今回は特別高圧 系統用蓄電池(BESS)の単線結線図を紹介するので参考にされたい。
特別高圧発電所の単線結線図は高圧とは書き方が変わる。接続検討に耐えながらも一瞥容易性を重視した簡潔表記かつ、冗長・煩雑さを避けるべくブロック単位の記載を意識しなければならない。
(他社の接続検討申込書を見る機会が結構あるがこのブロック記載をしているかどうかで何となくレベルがうかがえる。ブロック記載をしていないと読み込みに時間がかかり頭がウニになる。後述するネットワーク理論を履修していないと考えが及ばないのかもしれない。実は私もこんな仕事でこの知識が活きてくるとはびっくりしている。電気工学よりシステム工学の領域かもしれないが)
そのブロック分けの大区分は、1)受変電設備、2)中間変電所および発電設備 である。
特に2)は簡潔なブロック図表記が肝要だ。徒(いたずら)に詳細スケルトンのコピペでは脳が足りない。往々にして器具番号の連番が間違っている)
2)をブロック表記できれば、単線結線図はA3ランドスケープの2ページ構成で済む。
2)はネットワーク理論(グラフ理論)の木構造 エッジ・ノードの考え方を適用する。それは様式5の11 インピーダンスマップとの整合性まで意識する。トポロジーは1:N構成でなく、フィーダ分岐ノード単位にRMUを用いたデイジーチェーン構成がスマートだろう。
中間変電所の電圧は22kVとしている。33kVも可能だがコスパが悪化する。さすがに66kV対応はない。
なお、接続検討申込において蓄電池はチリング/ヒータユニットの電源を別に供給しなければならないメーカは避けている。単線結線図の描画が面倒になるからだ。そこでPCSと蓄電池が一体化したTESLA MotorsのMegaPack 2XLを採用している。
(蓄電池用チリング/ヒータユニットの電源回路を記載しなくても接続検討申込に耐えられるが、私は実施設計との乖離が激しくなるので嫌い)
私は特別高圧BESSの単線結線図もエクセルでフルスクラッチ描画し、接続検討申込書(様式5の4)にコピペしている。別紙参照しないよう心がけている。
特別高圧の単線結線図で必要な情報とポイントは以下である。
- 受電電圧と電源周波数
- CT容量、変流比、確度階級(1PS級)、定格耐電流(25kA,31.5kA,40kA)、過電流定数n (系統用蓄電池は計量のため精度の高い確度階級を求める)
- ESRの記載 CTを貫通接地
- 系統解列箇所の赤文字明示
- EVTの一次二次三次の電圧(連系変圧器の両端)
- 連系変圧器はΔ-Y結線 MTRの容量、一次xxkV/二次22kV電圧、自己容量%Z、 タップ電圧
- 変圧器容量が5,000kVA以上の場合は変圧器故障を検知する87などの設備(中間変電所TRにも電技上適用必須だが接続検討申込段階では無視しても耐えられる)
- 所内変圧器22kV STR 50~75kVA程度
- 停電時の電源バックアップ回路(鉛蓄電池で保持する)
- 主変圧器の容量 必要に応じて自己容量%Z (高圧は%Zの記載省略)
- 66kV受電以上はTSOと通信するCDT
- フィーダ盤VCB 51R,51GR (フィーダ盤は同一構成繰り返しのため一部をブロック化)
- フィーダ盤より先は中間変電所および発電設備のページに分ける
