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 ペガサスさんとベスさん、お二人の日本人女性による会話で構成されている。二人が出会う前の経緯から始まる砕けた記述が面白いけれど、アロムとアレックスという存在が伝えるメッセージを含んで、高度な内容を楽しく読みながら学べるようになっている。2012年12月31日初版。

 

 

【神は何のためにいますか?】
 ベスがアロムなどによって教育されていた期間(=見えない大学)でのこと。
「中学に通い始めて、通学に1時間20分あるから、これから勉強しましょうって言われて。まず勉強させられたのが、まず、データの読み取り方だったの。」(p.46)
「中学の時に、授業はどんどん進んだの。さっきの疑問文が終わると、『神は何のためにいますか?』という疑問文に、『漢字二文字で答えなさい』という課題が出たの。口頭で、『愛かな、博愛?』とかっていろいろ言ってみたんだけど、『違う!』って、言われて。・・・中略・・・。だけど、ある時ふっと、『あっ、天敵なんだ』って閃いたの。で、『天敵です』って答えたら。『はい、合格です。じゃあ、次の科目行きましょう』って言われて、別の先生が現れた」
「神が天敵なのは、どうしてなの?」私が聞いた。(p.48-49)
 最後に記述されている私(ペガサス)の質問に対して、ベスが回答しているのだけれど、それを読んでもチャンちゃんにはピンとこない。ほどんどの読者も同じだろう。しかし、中盤以降で何度か『天敵』に関して言及されていて、そこで納得できるから、この時点では保留のまま読み進んでかまわない。
 ベスさんは、中学時代の通学時間を利用した「見えない大学」で、いわゆる“帝王学”を学ばせられていたらしい。その多岐にわたる内容は「へぇ~、なるほどぉ」って感じである。

 

 

【見えない大学:地球の王になるため】
「大学には、絶対に行かせてはいけない、それ以上の知識が入って来ると、この惑星自体の知識が歪んでいるらしくて、その知識を取りこみ過ぎて、実際に彼らが伝えたいメッセージをそのまま伝えることが難しくなるらしいのね。だから、『私たちは、あなたが染まらないように、大学に行かせなかった』とハッキリ言ってた。(p.52)
 「見えない大学」の教育者たちが、二人を大学に行かせなかったのは、地球の学術が真実を学ばせないよう、本当にコントロールされているから。英国の王立研究所が総元締めなんだろうけど、その点に関しては、中丸薫さんの著作に多くの事例が記述されている。
  《参照》 『この地球を支配する闇権力のパラダイム』中丸薫(徳間書店)
 それにしても、この『見えない大学』の勉強の目的は、結局何だったの?」私の問いに、
「『私は何でこの勉強をしなきゃいけないの?』って、まず、何度も質問したのね。そうしたら、『あなたは、地球の王になるためにこの教育があるのです』って、言われたの。何言ってるんだろうって思った」ベスがやたら恥ずかしそうにそう言ったのと対照的に、「良いんじゃないかな?」私は心からそう思った。(p.52-53)
 一読者にすぎないチャンちゃんもそう思った。

 

 

【2000人の中から残った3人】
 急にベスが、言葉を区切った。何かを確信したように、嬉しげな声で、
「やったねってね! 私、3人残った、そのうちの1人と会えた。あなたと会えたんだもの」 (p.82)
 1955年から10年間に、日本人の中から2000人にコンタクトしたけれど、親の反対やら本人の意思やらで『目ない大学』による学びを「辞めた」のが1997人。
「でも、3人だから。もう1人いるんだよね」私が言った。
「そう、後、もう1人いるはず」
「そう、後、1人だよ」 私たちは、互いの顔を覗き込んだ。
後、1人に会えるだろうか? (p.82)
 ペガサスさんは1965年生まれで、ベスさんは1960年生まれと書かれている。
 もう一人も、アラフィフ(50歳前後)ということになるのだろうけれど、ペガサスさんの後続の書籍に登場しているのかもしれない。

 

 

【薔薇十字団】
「でも、入ったのがどのグル―プ?」
「薔薇十字団」
「神智学?」
 一瞬にして、私の頭の中にルドルフ・シュタイナーが過ぎった。
 ルドルフ・シュタイナーは、1861年生まれで1925年に亡くなった、現在のクロアチア出身の思想家。実は、彼は私のお気に入りで、彼の著作『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』(ちくま学芸文庫)は、いつも私と一緒に、世界を旅していた。(p.111-112)
 ベスさんが仕組まれて入った薔薇十字団のことから、ペガサスさんが連想的にシュタイナーに言及しているのだけれど、チャンちゃんにしても薔薇十字団やイルミナティと聞けば直ちにシュタイナーを連想する。
  《参照》 『これが闇の権力イルミナティの内部告発だ!』ベンジャミン・フルフォード(青志社)《後編》
            【真のイルミナティ】

 

 

【サナトクマラ】
 サナトクマラに関わる場所、即ち天河や鞍馬寺のことが書かれている。
 「私、21歳の時に、奈良の天河大弁財天社まで行ったことがあるのよ。」(p.120)
 魔王尊、サナトクマラとは、650万年前の金星から地球に降り立った者で、その年齢は16歳のまま、年をとることのない永遠の存在であると言う。そして、サナトクマラとは、サンスクリット語で『永遠の青年』。
「でも、私から見たサナトクマラってお年寄りなのね。『それだけの御歳を召してて、大変ですよね』って、ぽそっと言った瞬間に、周りがザッと雰囲気が変わっちゃって、それから、態度が急変したわ、『もうちょっと上のランク』へって、言われちゃった。結局、彼の本当の姿が、見えるっていうのが何か凄いことだったらしいの」ベスが言った。(p.121-122)
  《参照》 『天河流動縁起』祜松泰成(コスモ・テン)《後編》
         【サナート・クマラの神識体】
  《参照》 『シリウスの太陽』太日晃(明窓出版)《前編》
         【サナート・クマラの究極の本体】

 閑人のチャンちゃんが参加しているスピ系スクールの初回終了後、帰りに立ち寄った喫茶店で親しく話したお二人とも、鞍馬寺 へ一人で詣でたとか、天河大弁財天社 で巫女舞を奉納したという経歴があった。20年以上も前からスピ系に紐付いている人々って、結局、ここに縁があるのかもしれない。
 下記リンクの地球霊王とは、サナトクマラのこと。
  《参照》 『地球霊王、日本列島に現る!』毛利雄二(たま出版)
         【鞍馬寺 光明心殿の魔王尊(地球霊王)】

 今年のウエサク祭は5月3日、もうすぐです。

 

 

【金星vs火星 どころじゃない】
「結局、地球って金星の植民地みたいな存在なのよね。でも、これは、かなり組織の上層部でも知らない話よ」ベスが言葉を切った。・・・中略・・・。
「地球を金星は植民地として、今まで支配していたんだけど、火星もそれが欲しくて、今まで結構、攻防戦みたいなのがあったらしいのね」
スターウォーズの世界に突入、少し笑えた。 (p.133)
 1948年から1973年の中東戦争って、金星(ユダヤ)vs火星(アラブ)の代理戦争だったと書かれている。しかし、
「その代理戦争が終わって、今、この段になってから、実は、例のアンドロメダ銀河が、天の川銀河にぶつかって来るっていうことで、火星も金星も戦っている場合じゃないということになったのね。そうこうしている間に、他の大物スターたちも、ここに乗り込んで来て、『地球の次元を、まず変えないと』って言って、彼らも干渉している状況なのよね」 (p.135)
 地球の次元を変えておかないと、物理的破壊に直面してしまう。しかし、地球が、壁をスルリと透過できる幽霊みたいに5次元化していれば、アンドロメダ銀河との衝突は避けることができる。
 これは緊急問題であり、全てのアセンション系著作は、このことについての注意を喚起する為にこそ著されている。

 

 

【シャンバラへの行き方】
「地球を金星と共にエネルギー調整するために、シャンバラっていう存在があるのよ。シャンバラって何って言われると、結局、私、ベスという人間が肉体として存在している幽体でもあり霊体の名前なのね。そして、地球という物の幽体。それが、シャンバラ」
「幽体がシャンバラか」
 私たちの肉体は、中に、アストラル体という、幽体と、その中に、メンタル体という、霊体を持ち、肉体の外に、エーテル体という気功でいう気、ヨガでいうプラーナを持つ。そして地球を肉体とするシャンバラはその中の4.5次元メンタル体(霊体)に近いアストラル体(幽体)に存在する。
「私もシャンバラへ行ける?」
「うん、自分の内側の中に、意識で部屋を作る。すると、その部屋に、必ず訪問者が来て、その訪問者が案内してくれるわ」
「その訪問者はどこから来るの?」
「シャンバラから。でもただ、部屋を作れば入れるわけじゃないのね。まず、部屋を作ってそれが安定するのを待つ。そして、アロムに言わせると、初めに『電話機』が、出来上がる。電話機が出来て、部屋が出来上がると、必ず、シャンバラから、スタッフが入って来る。スタッフたちは、まず、彼らの名前を伝えて来るわ。次に、シャンバラの中をいろいろ案内してくれるの」
「そのシャンバラっていうのは、自分の意識の中にあるのね」
「あるわ」
「人って悟ると、外に向かっても気が付いたら、自分の内に戻る。つまり、自分の内に入っても、外に向かっても悟りに到達するでしょ。それは、内と外が一緒だから。そして、自分の内側の宇宙に、人が存在しているってことよねえ?」
「そうそう」ベスが頷いた。
「そういうことは、私たち自身が、それこそ銀河みたいなものってことになるね」
「そう。宇宙だよね。そのシャンバラの中に入って行って、そこで、いろんなメンバーに会って来るの」 (p.141-142)
 アストラル体、メンタル体、エーテル体、コーザル体などは、神智学の用語だけれど、これ等の詳細にこだわらなくても理解できるだろうし、「宇宙=意識」ということが分かってさえいれば全然難解な話ではない。しかしながら、アセンション系の著作を読んでいない人にとっては、「訳のわからん話」なのだろう。
 そんな人々に対して、チャンちゃんは、「生まれた時から、社会意識に染まったままで、自らなにひとつ学ぶことなく、認識の変容(意識の進化)をまったく経験していないのなら、何で、今この時代に地球で生きているんですか?」って聞いてみたい。
  《参照》 『アミ3度目の約束』エンリケ・バリオス(徳間書店)《後編》
         【進化した文明は地下に・・・】
         【表面と内部】 【シャンバラ】
         【地球人の個々の責任と、地球の特殊な状態】

 

 

 

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