ORANGEの備忘記録 -10ページ目

手術終了からの意外な悶絶タイム

手術は無事終了した。


全身麻酔をされてから、手術が終わるまで時間が飛んだようだ。


昨夜の寝不足も解消している。

快眠のあとのようだった。


肩の痛みはもちろん強くあるが、苦悶に顔を歪めるような痛みはない。鈍痛に近い。ここは麻酔が効いているのだろう。


病室に到着し、ベッドへ移してもらう。

その後は3時間、動かないでください、と。


なぬっ?

確かにあれこれ管が付いてるし動けないけど

3時間・・・。トイレの心配だった。

いやー大丈夫じゃないだろう。

不安で仕方がない。


全身麻酔のあと起き上がったりするときにフラつくかたもいらっしゃるから、必ず看護師さん付き添いのもと起き上がること。

何度も念おされた。


トイレの心配があることを告げると、そのときは遠慮なくナースコールで呼んでください、ベッドで寝たままできるよう便器を持ってきますから、と優しく説明してくれる。


うむ、仕方ないよね。


検診も終わり看護師さんが去り、しばらく。


不安は的中。

尿意が我慢できない。

普段なら速攻でトイレに行くレベルだ。


そりゃそうだ。

全身麻酔の直前まで普段より多い水分摂取したのだから。病院が急に手術開始時間を半日早めたのだから。(恨み節)


でも全身麻酔してからどれほど時間が経ったのかもわからない。

確か予定では8時45分から手術開始だったと思うが、麻酔から覚めて今が午前なのか午後なのかすらわからない。時計もチャイムもなく時間を知るすべもない。


トイレに行きたいが体を動かせない。


あ、もしかしたら眠くなって寝てしまって、気がついたら安静時間の3時間なんてあっという間に過ぎてるかもしれない。

もう少し我慢してみよう。


いや、全然眠くならない。

だって快眠から目覚めたばかりだ。

不快な感覚が強くなっていく。


眠くなるどころかむしろ、いろいろ頭でトイレまでの時間を計算しだした。


ナースコールで呼んでも一回は『はい、なんでしょう?』とご用聞きに来る。

で、トイレトイレといえば『ではベッドでできるよう便器を持ってきましょう』と言って一回戻る、からもう一度便器を持ってきてセッティングしてもらう、でやっと排泄。


やっぱり時間かかるから、あんまりギリギリで呼ぶと間に合わないかもしれない。

大人なら早めに呼ぶほうがお互いにとっていいに違いない。


ついにナースコールをポチッ。

ナースコールは、トイレで呼ぶことを想定し看護師さんが手元に置いてくれてあった。

遠慮せず呼んでくださいね、と。ありがたい限りである。


この病院のシステムがよくわからないが、ナースコールをポチッすると恐らくすぐに来てくれるシステムのようだ。


前に腰椎骨折で入院した関西の病院はポチッたあと、スピーカーで用件を伝えるシステムだった。


ここでは、すぐに看護師さんが来てくれた。

トイレの旨伝えるとすぐに用意して戻ってきてくれた。

ベッドに仰向けのまま、布団の中に便器をセットしてくれる。

便器はどんな形なのかとか見ることができないが、ちゃんと温かい。


ではどうぞ、となったがすぐには出ない。


看護師さんは慣れているので、すぐに出ないことも想定内。

終わったらまた呼んでくださいねーとなった。


しばらく気持ちを鎮めて頑張ってみるが尿意が強いのに全く出ない。


むしろ、りきむのに出ない不快感が増す。

しばらく自分でもその体勢のまま放置。


いや、やっぱり出ない。


時間の感覚がないまま、長い時間粘ったが出てこない。

再びやってきた看護師さんが一旦外しましょう、と体勢を戻してくれた。


しかし尿意切迫感は全く衰えず。上半身を動かさないよう、下半身だけで悶絶する長い時間を過ごしていた。

手術の始まりはじまりぃ~

手術の始まりはじまりぃ〜 


看護師さんと二人で手術室へ徒歩で向かう。


エレベーターで降り着いたそのフロアは手術専用のフロアのようだ。


到着し少し廊下を歩くと、よくドラマでみるような、家族が長椅子に座って待つスペースがあった。

コロナ態勢の中、付き添い禁止なのでもう何年も使われていない。


そこで手術室専任の看護師さんと付き添って来てくれた病棟担当の看護師さんの引き継ぎがあった。病棟担当の看護師さんはここから先には入れないそうだ。


付き添ってくれた看護師さんに着てきた上着を渡しさっとお礼をして大きな扉の向こう進む。


ドラマのイメージだと家族の待合室の先の扉はすぐ手術室だと思っていたら、この病院は違った。

そこから先、まだまだ長く広い廊下を進む。

道路のように広い廊下なので、壁際には大きなワゴンで手術の道具?の準備をしていたり、何人もの看護師さんと思われる方々があれこれ大きなワゴンに器材をたくさん積んで作業している。さながら倉庫のようだった。


そのうち壁側の扉が開いていて、ここですと案内された。ここが今日の手術室だ。


すでに何人かが作業をしている。


少し高めのベッドにそのまま仰向けに横たわる。手術は横向きに行われるそうだが、まずは仰向けになるように言われた。


ベッドにはヒーターが入っていてとても暖かい。快適で、あはっ🤩という気持ちになる。


すかさず、計器があれこれ手際よく付けられていく。

5分もしないうちに麻酔科の先生がやってきた。手術前に診察してもらった先生だ。(と、言われて認識した程度に誰だかよくわからない。)


これから全身麻酔を始めるので、血管に管を通してそこから麻酔を注入します、先にマスクで酸素を出しますが麻酔が効いてきたら気道に挿管に切り替えますねと。

酸素マスクは産院で出産直後に息があがっていた中付けてもらったことがあるが、とても軽いマスクだった。今回のマスクはそれとは違って重たくずっしりする。『重たっ』と思わず言ったような、言わなかったような。


無味無臭無温の気体がシューと出ている。


その後、『では麻酔を入れますね~』と。

目が覚めたら終わってますからね、と言って麻酔が注入された。数十秒かな?しばらくはなんともなかったが、急に変な感覚が体を巡ってまばたきを1回したところまでは覚えている。



終わりましたよ~



声をかけられた。


あ!しまった朝だ!トイレ行かなくちゃ!と、とっさに思って

トイレ行かなくちゃ・・・

・・・・?

あ、朝と間違えました・・・


などと言ったのを覚えている。

そこからまた少し記憶がぼんやりし、病棟の部屋に着いたあたりで意識がはっきりした。


言われた通り、麻酔のあとは気付けば手術は終わっていた。


手術予定の変更!

眠れない環境でウトウトしながら空が明るくなりつつ。


7時前には目が覚めたので、顔を洗いに行ったり、トイレに行ったり。


検温も指示されていた。


朝食は出ない。


手術当日は、朝から夜まで絶食と説明があった。

午後の2時半からの手術を予定しているので、水分摂取は朝の10時までとな。


絶食は耐えられるけど、水分補給はちゃんとしとこう、と思いいつもよりハイペースに水を飲む。

普段はあまり午前中は食事はもとより水分もとらないのだけど。


8時前、形成外科チームが大部屋にやってきた。

斜め向かいのベッドの大学生も今日手術らしい。手術予定の変更を知らせていた。

どうやら朝イチの予定が、午後に変更になるとか話している。


次にお向かいのベッドへ、手術の予定の確認を知らせている。こちらも今日手術らしい。

あれこれ調整した結果、お向かいさんは予定に変更ナシとなった。


この4人部屋は手術待ちの部屋なのか。


さて自分の番になった。

すると、やはり手術の予定時間変更だ。

なんと朝イチに変更すると。


電車が人身事故で止まっている影響と話していた。おそらく先生か看護師が到着できずにいるのだろう。


手術の時間が変わることは別に問題なかった。その時はそう思っていた。


あと30分後に手術室に入る、と随分急な変更だ。水分は予定だと10時まで取っていいとされていたが、すぐにストップ。


ところが、この夜中から朝まで取った水分量が全く出切っていなかったし、尿意もない。

500ml近くは飲んだ。

手術も2時間前後の予定だからと、術中の尿道挿管もしないとか。

トイレに行きたくなったらどうするんだろう、と思いつつも、まぁなんとかなるでしょうと楽観視。


その後すぐに看護師さんが手術着を持ってきてくれ着替えた。


手術着はまるで人んちで長年洗濯したかのようなヨレヨレのタオル地のもの。ズボンはそのままパジャマで良いとなった。


手術に向かう前にトイレに行きましょうと言われ、行ってはみたもののやはり全然出ない。やばいなぁ。

これいつ行きたくなるんだろうなぁ。

尿意で手術中に目がさめないといいな。

←そんなことはないのだけど、初めてのことなのでいろいろ想像してしまう。


さていよいよ手術室に向かう。

手術台にうつ伏せで手術するときは、部屋からストレッチャーに乗せられて移動する謎ルールがあるそうだが、今回は左首肩の手術で、台には横向きになるそう。なので手術室までは徒歩で移動とのこと。


看護師さんとエレベーターで手術室のある階へ向かう。

さよなら現世。次に来るときは、脂肪腫が無くなってまるで病人のような状態でしょう。