ物であるパクチーを何かに例えて昆虫に結びつくから、マイナス的な印象になってしまう。
オレの持論でいわせてもらうと、そのイメージをつないでいる電流を逆流させてみたらどうか。
つまりは
パクチー→カメムシ
ではなく、
カメムシ→パクチーというイメージの流れに変換させるのだ。
まずはカメムシの匂いをクンクンと嗅いでみよう(笑)
クサイ!と思うだろう。
「だけど何かの匂いに似ているなあ?」と考えてみる。
ここでパクチーを思い出すのだ。
そう考えると、カメムシってクサイと思っていたけど、よく嗅ぐと美味しい料理で使用されている
食材に似ている香りだったんだな、って感覚が逆転するかもしれないではないか。
そう考えるとパクチーもいい香りだし、カメムシもいい香りだなと、ともに良い香りに思えてくる
かもしれない。心頭滅却すれば火もまた涼しというやつである。
あんまりカメムシカメムシって連呼すると芯から嫌いな人は怒りそうだから、このへんでやめておこう。
だけど最後にひとついわせてもらうと、前に探偵ナイトスクープでやっていたけどカメムシって
炒めて食べるとけっこうイケるらしい。
で、肝心のこのぺヤング。
ずば抜けて美味いとまではいかないかもだけど、個人的にはけっこう好き。
たまに食べたくなって、安く売っているのを見かけたらまた買っちゃうかもしれない。
パクチー以外にも、ちょっとだけでいいからなにか具があると嬉しいかな。
昨日今日もまた夜がかなり冷え込んできたから、パクチー料理の本場のタイとかで
またパクチーの入った温かくて辛い料理を食べたいものだ。
おまけ画像。
8,9年ほど前、タイ旅行で退廃的な建物が背景にあるエリアに魅入り撮影した1枚。
若かった…
このころに戻りたい……(/ω\)