接続検討申込ネタを続けさせてね。何しろ18様式あるので。
今回は高圧太陽光向けの様式3_系統連系保護リレーを取り上げる。

この様式は高圧と特別高圧で全く様式が異なる。特別高圧はA4横、高圧はA4縦だ。

高圧用に特化したフォーマットを新製したと思われる。

連系用遮断器 その他機器はキュービクルの保護継電器に関する記載で申請者の電気的知識レベルが把握できる。

電気工事店や産業用太陽光を設計する業者の接続検討申込書でもいろんな間違いが見受けられる。
なぜ、他人の申請者の接続検討申込書を確認することがあるかというと、権利売買スキームによってである。
図の例では連系メイントランスを1,000kVAとし、CTを150/5A にしている。
他人の申請を見ると500kW連系で2,000kVAトランスレベルの過大な250/5Aにしているケースがあった。
このあと、キュービクルメーカを変更し、CT変流比がトランスの容量に見合った適正化されたものになったとき、送配電会社指定の整定値設定に影響がある。もちろんそのスペックは要否確認依頼でクリアしないといけないのだが。

250kW連系の場合、連系メイントランスは300kVAなので、PF・S型キュービクルになるから、VCBでなく安価なLBSでよい。
遮断器は(VCB)でなく、(LBS)と改め、LBSのメーカー型番を書けばよいのだがPASやDGRの型番を書くケースが見られる。

また、PF・S型キュービクルにCTは無いが、CTの欄に30/5Aと書いてあったりする。
過電流強度、過電流定数(n>10)、機械的耐電流はCTの仕様なので、CTを使わないPF・S型キュービクルでは記載不要。

機械的耐電流は過電流強度:40倍を仕様定義しているCTは機械的耐電流を12.5kA・1秒以内としている。短絡電流をこらえるのは1秒以内に制限しないととてつもないおばけCTになってしまう。
つーか、過電流強度、過電流定数、機械的耐電流はよくつっこんで理解しないとずっとわからんし、理解してもすぐ忘れる。これを販売しているヒラヰ電計機や利昌工業に社会人インターンとして人事交流したら理解が深まり面白いかもしれん。

ZPDは三菱電機のMPD-3としているが、光商工でもよい。その場合は仕様が変わってくる。

インバーター(パワコン)に関する保護4要素(OVR,UVR,OFR,OFR)はパワコンメーカ記載による。
ここで、文字列の長い型式を書くと字が小さくなるので「PCSゲートブロック」と記載したら、パワコンの型番を書けと言われたので記載している。
UVRは1,500kVA以上のキュービクルはパワコンとは別にUVR2があるかもしれない。その場合、2の欄が空白だと指摘を受けたことがある。

単独運転検出(受動型、能動型)および付加機能もパワコンメーカ記載による。