こんにちは
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます
寒い
毎日寒いですね・・・。
昨年の夏が激しい猛暑だったため、いつもよりぐったりしていて「ああ、私、暑いの無理やわ・・・」と思っていましたが、最近もともとは寒がりだった事を思い出しました(要するに暑いのも寒いのも苦手)
でも、年々平均気温が上がって温暖化(沸騰化?)が叫ばれる中で、この季節になってピーンと張りつめたような寒さを感じる時や、雪がちらちら舞うのを見ると、よかった、ちゃんと冬だ・・・と安心したりもします
さて今日は若い方のクマ治療についてお話します
※今回は色味による「青クマ」や「茶クマ」のお話ではなく、いわゆる「黒クマ」「影クマ」のお話です。
一口にクマと言っても、原因は多岐に渡ります。
①骨の萎縮、もしくはもともと低形成
②皮下組織の減少
③支持靭帯のたるみ
④眼輪筋の菲薄化
⑤肌弾性の低下
などが挙げられます。
これらの要因に当てはまるものが多ければ多いほど、治療の難易度も上がるし、使い分けるべき製剤の種類も増えます。
加齢的な変化が進むと、これらの要因が増えていく、と考えてよいと思います。
特に⑤、お肌の弾性が低下している場合には注入治療は向いていない事が多く手術の方があっさり改善できたりします。
さて、若い方で影クマが気になる、という方は①が原因になっている事が非常に多いです。
つまり、骨格的な問題です
むしろ①、あるいは①+②以外の問題がない事も多いです。
逆にある程度の年齢になってくると①だけが問題だという人はほとんどいません。
麻布ビューティークリニックの我らが加藤聖子先生が執筆された論文を読めば、まあ私のこんな拙い日本語の文章を読まなくても一発解決なのですが
Kato K, Kajiwara T, Furuyama N, Liew S. J Cosmet Dermatol. 2023 Feb;22(2):439-448.
横顔を見た時に、眼球よりも頬が前方に出てる場合をpositive vector、後ろに下がっている場合をnegative vectorと言いますが、もともと骨格的にnegative vectorの方は若い時から影クマが目立ちやすいのです。
Kato K, Kajiwara T, Furuyama N, Liew S. J Cosmet Dermatol. 2023 Feb;22(2):439-448.
左側がneutral(あるいはpositeive) vector、右側がnegative vectorの図になりますが、negative vectorの場合、眼窩脂肪を押し上げる組織がないので、いわゆるeye bag(目袋)も出てきやすくなります。
頬の脂肪がふっくらしている方は目立ちにくいのですが、やせ型の方や急に体重が落ちてお顔の脂肪が減ってしまった時にeye bagが出てくる、という事もあります。
(体重が増えたらクマが治った、っていう話もあります。)
このようなタイプでは、まず後退している部分の高さを補う事で症状がかなり改善される事が多いです。
正面視時
上方視時(目を上方に向けるとクマが強調されます)
側面を見ると、頬の前方突出が改善され、neutral vectorになっています。
正面視時
上方視時
これに加えて青クマが目立つ方や眼窩脂肪との段差が目立つ場合にはベビーコラーゲンを併用することもあります。
今回の症例では眼窩脂肪の突出(eye bag)がほとんどないため、ヒアルロン酸で頬の高さを足すだけでもクマの改善は得られました。
眼窩脂肪の突出が軽度な場合は注入治療だけで改善することが多いですが、eye bagが大きい時は外科的加療の方が向いている事もあります。
逆に、このようにクマの原因が骨格だけによるものの場合、仮に眼窩脂肪の突出があったとしてもむやみに脂肪を除去してしまうと余計に窪みが悪化したり、上まぶたの窪みが悪化する事もあります。
外科的加療を考慮する場合は、執刀医の先生としっかりと話し合ってくださいね
骨でも脂肪でも、「除去する」治療についてはかなり慎重になった方がいいと思います・・・。取ったものは戻ってこないので・・・。
この記事を書くためにいろいろとnegative vectorやpseudo eyebagなどについて調べていたんですが、海外ではプレートを埋め込む手術なんかもあるみたいです。
↓こちら、アメリカ ボストンのDr. Michael YaremchuckのHPより引用。
がっつりボルト打ってプレートみたいなのを埋め込む。
(注入治療ではまさにこのプレートの代わりにヒアルロン酸を入れる)
うっすら「骨が下がってるんだったらプレート入れればいいんじゃね?」と思ってはいたのですが実在する手術でした。。。
日本ではやってる先生、見たことないような・・・
アジア人はnegative vectorが多いので、やってる先生もいそうなものですが、全然普及していないということは何かしらアジア人には向かない理由があるのかもしれません。
まあ、こんな目に近いところに厚みを持ったものをがっつり入れるのもちょっと怖いような気もするし、かなりアグレッシブな韓国でもあんまりやってなさそうな・・・私が知らないだけかな。
(あと皮下脂肪がしっかりしてる人なら大丈夫そうだけど痩せてる人には向かなさそう。)
ヒアルロン酸やその他のフィラー、自家組織(脂肪)を使ってボリュームを改善させる、あるいは逸脱した眼窩脂肪を移動させて厚みをプラスする手術が主流のように思います。
一口に「クマ」と言っても原因はさまざまです。
「クマ治療」=コレ!という単純なものではありません。
また、注入治療がすべてを解決するとも限らないし、逆に手術がすべて、ということもないと思います。
非外科的な治療にはできないけど外科的治療にはできることはたくさんあるし
逆に外科的治療ではできないけど(やるとしてもかなり大がかりになるけど)非外科的治療ではできることもたくさんあります。
原因に応じた治療を選択する事が大事だと思っています。
最後までお付き合いいただきありがとうございました
黒田でした
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