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メンタルの弱い旦那
やんちゃな息子２人、老犬一匹をつれて
認知症の母と少し偏屈な父と同居開始
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母の行っているデイサービスに
髪の毛を上手に結べるヘルパーさんがいる
その人がいるときに母が行くと
とっても素敵な髪型で帰って来る
ディズニー映画に出てくる
プリンセスのような髪型のときもあって
思わず写真に撮ってしまったときもあるぐらいだ
私は不器用で、素敵な髪型にしてあげられないから
そんな風に母が帰ってくると私は嬉しかった
デイがない日でも
母が自分で上手にお団子ヘアにしていたし
これはこれで、素敵だった
ただ、いつの頃からか
母は上手に髪の毛を結べなくなった
いちおうゴムで結んではいるのだけれど
キレイにまとまっておらず、ボサボサのことが増えてきた
そんな時期に近所の人からこんなことを言われた
「お母さんがボサボサの髪の毛で歩いてるって近所で噂になっているわよ」
これを聞いた瞬間
正直、イラッとした
認知症の母が出来ないなりに一生懸命髪の毛を結んで
お散歩にでたのだ
良いではないか
「なにがいけないの！？」
と、言い返してやりたかったけれど
さすがに言えなかった
我が家がある場所は古い土地柄
良くも悪くも「近所の目」が沢山あるのだ
母が汚れた服やボサボサの髪の毛で歩いていることを
近所の人が噂していることは想像もつくし
そこは、この場所に住んでいる限り仕方がないと思っている
しかし、その”噂されていた”という事実を
”家族に伝える”という行為が許せなかった
その人は「噂されちゃうから、お母さんの身なりに気をつけてあげて」
という”優しさ”だったのだろうが
そう受け取れるだけの器が私にはなく
ただただ、悲しくなった
母は日々、色々なことが出来なくなってきている
それでも母なりに一生懸命
髪の毛を結んだり、洋服を選んで着たりしている
それに対してダメ出しをされたように感じてしまったのだ
私が洋服を選んであげて
髪の毛も毎日結んであげて
身の回りのお世話を全てやってあげれば
噂をされることも、悲しい気持ちになることもないかもしれない
でも、それをやってしまったら
ますます母は何も出来なくなってしまう
何より母に”自分で出来ている”という
自信を失ってほしくない
そう思いつつも
近所の人から言われた言葉がずっと心の中に残り
また、母もますます髪の毛を結べなくなったことから
結局、その後バッサリと髪の毛を切った
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