ことしはアメリカのサンクスギビングが11月27日だったので、翌日28日がブラックフライデーとなった。カナダもアメリカのまねっこをして(カナダのサンクスギビングは10月第2月曜日にもかかわらず)、ブラックフライデーセールがおこなわれる。大抵の店はこの日は開店時間を早める。その開店時間よりもずっと早くから店の前で行列ができてたりしたもんだけど、最近はオンラインショッピングも盛んになってきていたり、セール期間が長くなったりしているのもあってか、そういうのも少なくなっている気がする。

 

12月初め、ちょっとお高いレストランでブランチをしてきた。ブランチにしたのはディナーよりお値打ちになるというのがその理由。それに年を取ってきたら、夜よりも昼にごちそうを食べるほうがお腹の具合にも良い。訪れた店は、1910年代に建てられたらしい家を改修してレストランとして使い始めたのが1980年代後半。雰囲気のある建物および内装、湖を臨む裏庭という好ロケーションのおかげで、結婚式などの会場としてもよく使われている。

ブランチといったら定番メニューはエッグベネディクトとかフレンチトースト。そのほかブレックファーストという卵料理にベーコンやソーセージ、トーストがついている一皿もたいていある。

私はエビがのっているベニー(エッグベネディクトの愛称)を食べた。

切り始めてから写真を撮ったのでちょっと崩れてます。通常ベニーの卵はポーチドエッグが多いのだが、私は固ゆでにしてもらった。フライドポテトが切ったというより砕いた?って感じの形でおもしろい。ベニーはまぁ普通においしいと思ったが、ポテトの方がおいしかった。これで2600円くらい。こちらのレストランで出てくるものってたいてい量が多くて「食べきれるか?」と心配になることが多いが、ここのは決してそんなことはなく。デザートも食べられるなーと思える余裕が残る(デザートまで食べさせようとするワナか?)。あと、複数人で行くと料理が運ばれてくると「エッグベネディクトのお客様は?」とか聞かれるけど、ここはきちんと誰が何を頼んだか覚えていて、さらに注文取る人と運んでくる人が違ってもその連携が取れている。何も聞かれずに自分のオーダーしたものが目の前に置かれて、なるほど、ちょっとお高いお店だとこういうことも気を付けてるのねと感心する。

デザートにたのんだマカロンソルベ。マカロンの上にシャーベットがのっている。これまたお上品なポーション。そして色がきれい~。右のは私がたのんだロンドンフォグクレームブリュレ。これおいしかった~。ラブ

店内はクリスマスデコレーションで飾られていた。

 

この日はついでに歴史村博物館へ。ここは1920年代頃の街並みを再現したところで、入場は無料。鍛冶屋、パン屋さん、お医者さん、劇場、郵便局、銀行などノスタルジックな雰囲気の建物が並んでいる。ここもクリスマスの飾りつけがされていていつもとは違った雰囲気がまたよろしい。

上が切れてしまったが、1920年代頃の民家を再現した家の中にあったクリスマスツリー。ツリーの下に昔のおもちゃが置かれている。オーナメントも時代を感じさせておもしろい。

お店の入り口もクリスマスの飾り。

夜はライトアップされるので、よりいっそいうキラキラきれいになる。

なので、夜のほうが人が来る。でもこの日はけっこう人が来ていたなぁ。寒かったけど天気が良かったからかもしれないし、クリスマスの飾りつけが始まったばかりだったからかもしれない。

12月に入っていよいよクリスマスムードも本格的に。この時期ってなんとなく気がせいちゃうんだよね、という人もいるが、私は平常運転です。

 

長らく求職していたが、この度やっとこ仕事が見つかった。

2年以上前から仕事を探していたが、その間まったく仕事してなかったわけではない。小売店で販売員としてパートで働いたりもした。そこでの仕事には待遇等に不満があり、ここで働き続けるのは難しいと感じていたので、仕事探しは引き続きやっていたのである。応募したところは数知れず。ほとんどは面接にもたどり着けなかった。面接までこぎつけたところでも、面接官の感触は良さそうだったのにダメだったケースもあったり、面接しているときから「あー、こりゃダメだな」と感じるときもあったり。とくにいい感じで面接して現場を見せてもらって説明してもらったり、働き始める日にちやら給与まで具体的に提示されたりして「採用?!」と思わせるような雰囲気だったのに、だめだったときなんかかなりがっくりした。

 

そんなこんなを経て、ようやく見つかったのは製造業みたいなところである。一般のお客さんとのかかわりは一切なし、基本的に一人で黙々と仕事にあたるっていうのが、非常に気楽。中国系のファミリービジネスからスタートしているらしくて、従業員のほとんどが中国系でかれらは中国語でお互い話しているため何を言ってるんだか全くわからない。でも作業は一人でやることが多いのであまり気にならない。

工場みたいなところなので、休憩も全員いっせいに入る。私は中国語がわからないので、周りがワイワイ話していてもただ黙々と食べるのみ。もう一人私と同時期に入った子はやはり中国系ではないのだが、あまりに若すぎて(うちの子と同じか下かも笑い泣き)話題がない。ちょっといづらい雰囲気もあるが、あまり気にしていない。それというのも週2日だけのパート勤務だから。

 

最初は週2日だけかぁとか思ったけど、ちょっとうちから遠くて車通勤が大変なのでこの程度でよかったかもと思う。行きは時間帯のせいかそれほど混まず25分くらいで行けるのだが、帰りはがっつりラッシュ時にひっかかり45分くらいかかってしまう。週2日とはいえ1日8時間勤務なのでそんなに悪くない。駐車場は完備されているので駐車スペースを探す必要も駐車料金もいらないし。こちらは交通費を支給してくれるところは少ない、というかほぼないので、駐車料金が発生するかどうかは重要ポイントである。この職場は郊外といった場所なので、もし公共交通機関を使ったら少なくとも1時間半はかかりそうだから、車で通勤しないことにはね。

 

仕事探しに苦労した身としては週2日でも働けるならありがたい。

あとは解雇されないことを祈り、精進するのみ。週2日程度のパートなら簡単に切られてしまうからね・・・

 

ウィスラーはバンクーバーから近いスキーリゾートだ。バンクーバー方面から北上すると、ノースバンクーバー市にグラウス、サイプレス、シーモアといったスキー場がある。そのあたりはバンクーバー辺りから気軽に行けるスキー場として人気がある。ウィスラーへはそこからさらに北上していく。順調に行けばバンクーバー辺りから2時間ちょいくらいで着く。ウィスラーはリゾート地として開発されたところだそうで、冬はスキー、夏はハイキング等のアクティビティを楽しめる。

 

ここにはスキーやスノーボードなどを楽しめる山がウィスラーとブラッコムと2つある。かなり昔だが、ウィスラーのほうに近いウィスラービレッジというところには複数回行ったことがある。今回はブラッコムの近くにあるアッパービレッジというところ近くに泊まった。ウィスラービレッジのほうが、ホテル、レストラン、お店と数が段違いに多くて、当然訪れるひとも多くにぎわっている。アッパーのほうはそれに比べるとものすごくこじんまりしている。店も少ないし。

 

さて今回は湖巡りだ(ことし9月に行ってきました)。

まずロストレイクというところへ。失われたなどいう名前がついているが別に見つけにくいわけでも人があまり来ないわけでもない。むしろたくさんの人が来ていた。なのに駐車場が小さくて停めるのに苦労した。ただ駐車場は無料だし時間制限もないようだ。

ちょっと天気悪くて肌寒かった。小さい湖で一周できるトレイルもあり、軽いハイキングという感じ。

チップモンク(シマリス)。小さくてかわいい。あと、ダグラスリスという小さなリスも見かけたが、あっという間にどっかに行っちゃって写真は撮れなかった。ダグラスリスは、お腹部分がオレンジ色なのである。これまたかわいい。

 

次の日。グリーンレイクへ。グーグルマップがうまく案内してくれず、なかなかたどり着けず大変だった。湖の近くに駐車場がなくて、ちょっと離れたところに停めることになった。この湖は大きくて周りを一周できるようなトレイルはない。

名前の通り、水の色が緑っぽい。氷河からとけた細かい岩石の粒子みたいなのが流れ込んできてこの湖の底にたまっているそうな。光のスペクトラムでターコイズブルーっぽい色に見えるというわけらしい。カナディアンロッキーにもレイクルイーズなど、同じようなエメラルドっぽい湖があるがそれらも同じ原理らしい。

 

いろんな鳥がいた。この鳥の名前も看板に書いてあったけど、わすれちゃったよ爆  笑

 

持参したサンドイッチ(朝出かける前にホテルの部屋のキッチンで作った)を食べて午後はアルタレイクへ。

グリーンレイクから割と近くにあり、ここは見つけやすかった。駐車場もきちんとあって、夏のピークシーズンが終わっていたので無料になってたのも助かった。

ここは、ピクニックテーブルだの、ビーチバレーのコートだの、いろいろ設備が整っていて夏なんか混むんだろうなぁと思った。この日も結構人は来ていた。

ここも湖を一周するようなトレイルはないが、いくつか距離とか難易度の違うトレイルがあったので、簡単そうなのをちょいっとハイキング。

 

泊まったホテルは立派なキッチン付きで部屋も広々としていた。屋外だがプールがあり(うっすらと水が温かいが真夏でもなきゃとても入れない!)、ジャグジーバスもあった。屋外なので入るまでが寒い・・・。あとは、フィットネスセンターもあって、トレッドミルなんかをしてみたり。冬なんかはこういうところに長期滞在してスキーを楽しんだりするひとも多いんだろうなぁ。私はスキーできないから来る理由ないけど(あと費用の面でも厳しい笑い泣き)。

 

こう振り返ってみると、この旅行は湖周辺のハイキングばっかりだった。ほかにもミニゴルフをしたとか、ビレッジで買い物とかもしたけど。自然に親しむ3日間といった感じでリフレッシュにはなったとおもう。

 

 

バンクーバーから北に向かって車で1時間ほどにある、Britannia Mine Museum(ブリタニア鉱山博物館)。有名なスキーリゾート地であるウイスラーへ向かう途中にある。ブリタニアからちょっと先にスクオミッシュという町があり、最近住宅の建設など開発が進んでいる。

 

ブリタニアには15年以上前に行って鉱山ツアーに参加したのだが、記憶がおぼろげ。なんかすごい大きな音がしたりしたことくらいしか覚えていない。

今回かなり久しぶりに行って、「こういう展示って前はなかった気がする・・」とか「鉱山ツアーの内容も違う気がするんだが、単に私の記憶違いか?」などなど感じた。あまりにも記憶が不確かなので、今回まるで初めて行ったような気分になった。

 

ツアーの出発点は木の階段をのぼって行ったところにある。なぜか大人数のグループで乗り込んだトロッコみたいなのはいっぱいだ。

こんな感じで鉱山跡地の中を走る。ちなみにツアー参加中はヘルメット着用が義務付けられている。

 

なかでは鉱山の歴史、使っていた道具(昔から最近のものまで)、電気が通ってなかった時代にはろうそくを使っていたことなどなど、ガイドさんが説明してくれる。やや閉所恐怖症気味の私は広くはないトンネルの中にいるだけでも、ドキドキしてくる。ここは1904年から1974年まで使われていた銅の鉱山だそうである。閉山後1年を経て、博物館としてオープンした。なので、今年は博物館オープン50周年らしい。

 

ツアーグループの中に赤ちゃんがいてやたら泣いていたのが可哀想だった・・・

 

ツアーの最後は銅を粉砕、製錬していたという大きな建物内で映画を見る。映画は2つのスクリーンを使って写し出されるほか、建物の機械などが置いてあるあちこちで火花が散ったり、機械の音がしたり、蒸気が上がったりなどの仕掛けがあり、テーマパークみたいでおもしろかった。 

 

建物内

 

20階建てくらいの高さだそう。340段くらいの木の階段。使ってたの?!ほんとに?

 

建物外観。まさに空にそびえる~という感じ。

 

ブリタニアでは映画やTVドラマの撮影も多く行われているそうだ。たしかにセットとして使える所がたくさんありそう。

久々に行って楽しかった。ツアーの後は、砂金採り体験もやってみたよ。小さい金のかけらとか水晶を見つけた。

 

それはハロウィーンの前日、10月30日のことだった。

私は2階で家事などしていた。1階にいた娘が「わー、大変」となにやら騒いでいる。

どうしたどうしたと見に行ってみたら、親指に針がぶっささっていた。ミシンで作業中だったのだが、布がツルツルで柔らかいため、生地を押さえながら縫っていたらしい。思ったよりいきおいよくミシンが進んじゃって自分の指まで縫ってしまったわけである。針は折れて先端部分が刺さったままの状態に。糸まで着いたままだ。ガーゼやらタオルやらで指を巻いて、私がER(救急外来)に連れて行った。

 

ERというのはいつも混んでいる。病気、けが、重症度にかかわらずここに来るわけで混んでいるのも致し方ない。まずはトライアージという窓口に行って、病状やけがの具合を伝え血圧はかったり体温はかったりして、緊急度を確認する。それからほかの場所に移動させられる。娘が行くように伝えられたところは、見たところ外科にかかる必要がある感じの人が集まっている。そこで再びチェックインみたいなことをして、あとはひたすら待つ。

ERに着いてから2時間ほどして処置室に連れていかれた。けっこう早い。

 

ちょっと年配の女性の看護師さんが「ミシンで何作ってたの?コスチューム?」と聞いてきた。はい、まさしくそうです。古着屋さんで買ってきた洋服をリメイクして、ハロウィーン用のコスチュームを作っていたのである。

「針が入ったままかー、あら、糸まで着いたままだー」と看護師さん。指は血が固まり始めていてなかなかえぐい見た目。

子どものころに受けた破傷風の予防接種はもう免疫がないかもしれないってことで、まずは破傷風の予防接種。そして、お医者さんが部分麻酔を指にじっくり~と注射。注射が嫌いな娘は半泣きである。まぁ、注射が好きな人ってあんまりいないけどね。

 

待っている間にレントゲンも撮ったが、もしかしたら針がちょこっと骨に当たっているかもということで、抗生物質が出された。処置は針を抜いて消毒するだけ。あとはガーゼだの指先にかぶせるような指サック状の包帯みたいなの(?)つけて終了。切ったわけではないから縫合する必要はないし、消毒するくらいで十分なのかな。処置そのものはわりとあっという間に終わった。

針を抜くときには、別の看護師さんもやってきて、抜いた針を小さなプラスチックの入れ物に入れ更にビニール袋に入れて、娘に渡してきた。んー、いらないと思うけど。でももらって帰ってきた。

針が刺さっている間も痛かったようだが、抜いた後もけっこう痛かったらしく、しばらく苦しんでおりました。

処置が終了して病院を出たのが、到着してから約3時間後。早かったわー。

 

そしてハロウィーン当日。コスチュームを着て娘は友達と遊びに行った。指には包帯つけて。痛みはかなりなくなったそうだし、せっかくケガまでして作ったコスチュームを着れないのもなんだしね。

 

我が家には例年たくさんの子どもがお菓子をもらいにくる。タウンハウスという集合住宅でここにくるとどっさりお菓子がもらえるから、遠征してくる親子も多い。今年も100人くらい来た。

大雨で今年はあまり来ないかなぁと思っていたが、例年とほぼ変わりない人数が来た。やっぱり子どもはお菓子ほしいよね。

映画館に映画を観に行くこと自体が、超久しぶりである。最後に映画館に行ったのは・・・覚えていないくらい昔。10年位前かな。映画は好きだが、どうしても2時間以上拘束されてしまうのがなかなか難しい。

 

9月のある日、娘が映画観に行かない?となぜか私を誘ってきた。友達ではなく私を誘ってきたのは、チケット代もしくは飲食代を出してもらおうという目論見があるとか、その映画を一緒に観たいという友達がいなかった、などという理由が考えられる。聞くと機嫌を損ねそうで面倒なのでその辺は追及しない。

観にいったのは「鬼滅の刃」。日本ではことし7月ごろに上映され大ヒットを記録したと記憶している。吹き替え版ではなく英語の字幕が出るということだったので、私も気楽に観れるだろうと気を遣ってくれたのやもしれぬ。実際、日本語で観れるっていうのはストレスゼロで助かる。

 

シネプレックスVIPという映画館で、ここは19歳未満は入場不可。つまりお子様がいないのである。映画を観つつお酒を飲むことができるらしいのでそうするために未成年は入れなくさせているのかと思う。

 

初めて行ったのだが、これまでの映画館とは全然違ってびっくりした。

座席が広くてゆったり座れる。前後の座席との間も広めに取ってあるので、隣の席の人に立ち上がってもらったりせず通れる。各席リクライニングがついている(後ろの座席と距離が取ってあるのでいっぱいまで倒しても全然問題なし)。

今回必要なかったから使わなかったけど、座席にはヒーターもついているので革張り(合成皮革?)の座席でも暖かになるというわけだ。

 

座席にはテーブルがついていて、食事や飲み物をオーダーし、映画見ながら飲食できる(もちろんいらないなら頼まなくてもいいのだけど)。

席についてメニューを見ているとスタッフが現れて注文を取ってくれる。支払いは注文時にその場で。

メニューは、ポップコーンとかお菓子もあるし、ハンバーガーやピザなんかもある。お値段はちょっと高めだなあとは思ったが・・・。

注文後はサーバーの人が座席まで食べ物などを持ってきてくれる。食べ終わったものは座席のテーブルに置いたままにして大丈夫なのも気楽だ。

 

映画のチケットそのものはそれほど高くもないし、食事などしたくなければたのまなければいいだけで、ゆったりやわらかな椅子にこしかけて映画鑑賞ができる。すごいわー。

これならまた行ってもいいなぁと思った。

その日は書道の練習をしていた。

書道の練習中にはYouTubeでクラシック音楽を流す。日本語の歌だと歌詞につい聞き入ってしまい気が散ってしまうから、聞くのはクラシックか英語の歌だ。

ビバルディの四季が流れてきて「いいなぁ~」ってな感じで気分ものってきた。

ちょっと手を休めてメールをチェックしてみる。この間面接に行ってきたところからメールが来ている。イヤな予感(落ちまくっているので、まずイヤな予感がしてしまう癖がついている)。見てみたらやっぱり不採用通知だった。おかげで乱れた気持ちのまま書道に戻る。

 

これまでに受けたところは数知れず。もう数えても意味がないので数えるのをやめた。ほとんどは面接にもたどり着けない。カナダでは、書類の段階で落ちた場合はなんの通知も来ないことが多い。募集広告にも、たくさん応募があるから面接することにしたひとにだけ連絡しますというようなことが書かれていることもあるが、何にも書いてなくても通知が来ないこともよくある(暗黙の了解らしい・・)。

面接までたどり着いたことも何回かあるのだが、不採用・・だからまだ探してるんだけどね。

さすがに面接までした場合は、不採用の場合でも連絡が来ることがおおい。たまーに、なしのつぶてってこともあり、「あ、だめだったのね」と悟る。

 

いま、とにかく仕事探しは大変。若い人だって苦戦しているというのだから、年寄りなんて言わずもがなだ。パートの仕事だとひとつのポジションに600もの応募があったなんてよくきく。面接までたどり着くだけでもけっこうすごい(とでもおもわなきゃやってらんねぇ)

 

このたび、55歳以上対象の就職サポートプログラムを受けることにした。インスタに広告が上がってきて(アルゴリズム恐るべし。私が仕事探している年寄りだって知ってるんだ!)、問い合わせたら担当者から電話がかかってきた。「今日からプログラム始まったんだけど、入りたいなら明日から来てもいいよ!」だそうで、それじゃ行ってみるかなと。

政府が資金を出しているプログラムなので、受講料は無料。さらにバスやスカイトレインで来ている人には回数券みたいなのをくれるというのだ。

 

6週間学校に通って履歴書やカバーレターの効果的な書き方、どうやって仕事を探すか、面接でのヒントなどなどの授業を受ける。週3日登校、週2日オンライン。それが終わったら、1対1で就職サポートをしてくれるという。このプログラムを受けたことで、かなり高い確率で就職につながっているんだそうだ。

とはいえ行ってみる前は「意味ないんじゃない?」とかなり懐疑的だったし、いまもその気持ちはまだある。なにせ受けても受けても落ち続けているので、ネガティブになっているし自己肯定感はゼロに近い。

「とにかく受け続けるしかないよ」などというアドバイスをもらうが、「まだ努力が足りないという意味か?」と捉えるひがみっぷりだ。

プログラムを受け始めて、「ほー、そうなんだ」「それは知らなかった」などという気付きが結構あった。「とにかく応募し続ける」というめくらめっぽうな方法じゃなくて、効果的、効率的に就活する必要性なんかにも気づかされた。

 

来ている人たちはみんな55歳以上で私と同年代だ。意外だったのは、英語を母国語とする(つまり私みたいな移民ではない)人がほとんどだったこと。

前職をなんらかの理由で辞めた、キャリアチェンジしたい、などなど理由はさまざまみたいだ。カナダで生まれ育って仕事もしっかりしていた人でも、年齢が上がってくれば再就職は難しくなっていくんだなということに気づかされた。

仕事を探しているときは孤独で、「誰も私を必要としていないんだ」という気分に陥りがちだが、なんか同じような状況にいるひとたちがほかにもいるんだと思えるだけでも少し安心する。

いまだ「それでも私は仕事が見つからない気がする・・」というマインドは消え去ってはいない。実際、このプログラムに行っても仕事が見つからない人は一定数いるのだというし。でもまぁせっかくの機会なのでちょっと頑張ってみようかと思う。

息子はいま一人暮らしをしている。

うちで一緒に暮らしていたころは、料理とその後片付け、洗濯、掃除(子どもの部屋は自分でさせている)、食料品等の買い物など、家事一般はすべて私がやっていた。いまはそれらを全部自分でやらなくてはならない。

 

このあいだLINE通話していたとき、「自炊するようになってご飯作るのも大変だなぁと分かった」といってきた。そしてこれまでは全部お母さんがやってくれて、ほんとにありがたいことだったなって思うよ、というようなことを言ってくれた。

 

一人暮らしを始めたり子どもが生まれたりしたら、家事育児にまつわる苦労を初めて実感し親に感謝するというのはよく聞くことだけど、ついに私もそういうことを言ってもらえる時が来たのかと感動してしまった。

 

息子は10代後半の2、3年くらい不良になっていて、私は学校やらカウンセラーやらとの面談もしょっちゅう、かなりかなり心配をかけさせられた。反抗期などというかわいいもんじゃなくて、もはやバトルってかんじだった。そんな暗黒期を経て、どういうきっかけでか心境の変化が彼にも訪れたらしい。一時期はまったくといっていいほど会話が成り立たなかったのだけど、最近はすっかり状況が変わった。もともと性格的には私と似ている所が多いので、笑いのツボみたいなのも似ている。面白いと思う点がかなり共通しているので会話も楽しくなってきた。

 

あの暗黒期を思うと、ともかく自立してくれたことは感慨深い。

それだけでもうれしく思うのだけど、冒頭のようなことを言われるとやっぱり感動だわ泣くうさぎ

 

ところでうちには娘がまだ同居しているが、息子は一人暮らしだからなんでも自分でやってるんだよー、と話したら「ふーん、えらいね」と軽く一言。えっと、自分も見習おうとかは思わないのかな?笑い泣き

長崎から福岡までは高速バスで行った。

バスターミナルが宿泊したホテルから歩いて5分程度のところだったので、あっというまに着いてしまった。

長崎で2泊したホテルは、部屋は小さいものの、キッチンがついていて、お風呂とトイレも別だし、さらに洗濯機までついていた。キッチンだって簡易なものではなくわりと立派なものだったし冷蔵庫もけっこう大きかった。なんかここで住める・・って感じで。ウィークリーマンション的に使う人もいるのかも。

 

長崎を出てしばらくは山ばっかり(ときおり海が見える)の景色の中、バスは快調に進んでいく。が、福岡に近づくにつれて道は混んできた。バスの車窓から福岡空港の滑走路が見えた。びっくり!福岡空港ってこんな街中にあるの?!騒音とか問題にならないのかな。主要駅である博多から地下鉄で5分くらいっていうことがあとでわかり、さらにびっくり。すっごく便利だなー。

バスはターミナルの中に入っていくのだが、その入り口がすごく狭い。そこをギリギリまで攻めて曲がって入っていく運転手さんの技術に感心しちゃったよ。私は運転手さんの真後ろの席だったので、運転席側が壁ギリギリに進んでいくのを目の前で見てびっくり。すごいわー。

 

まずは荷物を預ける。博多駅からホテルまでちょっと距離があって(地下鉄駅1つ分)ちょうどお昼時というのもあって、道は会社員っぽいひとでいっぱいだった。福岡は大都会であった・・・。長崎はもっとゆったりとした感じだったので、時間の流れ方が違う感じ。長崎はいいところだなぁ、こういう雰囲気はいいなぁなどと思ったが、福岡は東京なんかとあまり変わらないただの都会で面白味がない。中心部である博多駅周辺だからなのかもしれなくて、ほかの地域はそうでもないのかもしれないけど。

 

昼食をとったあと、太宰府天満宮へ。バスターミナルへ行ったらちょうど太宰府天満宮行きのバスがもうすぐ出るーということで慌てて乗り込む。タイミングよかったわー。バスの中、中国人観光客っぽいひとばかり。

そして現地は中国人と韓国人の観光客でいっぱいだった!修学旅行の中学生って感じの団体もいましたが。久しぶりに、中国、韓国の観光客であふれている所に来た気がする。そのほかの観光地ではもっとバラエティに富んだ国の人たちを見ていたので。福岡あたりだと、中国や韓国から近いものね・・・それにしてもたくさんいた。

とにかく人が多くて大変。まぁさすがに初詣の成田山みたいな大変なことにはなってないが。

こう人が多いと霊験あらたかななどという気分はまったくなくなるわね。

 

参道をぶらぶら歩きながら、土産物などをみたりする。

名物の梅が枝餅も食べてみましょうってことで1つ食べてみた。うん、おいしい。

そしてまたバスに乗って博多に戻ったのでした。

 

夜は屋台街をめぐる。ホテルで屋台マップをもらったのでそれを見ながら、まず向かったのは中州。なんかざっと見た感じ、観光客ばかり。地元の人ってこないの?大体どの店も同じようなのをだしているようである。1軒に入っておでんとか頼んでみた。1人ドリンク一杯、食事一皿を頼まなくちゃダメみたいなところが多いようだ。ここでハイボールとかビールとか頼めたらいいんだろうが、飲めないのでウーロン茶。

つづいて、天神のほうまで歩いて行った。ここは大通りに面した歩道に屋台が並んでいる。昼間も屋台は置いたままってことはないだろうとは思ったが聞いてみた。お店の人は「夕方に車で運んでくるんだよ」といった。まぁそうだよねぇ。

明太子餃子だとか串焼きみたいなのを頼む。おいしい気がする・・・というのも、なんとなくこの雰囲気でおいしいような気がしているのか、ほんとにおいしいのかよく分からなくなってきたから。

中州よりは天神のほうが食べ物の種類が豊富で、はしごするのも楽しそうだなと思った。地元の人っぽい姿も天神のほうが多かったしね。

 

夕暮れからとっぷり日が暮れてホテルへ帰る。長崎では夕暮れ時に坂道や階段を上って、一般の住宅が並ぶ中にある神社に行ってみたりした。帰ってくる人もいれば、これからご出勤と思しき人もいた。小さな子どもと一緒に歩いているお父さんがいた。これからおうちに帰るのかな?

なにやら寄る辺なき寂しさを感じた。自分はここには属していないひとなんだと気づく瞬間。

 

博多でのホテルは賃貸住宅と宿泊が混在しているところで、共有のキッチンやラウンジがあった。部屋には小さな冷蔵庫と小さな流しがついていたけど、電子レンジがないのがちょっと面倒であった。住んでいる人の部屋はどうなっているんだろうかとちょっと興味、もっとしっかりキッチンなんかがついているのかな?とか。

 

さて帰る日。ほんと空港にすぐついて便利。

帰りはピーチエアに乗って成田まで。チェックインをすませてからフードコートでうどんを食べる。福岡はうどんが名物の一つらしいが食べてなかったからね。つゆが甘め、関東とは違う味だ~。そしてうどんが柔らかい。私はどっちかっていうとコシがつよいタイプより柔らかいほうが好みなので気に入った。

 

九州旅行楽しかった。したいと思てったことは大体できたし、食べたいと思ってたものも大体食べられたし。長崎に関してはまだ行きたい場所があってそれだけはちょっと心残り。

年を取ってからの旅の終わりはなんとなく物寂しい。もうここを再訪することはないだろうなと思うから。

 

日本滞在の思い出、これで終わりです。長々とお付き合いいただきありがとうございました。

 

2日目は天気も良くなり観光日和。グラバー園、大浦天主堂、眼鏡橋、長崎原爆資料館、平和公園へといってきた。

グラバー園は広くて思っていたよりもたくさん歩き回ることになった。異国情緒あふれる建物の数々はみごたえあり。長崎港が見える景色もすばらしい。外国人、日本人、団体さん、さまざまな観光客がたくさん来ていた。

大浦天主堂は元々は外国人信徒のために作られた教会なのだと今回初めて知った。教会の建物そのものも美しいし、ステンドグラスも美しい。キリスト教徒ではないのに、のこのこと教会内に入るのがなんとなく気がひける。キリシタン博物館というものが併設されていて、入場料は拝観料に含まれているという。ここがなかなかの展示数で見るのが大変だった。

 

お昼ごはんはトルコライスだ。長崎のご当地グルメ。レッケルというこのお店、テーブルが5つくらいしかない小さい店で外で待つ時間があったものの、思ったよりは早く入れた。

手前はラージ、奥のはレギュラー。おいしかったです!野菜をもっと食べたいと、メニューにはないのに「サラダだけを追加注文したいんですが・・」とお願いしたところ、快く「いいですよ!」と出してくれた。ありがとうラブ

 

眼鏡橋にはたっくさんの観光客が来ていた。修学旅行の学生も。ところで長崎市内、橋が多いのですね。

 

原爆資料館も修学旅行の学生がわんさかいて、その一団が過ぎていくまで入り口近くで待機することにした。

カナダで、広島で被爆した方にお会いしたことがあり著書を読むなどはしたことがあったが、やはり実際にその当時の再現や写真等を見るとさらに重みを増す。なんというか・・・大量虐殺だよね、これって。最後に現代の核兵器の状況についての展示もあって、過去の話ではすまなくなっているのをひしひしと感じる。とりあえず核兵器が使用されないという状況が心もとない均衡の上に成り立っている現状なのだから。

それから平和公園へ。爆心地を見て平和祈念像を見る。ひとがほとんどいなくてとても静かだ。なんでもない日常が平和の印なんだなぁとしみじみ思う。ベンチに腰掛けてぼんやりする。ゆったりと時間が過ぎる。

 

長崎駅のほうへ戻る。この夜は稲佐山へ夜景を見に行こうと思っていた。ロープウェイ乗り場まで無料巡回するバスがあるというのだが、予約制(当日の正午から受け付ける)で夕方に予約しようとしたらすでにいっぱいになっていた。なんでもっと早くに予約をしておかなかったんだ!と思うも仕方がない。そのほかの行き方だってあるわけで、たとえば普通のバスに乗る、タクシーに乗るなどなのだが・・なんか疲れているのもあって調べるのが面倒くさくなってきた。

あー、もういいかぁ・・・って感じになりまして。

そういえばグラバー園へ向かう途中にスカイロードなる斜行エレベーターがあった。これで上まで行けばけっこう夜景が楽しめるんじゃない?ということで、そちらへ向かいました。昼間も景色が素晴らしかったが、夜景もなかなか良い。

住宅街なのでひとけがなくて静かだったのもよかった。

私の携帯のカメラではこんなもんしか撮れなかった汗笑い泣き

ちなみに長崎の夜景を紹介しているサイトがあって、そこにはもっと美しい写真が載ってました。爆  笑

 

さて次は福岡に移動だ。次回に続きます!