道楽街道真っしぐら -5ページ目

新発田の異端児

「くずし割烹」

あまり聞きなれないジャンルだと思います。
和食の中の割烹ってスタイルなんだけど、それをくずしているということですが、それでもどーゆうこと?
ってなると思います。

新発田にある「手紙」というお店がくずし割烹というスタイルを採用されてます。

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この日のメニューなのですが、食材とおおまかな料理名が書いてあるだけでどのような形で現れてくるのかわからないというのがとてもワクワクするところです。
この中でいくつか「!?」と、いう料理があると思います。


「ホタルイカのクリームコロッケ」
「白身漬け」
「豚西京煮ロールキャベツ ホワイトアスパラガスすり流し」

これらが、くずし割烹と呼ばれるとこじゃないだろうか。
手紙というお店は、今では硬いイメージの和食を新たな視点でアプローチすることによって若い人でも足を運びやすいようなお店づくりをされているように感じます。

店の雰囲気もかしこまるような感じではありません。そして、このコースはお酒を飲まない人でも満足できるような内容となっております。

簡単に言いますが
前菜〜メイン〜ごはん〜デザート
って流れで完結します。
お酒飲む人でもシメのラーメンを食べに行かなくても十分満足できます(笑)
そして、僕は毎回ごはんのおかわりをします(笑)

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料理はもちろんですが、手紙は器も美しいものばかりで大将が骨董屋さんで見つけたのが多いそう。
ごはんは土釜で炊くのですが、その土釜は織部焼の土釜なんです。


カウンターからは大将の手仕事が見れます。和食の料理人の仕事ってとても繊細な動きが多く、見惚れてしまいます。
食べること飲むことが好きな人ならカウンターから見える世界はとても楽しい場所だと思います。


和食の世界、昔ながらの世界の人からしたら大将は異端児扱いでしょう。周りからもアレコレと言われていることでしょう。

しかし、どんどん日本の若者から和食離れが進んでいる中で、大将のつくるくずし割烹は和食から離れている若者の胃袋をグッと掴むはずです。

金継ぎにカブれて自身も被れた男の話

新潟弁ではないとは思いますが

何かに「のめり込む」とか「ハマる」って意味で

「カブれる」

と、使います。
僕は今、金継ぎにカブれてます。


しかし、最近はご無沙汰の金継ぎ……



何故か………



僕自身が金継ぎで、漆によって

「被(かぶ)れた」


からです(笑)
しかも、免疫力が落ちた時に被れちゃう↘

年末も熱を出してから急に被れて、片方の耳が通常の3倍くらいの大きさに被れたり、顔中被れたりと物凄いことになりました。



前回金継ぎをしてからも時間差で被れだして大変でした。
直接触ってないんですけどね。



で、回復してきたので金継ぎの続きをしてみました。

Before
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after
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Before
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after
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Before
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after
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Before
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after
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どれも作業工程は同じで、紙やすりで研いでから漆を塗る。
最初の器だけ漆塗り2回目です。
次に乾いたらいよいよ粉を蒔きます。


一応素人でも綺麗な仕上がりを目指してます。


割れた器やヒビの入った器ってなかなかないので練習ができません。

練習=本番

て感じです。

ただいま、割れたお猪口の修理依頼が1件あります。

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見事な割れ!

お次はこれを直したいと思います!



もし、お使いの割れた器をお持ちの方で、できれば直したいという方がいらっしゃいましたら、べちゃる前に一度僕に託してみませんか??


プロのようにとはいかないかもしれない。
けど、捨てるよりマシです。
天然の素材を使って直す味わいは瞬間接着剤で直すモノより安全且つ風合いが違います

飲み会10回行くのなら……

せめて一回くらい美味しいフレンチなどいかがでしょうか??

遅い遅いホワイトデーとして
Restaurant ISOへ行ってきました。
新潟で予約の取りにくいお店の一つなのではないでしょうか。ホームページで予約状況をいつ見ても予約不可のマークがついてます。
昨日はたまたま運良く予約できた次第であります。


コース料理のみでそれも2種類のみ。
空間は木が随所に使われているのでバカみたいに緊張しなくても大丈夫です。BGMがトランペットの元気なジャズが流れているのですが、ここだけが唯一好きになれないかなという感じ(笑)

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この日のメニュー。
正直、食材だけ見ると王道という感じで少々面白くないかなと感じました。
しかし、初めての来店かどうかわからない為お店側は気張りすぎず守りすぎずって感じでしょうか。

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一皿目
新玉ねぎのスープ  グジュール

グジュールはチーズが入ったプチシューです。新玉のスープは瑞々しい甘さですがサッパリとして優しい味。グジュールの塩っけが食欲をそそります。

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真鯛と野菜のテリーヌ ホタルイカ
真鯛と野菜のテリーヌのゼリーの味がとても繊細な薄味で物足りないなと感じたのですが、2皿目という立ち位置と真鯛と野菜の味との調和を考えると繊細さを全面に出す皿で良いのだと解釈した。

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ホワイトアスパラと生ハム
ホワイトアスパラってどうしてもイタリアンやフレンチにかぶれると「国産」てナシって人が多いと思う。
フランス産ホワイトアスパラやイタリア産ホワイトアスパラ信仰みたいな感じが新潟には多いのですけれどこの富山のホワイトアスパラの旨さは食べたものにしかわからない。
食べてからフランス産だイタリア産だと言えば良い。生ハムに徐々にアスパラの熱が加わるのが一体感を生み、鶴齢の純米吟醸が美味い!!

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フォワグラのポワレ トリュフソース

生意気ながら「けっこう食ってるよフォワグラ」と思いながら食べてもいつと「美味いわぁ〜(*´∀`*)好きだわぁ〜(*´∀`*)」と言ってしまう。
ハイ。フォワグラ好きです(笑)某フレンチでは「コース料理すべてフォワグラの指定でできますよ」と、甘い囁きを受けながらも素直にお願いしますと言えないで今現在(笑)


で、ISOではパンの補充をする度に違う仕様のパンになりまして、ちょうどこの時のパンが米粉ともち米のパンだったのですが、このソースをつけて食べると

「餅と砂糖醤油 洋風バージョン」

って味わい。すんげぇ美味い。

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ハチメ、八色しいたけ、青海苔のブイヨン

この皿は見た目と違って「一体感」を全くと言っていいほど感じません。
すべてが独立した味わい。

ハチメの香りがハッキリしたと思えばスープをすすると青海苔の香りがプワァ〜っとする。しいたけは濃い香りと旨味が強い。
それぞれが合わさって融合した味わい……を期待したら大間違い!
だからお酒の合わせ方も違ってくる。

ハチメに合う合わせ方……
スープに合う合わせ方……
しいたけに合う合わせ方……

という感じ。
だから……

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こんげことするのだ(笑)
お猪口持って。
フレンチで。

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村上牛ランプ 赤ワインソース。

肉の芯温は40℃くらいでしょうか。
極々低温での火入れです。
付け合わせの野菜はアクセントつけるのに苦味があるものが多く、人参はわざと表面を焦がしていました。



以前からコース料理のあるべき姿ってのをあちこちで言っておりますが、ISOは理想的だと思います。

「尻上がりに徐々に重たい料理を出して行く。」

僕のおもうコースってこれに尽きると思います。途中で腹一杯になっては困るし、最初からガツンガツンと重たい料理ばかりで舌が疲れても困る。

こちらではそれだけでなく、味のコントラストが素晴らしいと思います。
特に魚メインでそれを感じました。和食に近いと感じましたが随所にフレンチを感じる。幸せな時間を過ごせますよ。


大切な人と是非訪れてみて下さい。
ゆっくりと食事できます。

得してる思う

2010年10月末。
僕が初めて吹雪というお店に行った時期です。もうあれから7年の月日が流れようとしております。
過去のブログを読んでたら最初に行った時の記事が出て来ました。



僕はその当時、親父のたまにある酒を飲んだ時に見られる醜態から「一生酒を飲まない!!親父みたいにならない!!」と、
ずっと言ってました。
そんなことを言って言っていたにもかかわらず、この吹雪というお店に魅了され現在に至るまでにおそらくいろんな飲食店に行ってる中で一番足しげく通っているお店だと思います。
お酒もだいぶ飲めるようになりましたし、いろんなお酒と出逢えることもできました。燗酒の楽しさなんて若女将と出会ってなければ飲むこともなかったと思います。それだけ若女将と出会えたこととに感謝してます。
特に!この僕を酒嫌いから酒好きに染めてくれたのですから(笑)


その当時から地元のお客さんよりも見学のお客さんのほうが多く来店されるのではないかと言われてましたが、近年は新しい地元のお客さんが増えて来ております。
しかも比較的若いお客さんが!


先日も、酒の陣のあとに東京から来たお友達と一緒に行ってきました!

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温泉卵とめかぶ。とろろも入ってたかな??
温泉卵シリーズは定番中の定番ですが、バリエーションがとても多く毎回楽しんでます。

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この日の珍味はイワシの肝(確か)とスモークチーズ。
珍味にチーズが入るバリエーションが僕はとても好きでこれをチビチビ食べながら酒を飲むってのは酒飲みの醍醐味だと思います!
中にはあまりの美味しさに

「ウメェウメェ〜」
と、言いながらあっという間に食べ終えてしまう人も結構います(笑)

「食うの早ぇ〜よ!」

と、嗜めることもありますが止まらない人は止まりません(笑)そんだけ麻薬的な美味さなんだと思います(笑)

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浅漬け
これも定番中の定番。塩加減がいい塩梅でこれも酒が進むんですて!!最高に!

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お造りはいっつも豪勢で6〜8種類の魚が盛られているのですが、このお造りを食べるだけでも吹雪に行く価値があると思うのは僕だけでしょうか??
魚の切り方もよく見るような柵どりから切るみたいなのばかりじゃないんです。
そーゆう職人の仕事も知ることができるのがまた吹雪の魅力。
この日に一緒になった東京のしょ達も驚きと感動に包まれてましたよ〜
お酒も進む進む(笑)

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切り昆布の煮物
こうゆうシンプルな料理にこそ家庭とは違う味わいがありこれまた酒が進む。
また器がちょうど良い大きさで欲しくなる(笑)


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メインは茶碗蒸し
去年末からリクエストして、もはや最近の定番になってるのかな?ってくらい出てきます茶碗蒸し。
お父さんはずっと面倒で作りたがらなかったのですが、僕がずっと食べたくて食べたくてなんとかお願いして復活した料理です。
しかも毎回違う使用なもんですからそんなことされちゃうとさらに足を運びたくなるんですよね〜( ̄+ー ̄)




僕がこのブログの中で紹介するお店はどちらも好きですし、そのお店が未来永劫って言ったら大袈裟ですけど長く続いて欲しいな〜ってとこをいろんな人に知ってもらいたくて紹介してますが、こちらの吹雪は特にその想いが強くて、今日に至るまでいろんな人を連れてきました。


その中にはリピートしてくれる人がいて、そのリピートした人が連れてきた人もリピートしてという連鎖が近年起こっててこのアメブロで望んでたことがどんどん現実となってきてます。

僕自身、若女将と出会ったことによって吹雪というお店を知って、とてもいろんな意味で「得してる」と思います。

お酒が飲めるようになって更に好きになった(笑)
和の世界に傾倒するようになりました。それがきっかけで美の世界にも飛び込むようになった。おかげで庵地焼という全国では唯一無二の窯元を知ることができただけでなく、言葉では言い表せないくらいの信頼関係を築けました。
そのおかげで上古町にある「遊楽」という骨董屋さんと出会い、店主達のリカちゃん人形ばりの着せ替え人形的な存在になり(笑)和装を嗜むようになりました。
着物も一つも持ってなかったのに今では一年通してシーズン毎に着れる数の着物があります。しかも、買った数よりもらった数のほうが多いという(笑)


まだまだ数えたらきりがないくらいですが、若女将を知り、吹雪を知ったことによって得したことが多すぎる!!!!

得したなんて言うと聞こえ悪いかしら?綺麗にいうなら出逢えなかったモノ達に出逢えなかった。
とても感謝してます。
だからこれからも足しげく通います(笑)


新潟にいていろんなお店に飲みに行くのに吹雪に言ったことない人、たくさんいると思います。
喧嘩売るわけじゃないですが、人生損してると思う。それが全てではないですが、損してると思う。
一回行っただけでも得するよ。
だってウメェもん食えるしウメェ酒も飲める。おまけにタイムスリップもできる。


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だから僕は自宅で使う食器でもこんな貴重なのが手に入れることができたのだから。


ちなみにこれ



江戸時代の伊万里焼

どうすか?得してると思わない?(笑)

鼻には自信があります!

今日の倉茂家の食卓。


1)酒粕を使ったホワイトソースのドリア。オーブン強すぎて焦げました(;´д`)


2)豚モモとキノコとタマネギとキャベツのオイスターソースとナンプラーの炒め物。


3)ナメコとワカメの八丁味噌の味噌汁。



本日は見事和洋中の料理。

そこに合わせるのはナイショのお酒。の、熱燗。

ナイショのお酒は原酒なんですけど、ひやで飲むより甘味がぐんと上がるんです。





わりかし最近、鼻がいいねと言われます。意識してませんでしたが感度はいいかなと思います。

何でかなと思ったんですが、こんな風に和洋中の食卓で育ってればいろんな香りを味わうことができますのでそーなるんでしょうかね。



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