こんにちは
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます
今日から2月
本格的な冬まっただなかですが、皆様いかがお過ごしでしょうか
この時期になると阪急百貨店では「阪急バレンタインチョコレート博覧会」が開催されます
行かれたことありますか？
私はないです
（いや、ないんかい）
だってすごい人らしいんです・・・人人人・・・。
必要時以外は最低限の人口密度で暮らしたい私には無理・・・
先日美容師さんとその話をしていて、「やっぱたけのこの里っすよねー」という結論に至りました。
「とんがりコーンくらいの大きさのたけのこの里、ないんかな・・」ってつぶやいてておもしろかった
（おもしろイケメン美容師さんがいるのはこちら→CORRECT MAISON さん。もう15年くらいお世話になっております)
でもチョコレート博覧会行った事ある人はみんな幸せそうだし
死ぬまでには行くことを前向きに検討したいと思います・・・（←大阪人の「行けたら行くわ」感）
さて今日はほうれい線のお話です。
私、常々思ってるんですが、「ほうれい線が気になります」と言ってご来院された方で、ほうれい線がただの線だけってこと、そんなにないのになぜ人はそれをほうれい線と呼ぶのだろうか
ほうれい線が目立つ原因にはいろいろありますが、たるみを伴ってできるほうれい線は、もはや「線」じゃなくて
折り重なり
です。
英語でほうれい線は"nasolabial fold"と言いますが
naso=鼻
labial=唇
fold=折り目
なのになぜか日本語では「鼻唇溝」って、ちょっとマイルドに訳されている、それは優しさなのか。
これは正直に「鼻唇ドレープ」「ほうれいドレープ」とかに名前変えた方が逆に親切な気さえします。
そもそも「ほうれい」って何なの。「法令」って当て字も変だし「豊麗」も良く言いすぎやろ。
しかし、たるみが原因ではなくて、額や目尻と同じように繰り返される表情筋の動きによって刻まれジワになってしまったほうれい線は「溝」です。
これは英語で言う"laugh line"にあたるので、ほうれい「線」と呼んでも矛盾しないように思います。
こうやって字で書いててもよくわからないので、症例をご紹介します
（お写真のご提供誠にありがとうございました
）
とてもお綺麗な方です
フェイスライン、Ogee Curveが非常に美しいですね
この患者様のほうれい線をnasolabial foldとlaugh lineにわけると
こういう感じです。
この（狭義の）nasolabial foldとlaugh lineでは原因が異なるため、治療法も変わります
赤丸で示した部分は主に上・中顔面のボリュームロスが原因となっています。
こめかみや前頬部、側頬部の深部のボリュームが減ると、余った皮膚（＋浅層脂肪）が低いところに向かって乗っかってくるため、ドレープができてしまいます。
この時、ほうれい線だけではなく、目の下のたるみやクマ、ゴルゴラインも同時に気になる方が多いです。
このあたりのボリューム改善を行うと、「ほうれい線の悩みで来たのにクマも結構良くなってる！」と一粒で2度3度おいしい感が得られる事があるのも、原因の一部が共通しているからです
一方、青丸で示した部分はもっと表層の話で、お肌の弾力の低下や乾燥などにより表情筋の動きが刻まれている状態なので、肌質改善を目的とした製剤や、浅い層に注入してもなじみがいい製剤を選びます。
「表情筋の動きによる刻まれジワであればボトックスを使えばいいのでは？」という疑問も出てきそうですが、「laugh line」と呼ばれている通り、この部分は笑ってこそできるシワなので、ボトックスで止めてしまうと笑えなくなってしまいます・・・。
ただ、口角下制筋の強さや、口角を上げるにしても頬筋群が強いのか笑筋が強いのかなどのバランスを考えたうえでmodiolus付近にボトックスを使うこともあります。
ちなみに笑った時にほうれい線の上側が深くなる、いわゆる筋肉性のほうれい線では、ガミースマイルが強い場合には上唇鼻翼挙筋にボトックスを打つとガミースマイル、ほうれい線ともに改善することが多いです（ガミースマイルではない人にこれをやると、ほうれい線はできにくくなったけど笑い方が気持ち悪い人になる可能性があるのであまりおススメすることはありません）。
若い方で、たるみによるほうれい線がそう深くない場合はほうれい線への直接注入で改善することもあります。
まあでも、赤ちゃんでも佐々木希でも北川景子でも石原さとみでも笑ったらほうれい線は出るんだからあんまり気にしなくていいような気はします・・・
ということで、今回は
・VOLUMA XCでこめかみ、頬のボリューム改善
・VOLIFT XCで中～下顔面のボリューム改善と浅い刻まれジワの改善
を行いました💉
もともとフェイスラインは美しいのですが、ボリュームロスが改善されるとさらにすっきりしました
お顔全体を見ても
全体的により若々しく、元気な印象になったかと思います
【費用】
ヒアルロン酸 3cc 220,000円（税込）
今回はVOLUMA XC 2cc, VOLIFT XC 1ccを使用しました。
【リスク】
内出血、一時的な腫れ・痛み・凹凸感、血管閉塞による視力・視野・神経・皮膚障害、アレルギー、遅発性反応など
ほうれい線を「線」だと認識していると、直接くぼんでいるところにヒアルロン酸をちゅーっと入れて持ち上げれば簡単に治るような気がしますね。
もちろん、浅層脂肪や余剰皮膚のかぶりが少ない浅いほうれい線の場合は直接注入だけでも改善します。
また、皮膚の弾性低下など、肌質による浅い刻まれジワの場合には浅い層に細かくヒアルロン酸やベビーコラーゲンを注入することで目立たなくなります。
しかし、「線」ではなく「折り目」「ドレープ」になってしまっている＝窪みの上に脂肪や余剰皮膚が乗っかってしまっている状態ではいくら直接注入してもあまり改善はしません。
一時的に改善したとしても1カ月～3カ月くらいで元に戻ってしまうことがほとんどです。
そのドレープはなぜできてしまったのかを考えると、ほうれい線から少し離れたところへのアプローチが効果的である場合が非常に多いです。
また、今回はボリュームロスが原因となっていましたが、逆にボリュームが多い（主に浅層脂肪が厚い、皮膚が厚い、など）場合もあります。長くなってきたので詳しくは省略しますが、ボリュームが多くてほうれい線が目立っている場合の治療はとても難しいです・・・。
ほうれい線に限らず、どんな加齢的変化も完全に消すことは不可能ですが、加齢変化のメカニズムを考えて、より原因にアプローチする治療法を選択することでよりよい結果と長期の効果が期待できると考えています
最後までお付き合いいただきありがとうございました
黒田でした
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