2025/2/19-21に東京ビッグサイトでPV EXPO(SMART GRID EXPO etc.) 春が開催された。
東5、東6ホールではSMART GRID EXPOブースで系統用蓄電池関連ソリューションがたくさん出展され大盛況。
一方、PV EXPOは辺鄙な南館に押しやられ、凋落感を感じた。
今回は系統用蓄電池についてコメントする。
系統用蓄電池がポストFIT太陽光発電のように業界が誘導しているように思うが、低圧分譲FITやミドル高圧FIT業者が資金面や運用面で手が出せる投資ではない。
FITの固定買取契約はバランシングも送配電会社に押し付けることができ、FIT認定通知書があれば手続きは簡単だった。
ところが、系統用蓄電池は低圧はないし、最低容量の高圧でも2,000kWのキュービクルとなる。
高圧FIT太陽光も手掛けていた分譲業者もせいぜい1,000kWどまりで2,000kWのキュービクルは取り扱ったことがないと思う。
また蓄電池はとても重くコンテナタイプだと30トンから40トンもある。
これを運搬するのはとても大変である。港からサイトまで橋が重量制限で通れないことが多々ある。
また、隘路や勾配があるとトレーラーは入れない。
ユニックで蓄電池コンテナを吊り上げられないので、60tから200tのラフテレーンクレーンが必要だ。
蓄電池をコンテナタイプでなく、CATL EnerOneのようなボックスタイプにすればユニックでも吊り上げできそうだが、複数のボックス構成となり、コンテナタイプより数割コストアップとなる。
FITでないので、バランシングを自分でやらないといけない。発電バランシングと需要バランシングの両グループに登録が必要だ。登録小売電気事業者でないとできない。
発電量調整供給契約、および接続契約を登録小売電気事業者を通じて申し込む必要がある。
(未定で申請する裏ワザがあるが関西電力は未定を許さない。E-Flowがあるからかもしれない)
高圧系統用蓄電池(BESS)2MW/8MWhの設備は土地と工事費負担金を含めても6億円。自分で作ったとしても4億は超える。
4億を融資してくれる金融機関は外資系ファンドの手を借りない難しいのではないか?
もちろん日本の金融機関も手をこまねいているわけでもなく、投資先を見極めている印象だ。
RE100電力やしろくま電力が高圧BESSを運開したが、設備は大企業か数億円の手金を持つ資産家が参加している印象。
これを100件構築しようとすれば資金面で息切れしてとても続かない。
発電所の名義は低圧/高圧分譲FITのような企業名義では融資面で難しく、特高で使われるプロファイ手法のGK-TKスキーム、ノンリコースローンとなる。この辺のノウハウは低圧/高圧分譲FIT業者には無い。
よって日本の系統用蓄電池は外資の投資家がメインにならざるを得ない印象だ。
なお、高圧BESSの工事費負担金は一番安くて25万円、高いと1.5億になる。4,000万円を超えるとよっぽど搬入条件が良くない限り案件ドロップ。2年以上の足が長いのもだめ。
農振・農転の土地も避けられるだろう。
とりとめもなくだらだら書いたが今日はここまで。














