20150429

Michel Piquemal指揮
Ensemble Instrumental Jean-Walter Audoli
Choeur Regional Vittoria d'Ile de France

レクイエム
Catherine Dubosc (S), Jacqueline Mayeur (Ms)
詩篇 第129番『深き淵より』
Catherine Dubosc (S), Vincent Le Texier (Br)
聖アンを称えるための小ミサ曲
Catherine Dubosc (S), Francois-Henri Houbart (org)

1991年録音
レーベル:Accord

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ゆうちんさんのブログでかなり前に拝見し、HMVでお気に入りには入れていたものの、購入したのはごく最近のこのアルバム、私にとっては初めてのジョゼフ=ギィ・ロパルツ(Ropartz, Joseph-Guy 1864-1955)ですが、彼は交響曲などもしっかりと残しているんですね。
それはさておき、誰もが指摘することだと思いますが、このロパルツのレクイエムはフォーレのレクイエムを彷彿とさせるもので、怒りの日がなく、Pie Jesuがソプラノ独唱で謳われ、最後はIn Paradisumで締めくくられるという構成まで一緒です。
しかしながらロパルツはフォーレより19歳年下で、マーラーと同世代なので、やはり少し世紀末的な雰囲気は漂ってはいます。
演奏もソプラノの清澄な歌唱が素晴らしく、女声をメインとした楽曲に見合ったコーラスですが、メゾ・ソプラノ独唱者のジャクリーヌ・マヨーは、ややオペラばりの声の張り上げようで楽曲の趣に合っていないように感じます。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

残念なことに音場は少し平面的で奥行き感が乏しい印象を受けます。
音の見通し感も今一歩で、'91年録音とは言え、当時のレベルとしても少し物足らない出来栄えなのではないかと思います。
左右への音の広がりも並程度で、上方向への伸びやかさは不足気味かも知れません。
とは言え、楽曲を楽しむのに問題があるほどの録音ではありません。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)
20150413

Andreas Bach (p)

アレグロ・バルバロ BB63 Sz.49 2010年録音
9つのピアノ小品 BB90 Sz.82 2010年録音
ピアノのための組曲 作品14 BB70 Sz.62 2010年録音
14のバガテル 作品6 BB50 Sz.38 2008年録音
ピアノの初歩 BB66 Sz.53 2011年録音
アンダンテ(組曲 作品14のオリジナル第2楽章)2015年録音

レーベル:Hänssler

アンドレアス・バッハによるバルトークのピアノ独奏曲全集のVol.1のDisk3です。
Vol.1は3枚組CDです。
Disk1 戸外にて / 10の易しいピアノ小品 / 3つのブルレスク 他
Disk2 3つの練習曲 / トランシルヴァニアの民謡によるソナチネ / ピアノ・ソナタ他
もご参照下さい。

演奏 ☆☆ (評価は5つ星が満点です)

アンドレアス・バッハのピアノはやはり良い意味での抑制と鼻につかない知性も感じられます。
中々私にとっては掴みにくい作曲家の一人がバルトークなのですが、彼の演奏だと少し分かった、或いは馴染めたようにも思えます。
Disk3ではバルトーク独特のリズム楽器のようにピアノを扱う側面は低く、『ピアノの初歩』などは文字通りに初心者のための教則曲のようですので、至極単純な展開です。
いつも思うのですが、このような初心者のための楽曲を全集として録音する際、十二分に熟練した技術を持つ演奏家は、却ってアプローチが難しいのではないかと感じます。
アンドレアス・バッハは気負いなく、そして軽んじることなく知的に演奏しています。

録音 ☆☆ (評価は5つ星が満点です)

はっとするほどの鮮やかさがあるわけでは無いのですが、しっかりとした静寂感と、指の動きが見えるかのような実在感を持った録音です。
左右への広がりもピアノ独奏曲としては十分ある方で、音の粒立ちにも不満を抱くようなことはなく、見通し感は優れていると思います。
アンドレアス・バッハの演奏スタイルのまま、録音にも気負ったところはなく、ゆったりと楽しむことが出来る録音だと思います。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)
20150428

Doric String Quartet

Janáček - 弦楽四重奏曲 第 1番『クロイツェル・ソナタ』
Janáček - 弦楽四重奏曲 第 2番『ないしょの手紙』
Martinů - 弦楽四重奏曲 第 3番 H.183

2014年録音
レーベル:Chandos

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

大胆と言っても良いアゴーギク(テンポやリズムを意図的に変化させることで行う音楽表現)やデュナーミク(演奏における音量の強弱表現)が印象的です。
クロイツェルの冒頭からその傾向は高く、そして攻撃的で切れのあるドーリック弦楽四重奏団の演奏は、HMVに拠ると英グラモフォン誌で「最も優れた若手弦楽四重奏団の1つ」と絶賛されているそうです。
マルチヌーの演奏も然りなのですが、チェコ出身とはいえ、33歳でパリに留学し、その後生きては故国に帰ることはなかったマルチヌー、このアルバムに収められている楽曲もパリに渡ってから書かれたものです。
そんなマルチヌーの楽曲に、私はチェコの土臭さが残りながらもエスプリの宿る洒脱さを感じたりもしますが、切れのある思い切ったドーリック弦楽四重奏団の演奏に、そんな側面はないようにも思えます。
若々しい激しい演奏に類されると思いますので、好みは分かれそうな気がします。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

切れのある響きが直線的に伸びてくるかのような録音です。
とは言え耳に刺激的な訳ではなく、残響成分の比較的高い音場には、木質系の手触りがあります。
定位はとても良く、音の見通し感にも優れており、演奏の鋭さを直接的に感じさせる立ち上がりの鮮やかさもあります。
左右への響きの広がりは迫力ある演奏に対して少し物足らない気もしますが、中々優れた録音ではないかと思います。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)