20150404

Gordan Nikolić指揮
Netherlands Chamber Orchestra(オランダ室内管弦楽団)
Thomas Oliemans (Br), Gal James (S)

2013年録音
レーベル:Challenge Classics

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ショスタコーヴィチの第14番交響曲は管楽器を含まない弦楽5部と打楽器、そしてバス(バリトン)とソプラノ独唱者に拠る楽曲で、その弦楽はWikiにはヴァイオリン10、ヴィオラ3、チェロ3、コントラバス2と記述されています。
室内管での演奏が本来合致する楽曲なのですが、とくにこの演奏は編成の小さな弦楽陣の見通しの良さとアンサンブルの緻密さが印象に残ります。
緊張感も高くショスタコーヴィチ後期の作品の難解さも緻密な描き出しで分かる易く聴こえるような気がします。
ソプラノのガル・ジェイムズは、初めは少し声を張り上げすぎとも思えましたが、聴き進めるに連れ違和感はなくなり、バリトンのトーマス・オリーマンスも太さに物足らなさが当初はありましたが、これも次第に心地よく感じられます。
かなり静寂を意識した演奏に思えますが、その分、多彩な打楽器群の響きが浮き彫りになっていると思います。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

SACDハイブリッド盤です。
そのフォーマットらしい自然さが感じられる録音ですが、コントラバスやタムタムの響きには少し音の輪郭の甘さを感じたりはします。
しかし歌唱者へのフォーカスは十全で、弦楽陣の響きにも艷やかでなめらかな光沢感があり、ウッド・ブロックやシロフォンの硬質な木の感触が掴める響きなどはかなり魅力的に聴こえます。
編成の小さなオーケストラであることがとても分かりやすい見通しの良さは、SACDフォーマットならではと言ってよいかと思います。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)
20150430

John Eliot Gardiner指揮
English Baroque Soloists(イングリッシュ・バロック・ソロイスツ)
Monteverdi Choir(モンテヴェルディ合唱団)
Lenneke Ruiten (S), Meg Bragle (Ms), Andrew Tortise (T), Dietrich Henschel (Bs)

教会カンタータ 第 43番『歓呼のうちに神は昇天したもう』 BWV43
教会カンタータ 第 37番『信じて洗礼を受けし者は』 BWV37
教会カンタータ 第128番『ただキリストの昇天に』 BWV128
教会カンタータ 第 11番『神をそのもろもろの国にてほめ讃えよ』 BWV11

ガーディナー&モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるバッハ教会カンタータ全集のDisk20です。(全集は56枚組みBox)

Disk1 教会カンタータ 第 63番 / 第191番
Disk2 教会カンタータ 第143番 / 第41番 / 第16番 / 第171番
Disk3 教会カンタータ 第153番 / 第58番 / 第65番 / 第123番
Disk4 教会カンタータ 第154番 / 第124番 / 第32番
Disk5 教会カンタータ 第155番 / 第 3番 / 第 13番
Disk6 教会カンタータ 第72番 / 第73番 / 第111番 / 第156番
Disk7 教会カンタータ 第26番 / 第81番 / 第14番 他
Disk8 教会カンタータ 第83番 / 第82番 / 第125番 / 第200番
Disk9 教会カンタータ 第144番 / 第84番 / 第92番
Disk10 教会カンタータ 第18番 / 第181番 / 第126番
Disk11 教会カンタータ 第22番 / 第23番 / 第127番 / 第159番
Disk12 教会カンタータ 第182番 / 第54番 / 第1番
Disk13 教会カンタータ 第4番 / 第31番 / 第66番
Disk14 教会カンタータ 第6番 / 第134番 / 第145番
Disk15 教会カンタータ 第150番 / 第67番 / 第42番 / 第158番
Disk16 教会カンタータ 第104番 / 第85番 / 第112番
Disk17 教会カンタータ 第12番 / 第103番 / 第146番
Disk18 教会カンタータ 第166番 / 第108番 / 第117番
Disk19 教会カンタータ 第86番 / 第87番 / 第97番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

管楽器やヴァイオリンのソロなどが美しく響く楽曲が並び、それをとても清澄なコーラスのベールが優しく包み込んでいるかのような感覚です。
ソリスト達の歌唱も女声には愛らしさが、男声には清潔さが感じられ、特にソプラノのレネケ・ルイテンは素晴らしいと思います。
またこのアルバムでメゾ・ソプラノ独唱を務めるメグ・ブレイグルもいやらしさを全く感じさせない歌唱です。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

小編成と思われる管弦楽の個々の楽器の音色、響きが見通しよく響く録音です。
ソリストへのフォーカス感の良さは従来通りですが、人肌の温かみが感じられる音場形成も素晴らしいものだと思います。
左右への広がりも良く、明瞭な音の輪郭が演奏の朗らかさを浮き彫りにし、清らかな響きを印象づける結果ともなっていると思います。

現在、ボックス・セットはHMVでは取り寄せ不可のようですが、Amazonでは購入出来るようです。
J.S.バッハ : カンタータ全集 ~ 巡礼 (2000) (Bach Cantatas / .../SDG
¥38,435
Amazon.co.jp

単発のアルバムはHMVでも現在販売されています。
(下記画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)

20150426

Jansug Kakhidze指揮
The State Symphony Orchestra of Georgia(グルジア国立交響楽団)

交響曲 第 6番
1981年録音
風は泣いている ヴィオラと管弦楽のための典礼
Yuri Bashmet (va)
1988年録音

レーベル:Melodiya

ベルギー在住のグルジア人作曲家、ギヤ・カンチェリ(Kancheli, Giya 1935- )の交響曲第4番~6番、ヴィオラと管弦楽の為の典礼を収めた2枚組CDのDisk2です。
Disk1 交響曲 第 4番 / 第 5番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

交響曲第6番、そしてヴィオラと管弦楽のための典礼は、現代音楽の様相が高いように思えます。
チェンバロやハープが静かに旋律を奏でているかと思えば、いきなり管弦がトゥッティで強奏するなどの展開がそう感じさせるのですが、或る意味現代音楽にありがちな静と動、弱と強との極端な対比が何度も現れます。
構成感ではなく響きの変化と上述の対比を楽しむかのような楽曲を、とても丁寧にそして効果的に、しかも粗さを全く感じさせない演奏で楽しめますが、好みは別れる楽曲かも知れません。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

録音年の古さを感じさせない良好な録音だと思います。
アナログ録音ですが、ノイズ成分を感じさせない静寂感ある音場に、潤い感のある残響がとても美しく響き渡ります。
音の見通し感や奥行き感にも不足はなく、チェンバロやハープの繊細な響きも定位も見事に描き出されています。
左右への音の広がりも良く、かなり優秀な録音だと感じます。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)