メラミンスポンジは、水だけで茶渋や手垢が驚くほどきれいに落ちる、「最強のお掃除アイテム」ですよね。家事代行でも、上手く使えば時短になる非常に便利なツールだと認識しています。
ただ、この「最強」の裏には、大きな「罠」が潜んでいることをご存知でしょうか。
実は、私も過去にその罠にはまってしまい、お客様宅ではなく実家でですが、取り返しのつかない失敗をしてしまった経験があります。
実家で書道の筆を洗った際、洗面台に墨の汚れが少しついてしまいました。水で擦っても落ちず、焦った私は「最強」のメラミンスポンジで擦れば大丈夫だろうと安易に考えてしまったのです。
実は私、書道歴が20年以上です🎶
結果、墨の汚れはきれいに落ちました。しかし、よく見ると、洗面台表面のツヤがなくなり、一部分だけザラザラとした質感に変わってしまっていたのです![]()
まさに、洗面台の「コーティングが剥がれてしまった」瞬間でした。
「水だけで落ちるのに、なぜ?
」と当時はびっくりしましたが、家事代行としてお仕事を始める前の研修を通して、その理由を深く理解しました。
メラミンスポンジは、洗剤の力で汚れを落としているわけではないのです。その正体は、超極細の硬い研磨剤の集合体です。目には見えない非常に小さなガラスの破片のようなもので、汚れを削り取っているのです。
汚れと一緒に表面を削り取るため、洗面台やキッチンの光沢のある表面に施されたコーティングや艶出し加工も、容赦なく削り取ってしまいます。一度コーティングが剥がれてしまうと、その場所は水を吸いやすくなり、汚れも定着しやすくなってしまいます。
家事代行にとって、お客様の設備を傷つけることは絶対に避けなければなりません。私の失敗が、皆さんの現場でのリスクを防ぐ教訓になれば幸いです。
ピカピカのコーティングは死守しましょー!
私のような失敗を繰り返さないために、特に注意すべき「メラミンスポンジを使ってはいけない場所」をリストアップしておきます。
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光沢のあるプラスチック製品(アクリル、FRPなどの浴槽や洗面台)
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ニスやワックスが塗られた木製品(テーブル、フローリングなど)
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車のボディ、鏡面仕上げの家具
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テフロン加工などのフッ素樹脂加工品(フライパンなど)
特に、最近の洗面台や浴槽はコーティングされているものが多いため、必ず目立たない場所で試すか、そもそも使わないという判断が賢明です。
「最強」のツールだからこそ、その特性と危険性をプロとして理解し、賢く使いこなすことが大切です。
私のように失敗する家事代行が一人でも減るように、これからも現場のリアルなノウハウを共有し、皆さんを応援していきたいと思っています。
共に学んでまいりましょう💪
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