本書は、とても割り切りのいい書き方をしているけれど、同じ著者(ドクター🐬)の本を3冊も連続して読むと、後で読んだものほど印象がボヤケてしまう。だから、あえて読後5日も経ってからこれを書いた。2019年10月初版。

 

 

【魂が本当に望めばDNAは書き換えられる】

 これまでは、もって生まれたDNAは死ぬまで変えられない、とされてきましたが、魂が本当に望めばDNAは書き換えられるということが、わかってきたのです。社会の常識では突拍子もないことと捉えられてしまいますが、そうした世界が本当に存在するのです。この真理にもとづいた世界を、私は「0=∞医学」(ゼロ秒・無限大医学)と名づけました。(p.3)

 量子力学に基づいたスピ本を読んできた人々や、スターシードとしての魂の記憶に素直な人なら、この記述を読んで「ありうるかもな・・・」と思うかもしれない。

 著者さんは、慶応大学医学部を卒業後、三重大学で整形外科医として活躍した後、渡米し、ガンステッド・カイロプラクティックを修得し、世界で3人目となるアンバサダーを授与され、現在は新次元の“ドルフィンメディスン”を開拓し鎌倉で開業しているお医者さんである。

 

 

【タイトル解題】

 令和の「令」は「0」、「和」は「輪」であり、「∞(無限大)」の形を表しています。「令和」とは「ゼロ」と「無限大」という意味を隠し持っているのです。まさに、ゼロ秒で無限大の奇跡をもたらす「0=∞医学(ゼロ秒・無限大医学)」の時代の到来です。(p.3)

 「0=∞」は、「今ここ」「中今」「唯今」を表しているとも言える。地球の周波数が上がるにつれて、人類全体の時間に関する集合意識が変われば、それにつれて多くの人々がこのことを理解するようになるだろう。

   《参照》  “時間” に関する引用一覧

 

 

【この本は読者を選ぶ】

 この本自体が、あなたに新しい「令和のDNA」を発動させます。この本を手にしたあなたは、本に選ばれた人です。この本は読者を選ぶ、高飛車な本なのです。

 この本に文句がある人には、「NON令和に戻れ!」「令和以前を、やり直してこい!」と言いたいです。これからは、そのくらい高飛車でないといけません。(p.6)

 「ON令和時代」では、あなたが宇宙の、ナンバーワンです。どうぞ、新しい時代の波の乗り送れないでください。「自分が一番!」という姿勢で、楽に愉しくいきましょう。(p.7)

 「あなたが宇宙の、ナンバーワンです」を「あなたが、神です」と読み替えても何らさしつかえない。

   《参照》  『ムーからのスピリチュアル・ビジョン』 アントン・ポンセ (ヒカルランド)

                 【「人間は神である」】

 本書の後半は、「NON令和」と「ON令和」という対比で綴られているけれど、そのような対比記述も、「この本は読者を選ぶ、高飛車な本なのです」と明記することも、“截然とした意識の切替え”を促すための、ドクター🐬先生の“インパクト狙い手法”だろう。

 

 

【「心の望み」と「魂の望み」】

 人間というのは、脳で「こありたい」「こうなりたい」ということと、人間の本質である魂の意識が望んでいることは、違っていることが多いということです。つまり、患者さんが病気を治したいと思っていても、魂の意識では、決してそれを望んでいない場合があります。・・・(中略)・・・。その場合は、病気を治すべきではないでしょう。(p.34)

 下記リンクでは、同じことが、“心”と“玉し霊”という区分で表現されている。

   《参照》  『数霊に秘められた宇宙の叡智』 深田剛史・はせくらみゆき(徳間書店)《後編》

           【 「霊主体従」 という “マイ岩戸開き” 】

 それが分かってからは、私の仕事は、・・・(中略)・・・、患者さんの魂の意識、大もとの意識が何を望んでいるかを実現するサポートをすることだと考えるようになりました。

 患者さんが口で言っていることが本当の魂の望みではない場合は、私が魂の望むことを実現させてやると、本人は、最初は、自分が言った望み(脳を使って言ったこと)と違う結果になるので戸惑いますが、最終的には、感情が穏やかになり、「自分はこれでよかったのだ」とわかっていきます。そして、本人がそれに気づいた瞬間にDNAが書き換わります。これが、令和を迎えた霊性時代の新しい、超最先端、超高次元の「0=∞医学(ゼロ秒・無限大医学)」なのです。(p.35)

 「魂の望みが何であるのか気づいた瞬間にDNAが書き換わる」とあるけれど、「魂は意識次元で最も深い層、言い換えるなら、魂は最も繊細な周波数帯域(神智学の用語では「コーザル体」)だからこそ、その状態下にあればDNAが書き換わる」と言っているのだろう。

 「ON令和」では、自分の魂の意識が選択したことしか体験していないということを、認識できるようになっていきます。すると「病気でいいのだ」「人生、悩みと困難をもっていていいのだ」ということになります。

 そういう状態になると、「今ここ」の自分を、100パーセント肯定できるようになります。こうして自己否定から自己肯定に移り変わっていくことが、人生のシナリオ、DNAを書き換えるうえで、とても重要なことなのです。 (p.70)

 

 

【変えようとすると、変わらなくなる】

 変えようとすると、変わらなくなる。変えようとしないと、簡単に変えられる・・・これは、宇宙の全てにおいて言えることです。・・・(中略)・・・。

「一生懸命やって、自分を変えよう」とか、「今の私はだめだ、変わらなきゃ」などといって、どうにかして自分を変えようとしてきたのが「NON令和」の低次元社会です、これの何が悪いかというと、今の自分を変えようということは、つまり、今の自分を嫌いで否定している、もしくは、今ここの自分を不完全と認識しているわけです。

 宇宙に存在している生命体は、「今ここ」、ゼロ秒、瞬間の自分を完璧として捉えない限り、新しいステージには行けません。進化を遂げるためには、自分を否定するのではなく、肯定しなければならないのです。(p.44)

 長所進展法の最終根拠はこれ。

   《参照》  『本気で叱れば人は目覚める』 石原伸司 (アートヴィレッジ)

            【長所進展法に徹する】

 

 

【「100%自己肯定」が絶対条件】

 100%自己肯定の状態になるとDNAはどんな状態にも書き換えられます。それも、プロセスやゴールを必要としないから、ゆっくりではなく瞬時ゼロ秒で変わります。自分を肯定した状態でないとDNAか書き換えられません。病気の症状はつらいかもしれませんが、それを嫌がっている状態では、細胞がよくなるわけがありません。自分を変える第一歩は、自分自身を好きになり、「今ここ」の状態を完全に肯定することが重要なのです。(p.72)

   《参照》  『タオの法則』 千賀一生 (ヒカルランド) 《後編》

           【「好き」という受容モード】

 

 

【自分を愛する人間は・・・】

 自分を愛する人間が、人から愛される人間になります。しかし自分を愛する人間は、すでに完璧に「楽で愉しい」ので、人から愛される必要はなくなります。人に与えることがあっても、与えてもらうことを望まなくなります。それを、「無償の愛」と言います。発信するだけ、供給するだけで需要はないのです。(p.83)

 さながら太陽そのもの。

 愛もピンキリで、実に様々なレベルがあるので、以下をリンクしておきます。

   《参照》  “愛・無条件の愛” に関する引用一覧

 

 

【私は突拍子もないことを言う変態?】

 私は地球でもっともエネルギーの高い人間です。世の中では私は突拍子もないことを言う変態だと思われていますが、私は自分だけがまともな人間で、他の人たちが変態だと思っています。(p.86)

 このような記述は、『これでいいのだ! ヘンタイでいいのだ!』 というタイトル本の中にあってしかるべきだけれど、その本の中に、タイトルにフィットするこのような記述があっただろうか・・・多分・・・なかった。

 ところで、この記述は、決してイカレポンチで傲慢でタコな戯言ではない。ろくに本も読まず噂話し程度のことに明け暮れているだけの凡庸な人間たちとは違った人生を生きてきた人でないと、言えないことだろう。若い頃に、国語の教科書にあった、中島敦の『山月記』を読んで生涯忘れえぬ著作として記憶しているような孤高な精神を持つ人々なら、心の中で同系のことを思っているはず。

 人の目なんて、気にしてはいけません。・・・(中略)・・・。他者の目を気にしながら、人とつるんでいるうちは、大した人間にはなれません。(p.86-87)

 人の目を気にしていたり、人とつるんでいるということは、他者の価値観や社会意識に捉われているということ。自分軸がない。それ即ち、「自立」に至っていない証拠。

 

 

【一人で生きる時代】

 「NON令和」は一人では生きられない時代でしたが、「ON令和」は一人で生きる時代です。・・・(中略)・・・。 自分がいかに大変かを相手に見せようとしたり、理解してもらおうとしたり、同情を求めたりする人は、低レベルです。もがくなら、一人で勝手にもがけばいいのです。私は、楽で愉しく生きて満足だから、人に何かを求めようとも思わないし、・・・(中略)・・・、一人で生きて死んでいく、という覚悟があるのです。家族は大切にしますが、本来なら一人で大丈夫です。家族がいないなら、いなくても満足できます。(p.89)

 「NON令和」において、孤独はネガティブなものという認識が一般的だったかもしれないけれど、「ON令和」においては、孤独はポジティブなものという認識に変わるだろう。地球の周波数が上がって霊主体従の世界に向かってゆくのだから当然のこと。霊の鳥は、一人(ひとり)である。

  《参照》  日本文化講座⑧ 【 武士道 】

          『 武士道は不死鳥である 』

 いずれにせよ、自分が死ぬ時、どういう状態で死ぬことを望んでいるのか、今ある時代状況から見てそれが現実可能かどうかを冷静に考えてみたほうがいい。「孤独死だけはイヤ」と思いつつ、そのために払う労力とおカネがあるなら、それらを自分自身が楽しんで生きるために使った方が、遥かにマシ、とチャンちゃんは思っている。

  《参照》  『世界では、日本は「こんな」ふうに言われていますよ!』 菊池健彦 (大和書房)

            【孤独死したら、「ああ、よかったね」】

 

 

<了>

 

 

松久正・著の読書記録