先日、
「ベージュとキャメルの色の違いがよくわからない。
」
と、店で服選びをしていた見知らぬ二人組。
頼まれてもいませんが、調べてみました。
同じような色と認識されやすい色かもしれませんね。
色名には幅があるので、JISの色名規格で確認したいところなんですが…。
「キャメル」はJISには採録されていないので、和色名の「らくだ(駱駝)色」で比べてみます。
「えっ らくだ色と?」という声が聞こえそうですが…
ベージュ:
明るい灰みの赤みを帯びた黄
*色再現は、JIS採録の色の近似値を参照
マンセル値は、10YR7/2.5
13世紀頃からあるフランスの伝統色。
天然由来(未漂白、未加工)の繊維や織物の色を意味していました。
後に英色名にもなり、現在は明るい薄い茶色の総称として広く使われています。
らくだ(駱駝)色:
くすんだ黄赤
*色再現は、JIS採録の色の近似値を参照
マンセル値は、4YR5.5/6
らくだの毛の色とされる茶色。
日本では、動物の体毛の色の色名は珍しいのですが、英色名の「キャメル」の訳語として使われるようになったそうです。
(フリー画像)
ファッションカラーで「キャメル」というと、上品で大人の色。
「らくだ色」というと、昭和の冬の肌着の色。
シャツやステテコ、 モモヒキは らくだ色が定番でした。
今では、肌着も化学繊維が主流。
肌着の概念も変わり、「らくだ色」という色名も見聞きしなくなりましたね…。
「ベージュ」と「キャメル」。
なんとなく似た色のイメージもありますが、比べてみると違いますね。
「キャメル」は、「キャメルヘア」という色名で1923年に登場したそうです。
「ベージュ」は13世紀から、「キャメル」は20世紀に入ってからと、色名歴(?)も 結構違うものなんですね。
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