すずの創作物語 -22ページ目

誰よりもあなたが… 2

それ以来、彼 本庄壮介のことが頭から離れなくなってしまった。

美咲と壮介が仲がいいみたいで、壮介が美咲のことを好きなのかも…と思ったのと、一回しか会ったことないのに好きっていうのもなぁ…と思ったりして、誰にも相談せずに1人で想っていた。

科が違う彼とは、学校ですれ違うこともめったになくて、もう顔が見れたときはすごくハッピーだった。

そんな片思いのまま、春休みに入ったある日、美咲の家に泊まりに行くことになった。
女の子同士、じっくり語り合うことといえば当然恋バナ。
美咲はその頃、バレー部の先輩が好きで、その話をずっと聞いてた。その先輩は陸上部の先輩の友達だったので、会えば話をしたりして、私も知ってる先輩だった。

「で、はるかはどうなのよ?」
「私…?」
「そう。告白されても全部断るし、好きな人とか本当にいないの?」
私は一年の間に何人かの人に告白されたけど、全部断っていた。頭は彼でいっぱいだった。

「私さ…実は…あのバレー部に遊びに行ったときから、本庄くんのことが好きで…。」
「え~!!!壮介?!なんでもっと早く言わないの!?あれって秋だよね。今春だよ?半年だよ?半年片思いしてたの?相談してよ~!!」

誰よりもあなたが… 1

~春~高校に入学して、これから始まる高校生活に不安と楽しみでいっぱいだった。

川崎 はるか 15才。

私は
「マネージャーやってや!!
と、前に見学に行った陸上部のキャプテン達の再三の勧誘に負けて、マネージャーになった。

高校で仲良くなった友達の美咲は、バレー部のマネージャーになった。

お互い、クラブに行くために学校に行ってるっていうくらいに、クラブが楽しかった。

女の子が少ない学校だったのもあって、男女仲がよかったというのもあって、すごく居心地のいい場所になっていった。

ある日、陸上部が休みで、帰ろうとしてたら、美咲にバレー部に遊びに来ない?と誘われた。
行く!と体育館に覗きに行った。
「何?美咲ちゃんの友達?」とバレー部のみんなが寄ってきた。
陸上部の先輩の友達とかもいて、あっという間にみんなと仲良くなった。その中で、科が違うから初対面だった同級生の男の子がいた。休憩中に話をしていたら、すごく感じがいいなぁという印象だった。
別にカッコイイとかじゃないんだけど、(失礼ながら)こんな言い方は変かもしれないけど、人柄に、性格に一目惚れ…してしまったという感じだった。

もしもあの時… 5

あと数ヶ月で結婚式というある日、先輩が中国から帰ってきたから、クラブのみんなでお疲れ様会をしようという連絡がきた。

久々にみんなで集まってワイワイ騒いでいた隣には、やっぱり先輩がいた。肩にもたれてきたり、何かの拍子に手を握られたり、前のままだった。
会がおひらきになって、解散になったとき、先輩は当然のように私を送ってくれようとした。
私はそれを断った。
そして、「結婚する」と告げた。
先輩が「オレ、お前が…」と言いかけたのを遮って、
「先輩バイバイ、またね」

これが私のケジメ。
幸せにすると言ってくれた婚約者へのケジメ。

結婚した今でも思う。
もしも2人でいたあの時、
「好き」って言えてたら、何か違った人生になってたかなぁ…