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 スピリチュアルな視点で恋愛を通じて学ぶことの大切さがよく分かる著作。今現在、恋愛真っ只中の人は、大いに参考になるだろう。若い女性のみでなく、男性も、母親世代の方々が読んでも、イマサラであれ自己修復ができるかもしれない。
 著者名は Masako となっているのだけれど、ロビーにいたサアラさんに、「これ、サアラさんの本ですか?」って聞いたら、「そうです、私の最初の作品です」という回答だった。だったら、著者名を変えて再販すればもっと読む人が増えるだろうに、と思ってしまった。2006年4月初版。
 どうでもいいことだけれど、『世界支配者vsライトワーカー』 という本の表紙の共著者のお二人は、かなり宇宙人ぽく描かれているけれど、サアラさんも玉蔵さんももっと普通の人間的な顔をしている。

 

 

【「何となくモード」と「本気モード」】
 恋愛には「何となくモード」と「本気モード」があります。 ・・・(中略)・・・ 。
 周りが何となーく恋愛ムードだから、自分も恋愛したいような気がしてしまったり、異性に興味がないと思われて、変人扱いされると嫌だから、恋愛して結婚すれば幸せになれると刷り込まれてきたことを信じているから、などという理由で恋愛を求めていませんか? 
 それは純粋に恋愛を求めているとは言えません。
 今は、恋愛以外の何かに取り組むべきときかもしれないのです。 ・・・(中略)・・・ 。
 恋愛は嵐のように激しく自分を変化させるとともに、たくさんの気づきを与え、人生を大きく変えてくれますが、そこに費やすエネルギーも並大抵ではありません。
 それだけに、「何となくモード」の恋愛はあなたを消耗させるだけです。(p.22-23)
 周りに流されてする「何となくモード」の恋愛! 
 そんなのあり得ないと思うけれど、自分自身をちゃんと見つめて、思うところに従ったほうがいい。
 恋愛を必要としない人は、今世では恋愛以外の経験によって「愛」を経験し、表現できるということを知ろうとしています。 (p.22)
 今は、こういう人が少なくないはず。
 “人間であるなら、恋愛をするのが当たり前” みたいな固定観念に縛れてている人は、今現在の地球が「宇宙史的巡り合わせによる類稀なるタイミング」に遭遇していることすら、全然分かっていないだろう。

 

 

【常に自分を知ろうとする】
 常に自分を知ろうとすると、なんとなくいってみたくなる所や、参加したくなる活動などが出てきます。そんなときには自分の気持ちに逆らわずに、ぜひ素直に行ってみてくださいね。いつチャンスがくるかわかりません。
 私自身も、何となく「行かなくちゃ」と思って出かけていったワークショップのおかげで、パートナーと出会うことができました。(p.49)
 「常に自分を知ろうとする」って、スピリチュアルな生き方の原点というか基本であるらしい。この本は、恋愛を通じて「自分を知ろうとする」ことをサポートする内容なのだけれど、恋愛に限らず、どんな場面であろうと、「常に自分を知ろうとする」という視点が欠落してしまうと、根本的に人生の意味が分からないままになってしまうような気がする。
 自分自身を客観的に見る観察意識という視点を備えた上で、「常に自分を知ろうとする」ことはスピリチュアルに生きる上で極めて大切なことに違いない。

 

 

【オープンか駆け引きか】
「実は私って忘れっぽくて、ドジでかっこ悪いやつなんです。おまけにちょっと意地悪だし。でも、本当に心からあなたのことは好き」とあなたの真実を誠実に伝えることは、ちょっと勇気が必要だけど、相手には嫌な感じを全然与えません。
 むしろ、ここで心打たれる人が多いのは事実です。それだけ、本心を隠す嘘の人間関係の中にどっぷりとつかってしまっているのでしょうね。(p.71)
 相手に対して気持ちを「オープン」にしないと、「駆け引き」の恋愛関係になってしまう。
   《参照》   『魚のように』 中脇初枝 (新潮社)
            【女性は、少女の頃から心と言葉は裏腹】
            【そんな女性だからこそ】

 あらゆる場面で、そんな生き方が普通になってしまうと、もう魂の音程はズレタまま、マスカレードの人生を生涯続けることになるだろう。であるなら、「私の人生って、何だったんだろう。まだ何も得ていない!」と最後の最後になって悲鳴を上げることになるかもしれない。
 いつでも自分を自由に解放できていることこそが、本当の恋愛の醍醐味です。(p.73)
 昔見た、『結婚はうそつきの始まり』というイギリス映画には、素敵なセリフがいっぱい出てきます。 ・・・(中略)・・・ 。
「あなたにお願いがあるの。一つでもあなたの欠点を、なくさないでね。わたしはその欠点も含めて愛しているのだから」
 欠点をなくそうとしなくてもいい ――。 こんなふうに言ってくれる相手に出会えたら・・・と思いませんか? これこそが本当の愛、と思わず納得してしまいました。(p.141)
 昔、ビリー・ジョエルのヒット曲に 「Just the Way You Are」 というのがあった。最近なら、アニメ映画でキーフレーズのように繰り返された、「ありのままの~~」 という生き方。アリのままで生きるのです。トドになってはいけないのです。違うか。
 心スッピン。
 お顔のスッピンは、場合によっては、ちょっと・・・ヤバイかも。

 

 

【スピ恋愛のススメ】
 人間にとって、自分自身の感覚や感情が最も激しく作用するのが恋愛です。
 だから、恋愛という人間関係を通して「何としてもハッピーになりたい」と思う純粋な願望を叶えようとする貪欲さは並大抵ではないはずです。
 しかも、恋愛はスピリチュアルな取り組み方をしなければお互いに満足し合うことはありません。だから、恋愛はどんな人間関係より早く気づきを起こして、自分自身を癒すための最も有効な方法なのです。
 あなたのコンプレックスをひと思いに突いて、思いっきりあなたを苦しめてくれるパートナーのスピリットや自分自身のスピリットと、積極的にコミュニケーションをとっていきましょう。(p.106)
 これがスピ恋愛のメリット。
 何でも言い合える関係って、心をオープンにした恋愛以外では、そうそう得られないだろう。
 でも、その最中にあってマイナス側への引き寄せ状態にある人は、客観的に自分を観察できない状態にあるんだろうから、かなりヤバイかもしれない。メラメラ燃えている部分が、自分の心から相手の衣服に移っちゃったりして・・・。
 仮に、そこまで行ったとするなら、明らかに怨念霊的なバックグラウンドの存在があるということだから、その場合は、この本が扱う範囲ではないだろう。

 

 

【喧嘩のススメ】
 本来喧嘩は、自分の性質や、才能などを知って、それを表現し幸福に導いていくために必要なものです。
 ときには怒鳴り合いになることもありますが、恐れや不快感から話を適当に治めてしまおうと考えないでください。「戦ってはいけない」「喧嘩してはいけない」というプログラムのせいで、恐れを増幅しているのです。
 だんだん慣れてくると鬱積した感情や感覚がなくなってきますから、自分の本心、本質などを表現するのは、まるでストレッチ運動のような気持ちのよさや、適度な運動の後の充足感にも似た感覚を感じられるようになります。
 こうなってくると、あなたのオーラもパートナーのオーラも、とても活発にエネルギーが流れるようになってきます。
 また、オーラのエネルギー循環がよくなると、思ったことがすぐに現実に反映されるようになってきます。こうなってくると喧嘩は幸福の元ともいえる? ということでしょうか? (p.108)
 喧嘩って素敵(!)路線の延長線上で、次のページは、
 最高のパートナーとは、あなたにとって最悪のパートナーかもしれません (p.109)
 という章になっている。
 恋愛感情に限らず、マイナスの感情を溜め込むと肉体に良くない症状が起こるのは確かなことだから、要は「溜めない」ことが重要。挑発しても相手が全然応じてくれないほど穏やかな人であるなら、そのエネルギーをクリエイティブなことに向けて発散するとか・・・、100円ショップでお値段の安い専用のお皿を用意しておいて、バッシャ~~ンってやるとか。
   《参照》   『しあわせ脳 練習帳』 黒川伊保子 (講談社)
            【反省しなくていい】

 

 

【著者の実体験】
 時々私の感情は、ジェット噴射のように噴出し、一度は彼に掴みかかって自分の怒りをぶちまけました。すると、私がぶつけた怒りのパワーは見事に自分自身に跳ね返り、8時間ほど気絶してしまいました。モー最悪!
 こんなバトルをほぼ毎日続けていくうちに、彼自身がどんどん変化していく姿を見ることになります。
 こうなると、毎日のバトルはいつしかバトルではなくなり、非常にスピリチュアルな充実したワークとなって行きました。そして、二人はどんどん変化し、お互いを認め合えるようになり、ついには彼自身がパートナーシップに取り組む決意をしました。(p.221)
 サアラさんって、もしかしたら『カルメン』並み。でも、パートナーさんはドン・ホセじゃないから結末は同じじゃない。
 パートナーさんの昔を知っている人は、「凄く変わった」と言っていた。サアラさん自体は昔からえらくサイキックな方だったらしいから、パートナーさんを変革するために敢えて感情を露わに接していたのかもしれない。

 

 

【「パートナー=自分自身」】
 実は誰にでも、パートナーに対するライバル意識や優越感、劣等感はあるものです。
 できるだけ自分自身を客観的に捉えて、そんな自分を見つけたら、これは自分自身に傷がある証拠だと思って取り組みましょう。
「パートナー=自分自身」に取り組み始めると、お互いのハートチャクラはどんどん開いていきます。
 そして、お互いの警戒心がなくなるにつれて、SEXのときに二人の全てのボディが共振し合って、ダイナミックな交流をするようになります。
 これを体得すると、もう普通のSEXでは全て物足りなくなってしまうでしょう。
 これがスピリチュアルなSEXと呼べるもものです。(p.228-229)
 心理的な「完全開け渡し」=「大いなるあけわたし」ができている状態で行われるSEXは、宇宙の流動に乗るからMAXになるらしい。
   《参照》  『ガイアの法則[Ⅱ]』 千賀一生 (ヒカルランド) 《中編》
            【「絶対的ゆだね」「広大なるあけわたし」】
 これを続けていくと、自分の肉体とパートナーの肉体が融け合って、どこまでが自分のもので、どこまでが相手のものか認識することができないくらいに融合していく感覚を得ることができます。
 ここからは、変性意識の状態になります。今まで感じたことのない鋭敏な感覚が目覚めて、さらにいつも忙しく働いているマインドはとろけるようにうっとりして、余計なことは考えられなくなります。
 このように、 ・・・(中略)・・・ 非常に精妙なエネルギーの交流によって起きるスピリチュアルなエクスタシーをあなたは感じるのです。
 言葉に表すこともできないような一体感と至福の感覚は、あなたの人生そのものを大きく変えていくことは間違いありません。(p,232-233)
 『タオ』によって、一体感(ワンネス)の世界に参入できるということ。
   《参照》   『超巨大〔宇宙文明〕の真相』 ミシェル・デマルケ 訳ケイ・ミズモリ (徳間書店) 《後編》
              【ムラダーラ・チャクラ】

 

 

【男に経済力を期待する恋愛】
「男性にご馳走されるのが当たり前」というプログラムが強い女性ほど、「愛情の出し惜しみ」をしています。
 そこで、そういうあなたに質問します。
「今、あなたは満たされていますか?」
 と。いかかでしょうか。
 自分では気づいていないかもしれませんが、実は男性に“おごってほしい”と思うのは、自分が満たされていないからなのです。
 こう申し上げると、ちょっとドキッとする方も多いかもしれません。(p.130-131)
 ご馳走されたり、プレゼントされたりは、物に置き換えて“心の空白”を埋める行為だといっている。
 子どもにすぐにモノを買い与える人というのも、同じ症状である。
 結局、ものやお金が介在するような恋愛は長続きしませんし、相手に対して愛情の出し惜しみをするような関係では、幸せにはなれません。
 そのためには、自分の内にあるさまざまな思い込みやプログラムを捨て去ること。そこが第一段階です。(p.132)
 第2段階以降として、捨て去るべき“思い込みやプログラム”がいくつも記述されているのだけれど、全ての人々が、こういった“思い込みやプログラム”をすべて捨て去ったら、社会は大きく変革されることだろう。
 
 

《後編》 より