麹からつくる甘酒。
飲み物だけでなく、調味料として使うと自然な甘さに仕上げるのこともでき、
その栄養の高さから飲む点滴、飲む美容液などと言われていますね。
市販のものとの違いは、
火入れをしていないため酵素の働きが期待できること。
お肉やお魚などを漬け込むと、
タンパク質が酵素により分解され旨味成分のアミノ酸に変化。
素材の美味しさがUPするだけでなく、
体に吸収されやすくなるため負担も軽減できます。
そんな生甘酒は保存性は低いのが難点。
自家製甘酒を火入れする時は、
酵素の失活を最低限にするために60度以下で火にかけるのがオススメです。
でも、実は甘酒は出来立てが一番美味しいのです。
だったら、使い切るぐらいの少量ずつ作るのもひとつ。
少量作るのにちょうどいいのが、ステンレス製のスープジャー。
我が家は380ccのものを使っています。
<材料>
米麹(生) 200g
水 250cc
(生麹:水=1:1.2〜1.3 ※乾燥麹の場合は麹100gに対し水を30cc程増やす)
必要な道具・・・鍋、スープジャー、温度計
1. スープジャーにお湯をいれて温めておく。
2. 鍋に水をいれて火にかけ、65度ぐらいのお湯を沸かします。
3. そこに米麹をいれて混ぜたら、弱火にかけ再び65度になるまで混ぜながらゆっくりと温度をあげます。(麹は熱に弱いので、焦らず弱い火にかけてください)スープジャーのお湯を捨てる。
4.温まっているジャーに、3を入れます。ここで再び検温し、62〜65度ぐらいであることを確認。
蓋をして、ジャーを付属の保温ケースに入れるか、タオルなどで包んでおきます。
5.9時間ほどでおかゆ状になっていたら完成です。
容器を入れ替え、冷蔵庫で1週間ぐらい保存できます(冷凍も可)。
麹の糖化がもっとも働くのは60度です。
ジャーに入れている間に少し温度が下がることを考慮して、最初は60度を少し超える温度にしています。
また、ジャーを温める時は熱湯を使うと殺菌はできますが、甘酒作りには温度が上がりすぎています。その時はお湯を捨ててから少し放置、ジャー内部の温度を下げてから入れてくださいね。
70度を超えると酸味が出てしまいます。
50度を下回ると、麹の粒が硬いままだったり甘くなりきりません。
冬場など気温が低いくて心配な時は、途中で一度温度チェックして、
低ければもう一度鍋にかけてみてください。
9時間後にまだ仕上がっていない時も、
同様に温め直して、もう少し時間を置いてみてください。
温度を安定させるため、スープジャーの容量に対して8分目以上になるようにしたほうが失敗しないと思います。
とはいえ、私はこの方法で失敗したことはないぐらい簡単です。
温度さえ確認したら、あとは放置して完成!
(土鍋を保温して作っていた時は、
灰色になったり甘くなりきらなかったこともありましたが)
この作り方は麹だけで作る「はや作り」というものです。
甘酒にしたときに一番パワーが強く、
麹の風味もよく感じることが出来ます。
いい麹なら、この作り方がオススメ。
今回は、先日開催した自家製味噌教室で使うために取り寄せた、
有機栽培米を蔵付き天然麹菌で醸した生米麹を使いました。
飲むなら、お好みの濃さに薄めてください。
お料理やお菓子作りに、
いろいろアレンジを楽しんでみてくださいね。