金融機関や投資家、知人から融資や投資を受けるとき――。
資金繰りが厳しいからといって、準備不足のまま銀行に駆け込んでいませんか?

「あの資料を出してください」「これも必要です」
そう言われて右往左往するようでは、経営者ではなく「子供のお使い」と同じです。

資料の作り方は別記事で解説しますが、今日は資金調達に臨む経営者の心構えと、伝え方の基本をお伝えします。

追加融資を受けるための心構え

前提として――

  • 損益計算書・貸借対照表を理解している

  • 簡単な事業計画を用意している

この状態からスタートしてください。

その上で大切なのは、心構えを「自転車操業のためのお金」から「成長のための資金」に切り替えることです。

つまり説明の順番はこうです。

  1. 今後の事業拡大が必要

  2. そのために追加融資が必要

お金が足りないから貸してほしい」では、相手は納得しません。

相手に伝えるときのポイント

資金繰りに必要なのは、数字+ストーリーです。

  • 数字:利益がどう回復し、どのくらい返済できるか

  • ストーリー:なぜ成長できるのか、その根拠は何か

  • Win-Win:金融機関や投資家にとってのメリットは何か

融資のやり取り、資金調達の基本

商売はすべてWin-Win。
自社の都合だけを話すのではなく、相手の立場に立った資金調達ストーリーを描くことが成功のカギです。

まとめ

追加融資を受けられるかどうかは、心構えと伝え方で大きく変わります。
「お金をください」ではなく――
「成長のために必要、その成果を相手と共有する」

これが資金調達に挑む経営者の基本姿勢です。

 

本日もありがとうございました。

経営者やサラリーマンにとっても「借金=怖いもの」というイメージがありますよね。
私自身も住宅ローンを組んだときに、強いプレッシャーを感じた経験があります。

では、この恐怖の正体は何か?
それは 返済できなくなるかも」という不安 です。

今日は、この返済の恐怖がなくなる考え方をご紹介します。

返済は「未来の成果の先取り

借金は、基本的に未来の出来事を前倒しで実現するために行うものです。
返済=恐怖ではなく、返済=未来の理想を達成するための「利益の先取り」と捉えてください。

例として住宅ローンを考えてみましょう。
返済を続けることで、将来的に「家の所有権」という成果を少しずつ先取りしているわけです。
こう考えると、返済がネガティブではなくポジティブな行動に見えてきませんか?

 

数値化されたキャッシュフローとグラフ

可視化すると恐怖は小さくなる

返済への恐怖を和らげる最もシンプルな方法は、キャッシュフローを数値化することです。
月次でも構いません。お金の流れを見える化すると「意外と返せる」と気づけることが多いです。

逆に「返済額が高すぎる」と気づいたら、それもチャンスです。
借り換えや返済条件の交渉をすれば、無理なく返済できる形に調整できる可能性があります。

まとめ

借金や返済が怖いと感じるのは、社会に植え付けられたネガティブなイメージが大きいのです。
可視化し、未来を先取りするという発想に変えるだけで、返済は成長を支える力になります。

本日もありがとうございました。

経営者・起業家の皆さん、行政の経営相談サービスを利用されたことはありますか?

各県に設置されている「よろず支援拠点」や「創業者支援センター」など、行政機関が主体となる相談窓口があります。
また、商工会や商工会議所も半官の支援機関ですね。

ただ、現場感としては「意外と活用されていない」印象があります。

複数の窓口を試すのがコツ

それぞれ得意分野や担当専門員が異なるため、最初に利用した窓口が合わなくても諦める必要はありません。
別のサービスを試すことで、自社に合うサポートが見つかるケースは多いです。

PCで作業するビジネスパーソン

専門家が無料でサポート

各機関はプロのコンサルタントを専門員として抱えています
弁護士・税理士・公認会計士・行政書士・中小企業診断士など、資格や業界経験を持つ専門家が無料で相談に応じてくれる仕組みです。

経験値をシェアしてもらえるだけでなく、課題解決や成長のステップを示してもらえるのは大きなメリットです。
…が、ここで注意点が2つあります。

1. 無料相談の限界を理解する

行政相談は「無料」です。
そのため時間や対応範囲には限界があります。

相談を“お任せ”にするのではなく、自社が主体で取り組む姿勢が大切
そうでないと期待外れに終わり、せっかくの仕組みを活かせません。

2. コンサルタントとの相性

コンサルティングは“人と人”。
経営者とコンサルタントの相性次第で成果は大きく変わります。

私自身、行政機関で相談を受けた際に、内容は問題なくても相性が合わずクレームに発展した経験があります。
人間なので好き嫌いはどうしてもあるものです。

もし合わないと感じたら、事務局に相談してコンサルタントを変更してもらうのも選択肢です。

 

行政機関のサービスは「資金繰りの外部支援」としても強力な味方になります。
無料の枠を理解したうえで、ぜひ積極的に活用してみてください。

「商品が良くても売れない…」
こう感じる方、多いのではないでしょうか。

実際、「性能が良ければ売れる」という神話にまだまだ引っ張られている人は多いです。
でも世の中で売れているモノを思い出してみてください。完璧だから売れているわけではありませんよね。

欠点があっても売れるのは、マーケティング戦略で優位性を築いているからです。
その中でも特に重要なのが「見せ方」。つまり、パッケージデザインなんです。

◆酒粕化粧品のケース

知り合いに、酒粕から化粧品を開発している社長がいます。
酒粕は日本酒を造る過程で出る副産物。普通は産業廃棄物になり得るものですが、有名酒蔵の酒粕は甘酒用などで販売されていますよね。

この酒粕を再利用した化粧品は、肌がつやつやになる効果があり、サステナブルな現代にぴったりの商品です。
…が、実際のパッケージは100均のプラスチックケース。高級感ゼロで手に取る気にならないんです。

社長に提案しても「儲けの話じゃない!」「酒蔵も利益目的じゃない!」と怒られてしまいました。
でも、私は思うんです。ビジネスは稼いで永続させることが基本。価値ある取り組みだからこそ、利益を上げて関係者とWin-Win-Winの関係を築くべきですよね。

 

化粧品パッケージデザインの重要性

◆パッケージで顧客の印象は変わる

例えばこの酒粕化粧品も、以下のように工夫すれば大きく変わります。

  • 高級感のある箱パッケージ(金色や上質な紙を使用)

  • シンプルながら品格を感じる入れ物(金や白ベース)

  • SNSで「酒粕の効果×商品の優位性」を訴求

  • リピーター獲得のために「サンプルクーポン」を提供

これだけで販売は大きく伸びるでしょう。
さらに、今増えてきている酒粕化粧品との差別化にもつながります。

◆まとめ

商品は「中身が良ければ売れる」わけではありません。
パッケージや見せ方で購買意欲は大きく変わるのです。

もし今、良い商品なのに売れなくて悩んでいる方は、ぜひ「パッケージ」という切り口から見直してみてください。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました😊

企業支援をしていると、売上が伸び悩む個人商店を支援する機会がよくあります。
コロナ禍では特に深刻でしたが、アフターコロナでも原材料や人件費の高騰に苦しんでいる方が多いですね。

個人商店の場合、「営業活動」に割ける余力や人材はほとんどありません。
実際、商工会議所や商工会に相談に来てくださるだけでも一歩前進ですが、そもそも相談の仕方を知らない方も多く、本当に心配です。

そこで今日は、営業活動ができない個人商店でもできる「売れる仕組みづくり」、つまりマーケティングの話をしたいと思います。

◆ケース:千葉県船橋市の老舗パン屋さん

例として、千葉県船橋市で創業50年のパン屋を考えてみましょう。
先代の「コッペパン」が人気で、アレンジしたジャムパン・クリームパン・焼きそばパンも好調でした。
しかしコロナ禍で客足が減り、アフターコロナになっても売上は戻っていません。

現在は2代目が事業承継予定。営業経験はないけれど、IT企業で働いていたのでITに強みを持っています。
さて、このパン屋さんはどうすれば売れる仕組みを作れるでしょうか?

◆すぐできるマーケティング施策

  1. 限定コッペパン○○個の販売企画(既存商品の延長でOK)

  2. SNSで公式ブログやアカウントを開始

  3. チョークで書き直せるポップ看板を設置して事前告知

  4. SNSでも告知し、「限定○○個」を強調

  5. 店頭で限定コッペパンを販売

  6. 同時に人気商品(ジャムパン等)もポップで宣伝

  7. 限定販売の様子をSNSで発信し、既存商品も紹介

  8. 限定商品は定期的に「新作」に入れ替える

  9. SNSコメントや口コミには真摯に対応

  10. 限定商品購入者向けにポイントカード制度を導入

色とりどりのエクレアが並ぶ画像

◆期待できる効果

  • 限定販売で「話題性」と「集客力」が生まれる

  • SNSや口コミを通じて宣伝効果が拡大

  • ポイントカードでリピート客を囲い込み

  • 営業活動をしなくても「自然に売れる仕組み」ができる

その先は、さらに拡大するための攻めの施策を加えれば成長が加速します。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました😊