ペヤングやきそば背脂MAX | 昭和80年代クロニクル

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古き良き昭和が続いてれば現在(ブログ開始当時)80年代。昭和テイストが地味に放つサブカル、ラーメン、温泉、事件その他日々の出来事を綴るE級ジャーナルブログ。表現ミリシアの厭世エンタ-テイメント少数派主義ロスジェネ随筆集。

この世に存在するすべてのモノには理由がある。

そんな言葉をどこかで耳にしたことがある気がする。

それは生命あるモノに限らず、その名前、形、色、そして特徴などすべてにおいてである。

 

たとえば映画「となりのトトロ」に登場する二人の少女、「さつき」と「めい」。

今でこそもう有名だが、当時はその名前が両方とも5月を意味するということに気づいていない

人間が意外と多くて驚いた。

 

また、過去にもちらっと書いたが、かつて夕方に「今田耕司のシブヤ系うらりんご」というバラエティ

番組が放送されていた。(まともに観たことは一度もないが)

 

この「うらりんご」というタイトルだが、ぱっと聞いただけだと、意味はないがなんとなく女子高生や

若者にウケそうなポップでキッチュな響きのネーミングっぽいが、wikiなどいろんなサイトを見ても

番組名の由来や意味はどこにも明記していない。

 

おそらく多くの人間が「なんとなく可愛い響きのタイトルつけただけで、別に意味なんてないだろう」

というところで思考が止まっていたゆえの流れだと思う。

 

だが――

 

昔から学校の授業が大嫌いで、パズルや推理クイズばかりやっていたオレは、「なにか意味が

潜んでいるのでは?」と思えてならなかった。

 

漫画やドラマで妙にぎこちない不自然なフルネームの人物がいたり、意味のわからないゲーム

タイトルや番組名を見聞きするたびに、そう考えてしまう面倒くさいクセがあったのだ。

 

ネーミングに謎が隠されている場合、仕掛けのパターンはいくつかある。

 

ポピュラーなところでいえば、

「アナグラム」

「対義語変換」

「ダジャレ」

の3つがあげられる。

 

アナグラムというのは文字をバラバラに分解して、並べ替えたら出来る言葉をいう法則。

たとえば「かとう あい」⇔「あとう かい」のような感じ。

 

対義語は反対の言葉に置き換える法則。

作家の西村賢太が書いている私小説の主人公でいえば「西村」⇔「北町」といった感じ。

 

ダジャレは既存の似た言葉や近い存在位置にあるものにそのまま置き換えるだけ。

「エリック・クラプトン」⇔「エリック・プランクトン」

「車」⇔「バイク」といった感じだ。

 

‘シブヤ系うらりんご’という意味不明の番組名もこのどれかの法則を当てはめて考えれば

なにか浮上してきそうな気がして考えてみたら、ひとつピン!ときた。

 

まず「うら」というのを対義語の法則で、「おもて」に変換する。

そして「りんご」というのを、近い存在である「なし」に変換してみる。

 

すると、「おもてなし」という言葉がはじき出されたのだ。

 

つまりその番組のネーミングは「シブヤ系おもてなし」というのを、遠回しに言葉遊びしたという

スタッフの意図がオレには垣間見えた。

 

事実はわからない。オレの考え過ぎかもしれない。

でもかなりイイ線いった推理ではあると思う。

 

この例を考えると、やはり意味がなさそうなモノでも、推理してみれば意味が発見されるかもしれない

と思える。

 

それをふまえた上で、オレの頭の中でふと急に浮かんできた風景がある。

 

 

登場人物は

 

・A社長

・B企画部長

・Dチーフデザイナー

・E主任

 

の4人である。

 

場所は某有名カップ麺メーカー本社の10階にある会議室。

取引先からの帰りが遅れているE主任の到着を待ちながら、まずはA社長をはじめとする3人

だけで新商品についての開発会議が行われているところだ。

 

以下そのワンシーン。

 

A社長

「B企画部長、前回発売した激辛味とカレー味のふたつは大好評だったね」

 

B企画部長

「はい、社長にゴーサインをだしていただいたおかげで、大成功をおさめました。

ありがとうございます」

 

A社長

「いやいや、私はなにもしとらんよ。これもみんなが奮闘してくれたことによる結果だよ。

ところで……カレー味に続く次のヒット商品の案はどうなっているのかね?」

 

B企画部長

「はい、そうですね……部下にいろいろマーケティングをさせてみたのですが、一度

辛いものから抜けて、‘背脂’なんてどうかと思っています」

 

A社長

「背脂だって?」

 

B企画部長

「はい、そうです。あの‘背脂’です」

 

A社長

「勝算はあるのか?」

 

B企画部長

「ええ、いけるかと思います」

 

A社長

「……よし!わかった! 君はあのカレー味も成功させた功績がある! やってみろ!」

 

B企画部長

「かしこまりました! ありがとうございます!!」

 

ガチャ!!――その時に会議室のドアがあいた。

 

E主任

「遅くなりました! 申し訳ありません! 先方の長話につかまってしまったもので!」

 

A社長

「おお、そうかそうか、大変だったな、お疲れさん。そうだ、最初に君にも伝えておこう。

次の新商品の味がもう決定したよ」

 

E主任

「あ! そうなんですか! 次はどんな……?」

 

ここでA社長からB企画部長に説明しろいったアイコンタクトがゆく

 

B企画部長

「次は‘背脂’だ」

 

E主任

「えっ? シマウマの味ですか??」

 

A社長

「シマウマ? いったい君はなにをいっているのだ? シマウマなんて食べたことあるのか?」

 

E主任

「だって、たった今B部長が『ゼブラ』とおっしゃったでは……」

 

A社長

「だっはっはっは! バカだな君は! ゼブラじゃなくてセアブラだよ! セ・ア・ブ・ラ!!」

 

E主任

「ああ、なんだ、そうだったのですか」

 

B企画部長

「いや~、E君、きみは本当に面白いねえ。でもたしかにいわれてみれば『ゼブラ』『セアブラ』

ちょっと似てますね、社長」

 

A社長

「たしかに似てるといえば似てるかもな。ああ、そうだ!せっかくだからその聞き間違いを元にして

その商品のパッケージデザインはシマウマをモチーフにしてみてはどうだ? 背脂なんて色が白だから

そのままのイメージをデザインにしてしまうと、結局もとのペ○ングでつまらない流れになってしまうだろう?」

 

B企画部長

「はい、そうですね」

 

A社長

「おお、そうだ! おい、D君!」

 

Dチーフデザイナー

「あっ、はい!」

 

A社長

「たしか君のデザイン班に最近ひとり新しいやつが入ったじゃないか! ほら、今まで電通で働いて

いたけど労働時間が長くて辛かったからといって辞めてうちに来たっていうやつが!」

 

Dチーフデザイナー

「えーと、あっ! クサマ君ですかね?」

 

A社長

「そうだ! その彼だ! 彼にちょっと頼んでシマウマをテーマにした背脂味の新商品のパッケージを

デザインしてみてもらってくれないか?」

 

Dチーフデザイナー

「わかりました。では彼に伝えて、明日にでもデザインをあげさせます」

 

――そして、翌日

 

 

Dチーフデザイナー

「社長! 出来上がりました! こちらになります!」

 

 

 

A社長

「ほほう、たしかに白と黒でシマウマっぽいじゃないか」

 

Dチーフデザイナー

「はい、クサマくんがいうには白と黒だけでは立体感や躍動感に欠けてしまうとのことで

アクセントとしてシルバーも混ぜておいたとのことです。またシマウマっぽくという

社長のご意見をしっかりさらにアピールするために、底に近い側面にはストライプもさりげなく

入れておいたとのことです」

 

 

A社長

「おおそうか! みんなよくやってくれた、ありがとう、お疲れ様」

 

 

…………

 

以上、

そんな製作背景があって、ペヤング背脂MAXのパッケージはああいったデザインになったのでは

ないかという可能性をオレは考えてみた。

なぜ白黒?というデザインは「ゼブラ」⇔「セアブラ」から来ているのではないかと。

 

全部オレの勝手な妄想。

共感するかしないかはアナタ次第。

 

行数もそろそろ埋まったと思えるので残り数行で本題のやきそばについての感想を(笑)

 

 

背脂味というよりもペヤング油そばって感じだろうか。

 

 

 

メンマとうずまきナルトがいかにも「油そばですよ感」をだしている。

 

そして思ったよりも油に重みがあった。

ごはんと一緒に食ったら多少ヘヴィなり。

 

油そばは好きだから、この味は嫌いじゃないけど、なにと一緒に食べるかの判断が難しい。

これ一食だと足りないし(笑)

 

おしまい