北海道の酪農の実態 | チロ・ツグミ・メリー・マフユと 動物問題 ~ ヴィーガン ~

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愛猫チロとツグミ、愛犬のメリーと暮らしています。
主に、動物問題について書き記します。
超偏食&料理経験なしでしたが、畜産の悲惨な実態を知ってから、ヴィーガンになりました。

乳牛は放牧によって飼われていると思い込んでいる人が多いと思います。

 

なぜなら、牛乳のパッケージには、放牧の牛たちの写真やイラストが載せられているからです。

 

テレビでも放牧農家を取り上げることが非常に多いです。

畜産動物たちに希望を Hope For Animals

 

 

しかし、現実はどうなのか?

 

以下の動画をご覧ください。

48:15から。

 

こちらは、北海道の乳用牛飼養頭数と戸数の推移をグラフにしたものです。

北海道の酪農・畜産をめぐる情勢

 

つまり北海道には、乳牛が何頭いるか、乳牛を飼っている酪農場が何戸あるか、をグラフにしたものです。

 

青い点が、酪農場の戸数を表していますが、

平成2年から、令和3年にかけて、どんどん減っているのが分かります。

 

平成2年には15000戸あったのが、令和3年には5710戸。

わずか21年間で、およそ3分の1まで激減しています。

 

普通に考えれば、乳牛の頭数はそれに従って減っていくはずですが、そうはなっていません。

 

緑の棒グラフが、乳牛の頭数を表していますが、

増加したり、減少した時もありますが、最終的にほとんど変わっていないのが分かります。

 

平成2年は約85万頭ですが、令和3年に約83万頭です。

 

つまり、酪農場1戸あたりの牛の頭数が激増しているのです。

 

それが、表の3行目の「頭数/戸」という部分。

平成2年には1戸あたり約56頭だったのが、令和3年には約145頭になっています。

わずか21年間で、およそ3倍まで激増しています。

 

戸数が3分の1になりましたが、頭数が3倍になったので、トータルで変わらないのです。

 

 

以下は、全国、北海道、都府県(北海道以外)の生乳生産量の推移のグラフです。

生乳とは、搾乳した牛の乳のことです。

 

これを見ると、北海道での生乳生産量は徐々に増え続け、

平成2年ではシェア約37%だったのが、令和3年には約56%まで増えています。

 

つまり、現在の生乳の半分以上は、北海道で生産されているのです。

 

 

では、その北海道では、牛達はどのように飼育されているのか。

 

以下は、北海道の酪農の飼養形態の割合などを示した図の一部です。

 

見ての通り、北海道は放牧のイメージが強いですが、

実際は、放牧主体の農場はわずか5~10%程度しかないのです。

 

それに対して、つなぎ飼いをしている農場は、約60%もあるのです。

 

先ほど、北海道の酪農場は約5700戸となっていました。

5700戸の60%ですから、3420戸の農場は牛を繋ぎっぱなしにしているのです。

 

上の図によると、つなぎ飼いの農場は、1戸あたり約80頭の牛が飼育されているようですので、

北海道だけで、3420戸×80頭=27万3600頭もの牛が、繋ぎっぱなしで飼育されていることになりますね。

 

残り30%程度は、フリーストールの農場です。

 

こちらの図の右下がフリーストール。

 

つなぎに比べると、決められた範囲だけは自由に動けるので、マシに見えます。

 

しかし、解説されている元酪農家のジャーナリストの滝川康治さんによると、

「フリーストールが良いという人がいるけど、私は必ずしもそうは思わない」。

 

写真の真ん中あたり、通路の部分が糞尿でグチャグチャ、ベトベトになり、蹄(ひづめ)の病気になりやすい、とのこと。

 

 

そして、問題は飼育環境だけではありません。

 

以下は、1頭あたりの年間乳量と配合飼料給与量の関係をグラフにしたもの。

つまり、乳牛は1年でどれだけ乳を出すのか、どれだけ配合飼料を与えられているのか、というグラフ。

配合飼料とは、主に穀物、トウモロコシや麦などを混ぜた濃厚飼料のこと。

 

共に年々、増加しているのが分かります。

 

1980年と2015年を見比べれば、

配合飼料は、約2倍。

乳量は、約1.5倍。

 

乳牛は、どんどん配合飼料を与えられ、どんどん母乳を大量に作り出すように仕向けられているのです。

当然、その分だけ、乳牛の体への負担は増加します。

 

こちらは、北海道で、2020年に、乳牛を診療した頭数と、病名の上位20位を表したものです。

 

2020年次 産業動物(診療・死亡頭数 上位病名) 

 

何らかの病気にかかり、獣医に診療された牛の数ということです。

 

診療された牛の合計を見ると、約61万頭となっています。

北海道の牛は、約83万頭なので、およそ73%の牛が何らかの病気にかかっているということになります。

全く診療にかからない牛の方が圧倒的に少ない、ということです。

 

 

続いてこちらは、死亡頭数です。

 

牛はもともと、草や木の葉っぱを食べる動物で、穀物は主食ではなく、

穀物は好きで与えれば食べるのですが、本来の牛の生理生体には合っていないので、

どうしてもこういう病気が増える、とのことです。

 

 

また、乳牛は寿命を全うするまで殺されないと思っている人もいるかもしれませんが、

多くは若いうちに殺されます。

 

こちらは、産次別除籍頭数。

 

除籍というのは、その農場から牛が除籍される、つまり、と殺場などに送り込まれ、殺されるということです。

 

1産、2産・・・とありますが、これは乳牛が除籍されるまでに子供を何回産んだか、ということです。

 

グラフを見てもらえば、3産の牛が最も多く殺されており、1~4産の牛で80%ほどを占めています。

 

乳牛は5~6歳までに平均で2.5産くらいだそうなので、

ほとんどの乳牛が、そのくらいの歳までには殺されているということです。

 

乳牛の寿命は、15~20歳と言われています。

 

 

これが日本人が良いイメージを持つ北海道の酪農の実態になります。

北海道ですらこれなのです。

酪農のイメージは全て、マーケティングによって作り上げられたものなのです。

 

 

北海道では60%でしたが、全国では

飼育される牛の70%以上は、つなぎ飼いという拘束飼育をされています。

 

見ての通り、ほとんど身動きができない、ひどい飼育方法です。

 

40%以上の農場が、24時間365日、ずっとこの状態です。

 

この牛は、顔を動かすことすら制限されています。

 

牛の位置を制御するために、カウトレーナーという電流を流す器具を用いて、牛たちに電流を流して痛みを与えることで、さらに動きを制御する農家もいます。

牛乳を考え直そう

 

牛は、人間の160倍以上の糞をするため、掃除をしても追い付かず、床が糞尿まみれであることがほとんどです。

 

牛の体が汚れているのをよく目にしますが、掃除が行き届かず、糞尿で汚れてしまうためです。

 

糞尿まみれのため、ひづめの間に菌が入り込み、炎症になって、出血したり、足を引きずって歩くようになることもあります。

 

 

この足を痛めて、ひきずって歩くことを跛行(はこう)といいます。

 

不衛生な環境下で、不自然な動作で寝起きを繰り返すことで、炎症がおきます。

 

 

 

 

 

ひどくなると、穴があき、中の肉や骨が見えてしまうことまであります。

アカネの一生

 

 

立てなくなってしまう牛もおり、こうなってしまえば農家にとって使い物にならないので、と殺場に送られ殺されます。

 

 

 

 

酪農では、乳牛の約73%が、麻酔なしで角を切断されます。

 

生後3ヶ月以内の牛の場合は、角芽を焼くために、熱された焼きゴテで、皮膚をやけどさせられます。

 

 

除角・断角が牛に与える苦痛

 

 

角が育ってしまった牛の場合は、ワイヤーのこぎりで、神経を含めて角を切ってから、焼きごてを押し当てられます。

 

 

除角の時の牛の痛みは相当なもので、失神してしまうこともあります。

 

首を固定した状態で大きな恐怖と苦痛を与えることで、頚椎脱臼・骨折などでショック死させてしまうこともあります。

 

 

牛の耳には耳標がついています。

 

耳標には個体識別番号というものが書かれています。

 

個体識別番号ごとに、牛の性別や、種別、生まれた年、生まれた場所、飼養された場所、と殺された場所、と殺された日などがデータベースに記録されます。

人間でいうマイナンバーのようなものです。

 

この耳標を、牛達は麻酔なしで付けられます。

 

明らかに痛がっているのが分かります。

 

 

また、鼻輪をつける農家たちは、麻酔なしで鼻輪をつけます。

 

 

酪農では、生まれた子牛は母牛からすぐに引き離されます。

 

冒頭の動画の親子は24時間で引き離されましたが、

↓この画像の 日本の酪農家の元で生まれた子牛は、わずか50分で母牛から引き離されました。

50分で引き離される

 

↓この画像の子牛も、日本の酪農家の元で生まれましたが、なんと母牛が生んだ直後に連れ去られました。

母牛が産み終わってまごついている間に、子牛が奪われる

 

 

なぜこのような事を行うのかというと、

子牛が母牛の母乳を飲むことを覚えると、哺乳瓶でミルクを飲まなくなってしまうからです。

 

人間が飲む牛乳とは、牛の母乳。

牛乳を売る事で、酪農家は儲けているわけです。

なので 酪農側は、子牛に母乳を飲ませてはならないのです。

 

 

そのため、親子をすぐに引き離して、カーフハッチと呼ばれる小さな牛舎に隔離し、

 

初乳をバケツや、哺乳瓶などで与えます。

 

 

お腹を痛めて産んだ子供が、あっという間に奪われるのです。

 

 

人間同様、子供を奪われることで、母牛は精神的苦痛を感じます。

 

人間に、目の前で子供を連れ去られた母牛。

 

それを見て、あとを追いかけます。

 

子牛が捕らえられた車のまわりをウロウロして、気にかけています。

 

走り去る車を追いかけます。

 

母牛は最後の最後まで、車を追いかけました。

しかし、もう二度と、この親子が会う事はないでしょう。

 

こちらの動画も、母牛が連れ去られた子供をずっと追いかけ続けている様子が映っています。

 

この動画の母牛は、子牛を奪われ、精神的苦痛で悲痛な鳴き声をあげ続けています。

 

 

子供を取り上げられた後、子牛のための母乳は、人間のために奪われ続けます。

 

牛乳のために乳房はパンパンに膨れ上がり

 

1日2回、妊娠直後の乳牛で25~30L、少ない牛で3~5Lの乳が絞りだされます。

 

 

乳牛は品種改良により、母乳を大量に出す体に変えられてしまっています。

 

肉牛の年間乳量が1000kgほどに対し、乳牛の年間乳量は8500kg以上もあります。

中には、年間2万kg以上も出す乳牛もいます。

 

牛の乳は、牛の血液からつくられています。

品種改良で苦しむ乳牛たち

 

牛乳1パック分のお乳をつくるのに必要な血液は400~500リットル。

1日に約30リットルの乳を出す牛は、毎日約1万リットル以上もの血液を乳房に送り込んでいることになります。

 

カロリーの高い濃厚飼料が与えられ、

大量の乳を出すことにエネルギーを費やす体にされてしまった牛は、代謝機能が阻害されるため、

乳房炎、ケトーシス、第四胃変位などの様々な病気にかかりやすくなっています。

 

病気が回復しなければ殺されます。

 

 

母乳を出すために、牛は生涯のうちに、何度も何度も妊娠させられます。

 

メスの牛は、好みのオスの牛と交尾させてもらって妊娠するわけではありません。

人工授精 つまり 人間の手によって、妊娠させられるのです。

 

その方法は、非常におぞましく、

人間が、牛の肛門から腕を突っ込んで糞を掻き出し、腸の中から膣を掴んで、器具を用いて精子を注入します。

 

人工授精は、別名レイプ繫殖と呼ばれています。

当然、牛は嫌がります。

これを業界の人間は喜んでいるといったり、受け入れているなどと言って、嘘をついています。

 

 

オス牛も強制的に精子を採取されます。

擬牝台(牛の皮で作った乗駕用の台)や人工膣などを用いて精子を採取します。

老齢や肢蹄故障で採精できないという時は電気ショックが用いられることさえあります。

 

擬牝台にうまく乗らないという場合は生きた牛が乗駕用に連れてこられ

雌牛だけでなく、おとなしい雄牛、去勢雄牛が使われることもあります。

 

これらの非常に気持ちの悪いことを、当たり前に行っているのが酪農業界です。

 

 

レイプされて生まれた子であったとしても、自分の子を育てることは、母牛にとって喜びです。

しかし、子供をすぐに奪われ、そのわずかな喜びすら奪われるのです。

 

 

乳牛たちは、これらの苦しみを経て、

レイプ→妊娠→出産 のサイクルを3~4回繰り返し、

乳量が減って用済みになれば、と殺場へ送られます。

 

北海道から東京までの長距離だろうと、夏場のうだる暑さ、冬場の凍える寒さであろうと、体調不良や病気や骨折で立てなかろうと、

ぎゅうぎゅう詰めにしたり、紐で結んだりして、荷台に乗せられ、

どれだけ辛かろうと、動物達の都合で休憩することもなく、長距離を人間のペースで移動させられます。

と殺場に着いた頃には、ぐったりして動けない牛もいれば、死んでいる牛もいます。

 

動けない牛や、死んだ牛は、このようにして、片足を吊り上げられ運ばれます。

巨体を片足で釣り上げられる

 

 

 

と殺場では、短い紐で繋ぎながら、水を飲むこともできず、一晩中、放置されることがあります。

 

この子は立てないほど疲弊してぐったりしているのですが、

短い紐でつながれていたため、寝ることはおろか、座る事すらできませんでした。

 

そして最後は、眉間にと畜銃を打たれ、頸動脈を切られ、出血多量で死亡します。

 

牛乳を飲む人、乳製品、牛肉を食べる人は、動画を再生して

あなたのために尽くしてきた牛が、鼻血を垂れ流し、苦しそうにゆっくりと倒れ込む姿をしっかりとご覧ください。

 

これが日本人が欲する牛乳のために尽くしてきた牛の最後です。

 

日本人はすぐに、感謝すればいいとか、いただきますと言えばいいと言いますが、

殺された後に感謝してくれれば、このような悲惨な一生を送ってもいいという、おかしな方がいらっしゃれば、ぜひ名乗り出てください。

 

感謝やいただきますなんて言ったところで、牛には伝わることはありませんし、

伝わったところで、牛からすればあなたの感謝なんて何の役にも立ちません。

感謝しなくていいから、子供を奪わないでほしい、母乳を奪わないでほしい、殺さないでほしいと願っていることでしょう。

 

 

日本は非常に遅れているため、企業のマーケティングによって、いまだ牛乳が健康に良いと洗脳されている人が多いですが、

海外では牛乳が体に悪い、という事実はどんどん広まってきています。

 

カナダ政府の食事ガイドでは、乳製品は一切排除されました。

 

 

この事実が広まったアメリカでは、大手の牛乳メーカーが相次いで廃業になっています。

 

 

健康か不健康かどうかという利己的な理由以前に、

牛をこのように虐待して生産している時点で、倫理的に牛乳なんてものはやめるべきです。

 

牛乳の代替品は沢山あります。

 

つまり、あなたが乳製品を食べる理由は、美味しいという欲のみです。

 

一時の欲望のためだけに、あなたは牛を虐待しているのです。

 

嗜好のためだけに乳製品を食べておきながら、犬猫の虐待に反対している人が大多数です。

 

犬猫の虐待は駄目だけど、牛の虐待はいいのですか?

自分が変われないのに、どうやって他人を変えようと思うのですか?

 

 

あなたの一時の欲望のために、牛は存在しているのではありません。

 

・ 菜食の始め方

 

・ タンパク質は組み合わせが鍵

 

・ 人間の体と食べ物 

 

牛乳を飲むのをやめ、乳製品を食べるのをやめましょう。

 

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