《前編》 より

 

【密教占星術と源氏物語】
 『源氏物語』は宿曜道における12星座の象徴を巧みに駆使して書かれている、という説が大久保健治氏によってなされており、非常に興味深い。
 大久保氏によると、紫式部は『竹取物語』の中にちりばめられた宿曜道的要素にヒントを得て『源氏物語』の構想を練ったらしい。『竹取物語』は作者不詳だが、おそらく866年以降の成立と見られる。この時期にはすでに空海、円仁、円珍によって宿曜経が伝えられており、作者はその知識に触れる機会を持った可能性がある。
  『密教占星法―源氏物語の見失われた構造―』 大久保健治 河出書房新社 1981年 (p.48)
 密教占星術=宿曜道=ホロスコープ占星術ということらしい。陰陽道とは系譜が違う。
 陰陽道に関する内容が多い読書記録をリンク。
    《参照》   『安倍晴明の世界』  川合章子  淡交社
    《参照》   『聖徳太子の「日本が沈む日」秘書 『未来記』 の真相』  友常貴仁  三五館

 

 

【占星術は当たるのか?】
 結論を先に行ってしまおう。占星術は大いに当たり、大いにはずれる。 (p.129)
 同じ占星術でも、派によっては、室と星座のカスプの幅は必ずしも30度ではなくバラバラなのだという。だとしたら解釈の意味合いが違ってしまうのは当然だけど、同じ派の人同士であっても、読み取り結果は同じにならない。占術とはそういうものである。
 易占いの場合も同様。要は占い師の意識活用力の差による。
    《参照》   『アセンションはもう始まっています』 田村珠芳 (風雲社)
              【易の的中率】

 

 

【心理占星学】
 心理占星学研究家の 鏡リュウジ氏 は言う。―― 占星術では惑星の運行と個人の生の間に照応の関係があると受け入れて初めてその営みが成立する。その仮説を承認できなければ、永遠に占星術というゲームには参加できないし、その点で占星術の信仰者と非信仰者は永遠に平行線をたどることになるだろう。だが、占星術の過程を一時的にでも受け入れれば、夢のかわりにホロスコープを用いての自己発見ゲームを楽しむことができる。(p.165)
 目に見えない次元というのは、要は意識の世界である。意識を向けなければその世界には参入できない。
 「占星術なんて非科学的だからバカバカしい」と即断する人は、ハイゼンベルグの実験結果を理解できる程度のオツムもない科学的知性平均未満人なのである。

 

 

【アクエリアスの時代】
 アメリカではベトナム戦争さなかに、反戦色の濃いミュージカル『ヘアー』が爆発的な人気を呼び、主題歌 「アクエリアス」(水瓶座の意) は人気ソウル・グループ、フィフス・ディメンションによってヒットチャートを大いににぎわせた。・・・中略・・・。
 占星術の知識なしには、まるっきり意味のつかめない歌詞である。(p.166)
 ここで言っているアクエリアスは、1年を12等分したものではなく、春分点歳差の周期であるグレート・イヤーの25800年を12等分した2150年のことを言っている。
 現在の地球は、キリストの象徴である「魚座の時代」から、「水瓶座の時代」に移行しつつある。

 

 

【魚座時代を象徴するイエス・キリスト】
 ギリシャ語でイエス・キリストを表記すると lesous Christos Theou Uios Soter (イエス・キリスト、神の子、救い主の意)となり、この頭文字をつなげると魚を意味する lchthys(uとyは共通文字)という語になるという。(p.168)
 聖書の逸話以外に、こんな理由もあるということ。
   《参照》   『図像学入門』  荒俣宏  マドラ出版
            【西洋の寓意:魚】
            【 「鮭図」 高橋由一・画 】

 

 

【水瓶座(アクエリアス)の象意】
 水瓶座のシンボル ♒ は、水瓶の中の叡智の水を表す以外に、二つの波動が共鳴し合う状態を示している。これは独立した個々人が、ある共通した目的へ向けて協調し合う様子を暗示しているといえる。・・・中略・・・。水瓶座に対応する11室は、願望達成や同志的な連帯感を司る。それは、お互いが自由を認め合いながらも、なお団結することのできる人間関係を示す。
 水瓶座の守護星・天王星は自由と革命を象徴する星である。長い長い道のりを経て、人間はやっと神の支配から逃れ、ここで真の自由を手に入れることができるのではないか。別の言い方をすれば、きたるべき水瓶座時代こそはわれわれ自身が神となる時代なのだ。(p.171)
 そう、近年、世界中にアセンション系列の著作が多く出回っていたのは、「アクエリアスの時代を先んじて学んでおくように」という配慮から。
 下記リンクにリンクされている【アクエリアン・エイジ】をどうぞ。
    《参照》   『宇宙人遭遇への扉』 リサ・ロイヤル&キース・プリースト (ネオデルフィ) 《後編》
              【アセンションの定義は統合である】

 ドキドキしたい方は、下記のリンクもどうぞ。
    《参照》   『続2012年 地球人類進化論』 白峰 (明窓出版) 《後編》
              【2016年、水瓶座への突入】

 

 

<了>