すずの創作物語 -20ページ目

誰よりもあなたが… 8

駅までの帰り道、手をつなぎながら、壮介が話し出した。
「オレさ、初めてはるかに会ったときさ…、っていうか、はるかって呼んでいい?」
私はうなずいた。
「その時、可愛いしいい子だなぁと思ったんだ。でもそれから話す機会なんてなかったし、だから電話で話せたとき、結構嬉しかった。でも告白されたのは、マジでビックリしてさ。はるかだよ?モテるだろ?そんな話聞いたことあったしさ。だから即答出来なくてさ。いっぱい考えたんだ。今日のはるか見ててさ、マネージャーの仕事も頑張ってて、サッカーのときもキャーキャー言いながら応援したり、みんなに可愛がられてケラケラ笑ってる姿見てたらさ、なんか、はるかのそばにいたいって、そう思ったんだ。」
壮介…ちゃんと考えてくれたんだ。ちゃんと私のこと見てくれてたんだ。ありがとう。半年間片思いをした時間はムダじゃなかったよ。私が想い続けた人は、やっぱり素敵な人だったよ。私は
「壮介…ありがとう。」彼にそっとつぶやいた。照れた壮介は、何も言わずに、つないだ手をギュッと強く握った。
壮介は照れ屋なのかな?これからどんどん壮介のことを知っていこう。
今日1日でますます壮介のことが好きになった気がするよ…。

誰よりもあなたが… 7

壮介に返事をもらった帰り、陸上部とバレー部合同でカラオケに行こうという話になった。
みんなでカラオケまで移動していたら、壮介がそっと近づいてきた。
「次の休みどっか行こう。」
「うん。」
カラオケは大人数で大盛りあがり。でも、私は習い事があって、そろそろ出ないといけない時間だった。
「スイマセ~ン。私習い事がある日なので、先に帰ります!」
「え~!!」
と非難されながらも、仕方ない。私ももっといたいけど…。
お金を置いて、出ようとカバンを持って立ち上がったら、
「オレも帰ります」
壮介が立ち上がった。
「なんで、お前まで帰るんだよ!」
先輩たちがまた非難轟々。
「はるか送るから。」
みんながあ然とした顔をしてる。
「どういうこと?」
みんなの質問に
「はるか、オレの彼女」「なに~!!??」
みんな大絶叫。
「いつの間に?!」
「えーっと、今日!では帰ります!」
私を連れて外に出ようとする壮介。
「え、いいよ…せっかくみんなで楽しんでるんだもん。残っときなよ。」「いいから、いいから。」
私は肩を押されて、壮介とカラオケを出た。
「ゴメンね。わざわざ…。今日英語の習い事があって。英語超苦手で、親に行かされてるの」

誰よりもあなたが… 6

出来るだけ存在を消してたのに、
「お~、はるかちゃん。」
と、バレー部の先輩連中に見つかってしまった。仕方ないけど。一瞬チラッと彼が視界に入った。とても自分からは話しかけられない…。
結局、先輩たちとワイワイ話していた。

トレーニング後のサッカー大会。
陸上部VSバレー部。
これが大白熱。キャーキャー言いながら応援してた。もちろん陸上部を。(内心ちょっと本庄くんを)

夕方、みんな汗みどろになりながら学校にもどる帰り道、
「はるかちゃん」
と呼び止められた。振り返ると本庄くんがいた。
「ちょっといい?」

みんな私たちには気づかずに歩いていく。
残された2人。

彼が口を開く
「この前の返事…遅くなってゴメン。」
「ううん。」
「オレたち…付き合おうか。」
「え…」
「オレでよかったら」
「本庄くん…」
思いがけない返事に涙が浮かぶ。
「泣くなよ~。それと、壮介でいいから。」
そう言うと、半泣きの私の頭をクシャッとなでた。

「帰ろう。」
壮介はそう言うと、手を差し出した。
私はドキドキしながら、そっと彼の手を握った。
夢みたいだった。

学校に戻って、美咲に報告した。一緒に喜んでくれた。