能楽苦手だった私が能楽部所属をし続けた結果1 入部するきっかけ | 「育児書にない!」~ASD母子の育児&お勉強&歴史の授業~

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ASD(自閉症スペクトラム)当事者で、娘もASDである、元社会科塾講師のセザール=れくす、が描く、「ASDのお子さん向けの受験勉強についてのブログです。
育児についての話や不登校の娘への対応の話、自分自身の生き方についても語ります。

みなさま、昨日もありがとうございました。

昨日の記事でお話ししたように
能楽部についての思い出をシリーズとして
書きたいと思います。

ただ、こちらのブログは
育児ブログなので、
能楽部についての思い出シリーズは
最後は育児に繋がるのですが
途中までは私個人の生き方のお話なので
毎日連続更新でなく、毎週水曜日更新、
にしようかな?と思ってます。
あとは、勉強とか発達障害育児や
漫画アップなど。

 



ではでは、お話ししまーす。


(私が能楽部に入って、
初めて本格的に
描いた絵で
サブパンフレットの
表紙絵にもなりました)

私は以前、漫画でもお話ししたこと
あるのですが、
何がなんでも入りたい大学があり
学部はあまり考えず入学しました。

ただ、高校のとき、面白いなぁと
思った中に、
現代文の疑古文や古文、漢文が
面白いとは感じてたので
文学部受験もし、そこに合格できました。


大学入学時の私の趣味らしい趣味はなく、
ただ今から考えると、
受験勉強か趣味だったんですよね。
今でも、すべての趣味のなかで
受験勉強のための資料つくり、が
一番楽しいので。


ただ、大学入学時にそんな風に
わかるはずもなく、
自分には趣味らしい趣味がない、
というのに気がついたのです。


それまでは暇さえあれば
勉強し、
それ以外は、
昼寝したり、
猫と遊んだり、
漫画読んだり
アメリカドラマを見たり
してたくらいです。

今でもそれは大好きですが
当時は、
勉強の合間の気分転換でやっていたもので
漫画やアメリカドラマを見るのを目的で
見てたわけではありません。

猫は別です。
生活の一部ですね。

そういう自分だったので
大学入学し、同じ新入生の多くが

「私のように勉強だけしまくって、
なんとか合格した感じだったのに
趣味も嗜んで、その大学に合格してる」

というのにカルチャーショックでした。


こういう風に書くと

「自分が必死こいて合格したのに
他の子は楽々と合格したので
自分がバカなんじゃないか?」
という意味で私が落ち込んでる
と思われるかもしれません。


いや、そうではないんです。

努力してギリギリで入れる大学に
合格したかった私は

別にそれで劣等感は感じませんでした。

自分の場合、短時間で努力の過集中で
予想以上に成長できた、というのを
何度も経験しているので、


楽々と合格できる人は
元々の学力スペックが高い人、

それに比べ

私は努力のスペックが高い人

と思ってたので。

何よりも努力が好きな私だし
「努力できるのも才能」だよ、と
母に言われ続けたので
そのあたりの自己肯定感は高かったのです。



私がコンプレックスというか
焦りを感じたのは
「趣味があること」
だったのです。



小学校のいじめのとき、
散々、漫画好きをバカにされ
「賢くて素敵な女性とは
好きなものはお洒落と流行を追うこと。
そして、愛され女子になること!」
といじめという名の洗脳をされたため、

自分が何かを好きなことには
負い目を感じ、
相手に合わせないと殺されるような
不安感が常につきまとってました。

中学、高校のときは
勉強さえできたら誰もバカにしないし
私の私生活に文句を言わないし、
勉強は一人でできるものだったので
勉強さえしてたら、
会いたくない他人とは
交流しなくても良いという
免罪符もありました。

しかし、大学に入ってみると
「私はこれが好き!趣味はこれ!」
と、堂々と楽しそうに言う人が
たくさんいました。


私はそれにびっくりしました。



高校までに「漫画やイラストを描くこと」が
好きな自分はいけないと思ってて、
またそれを公言すると
最終的にいじめられたり
バカにされるのでは?という
怖さがあり、それは大学に入っても
続いていました。


なので、大学入学後に
趣味を探そう!
と思ったとき、
頭の奥底では
「漫画やイラストを描きたい」
という欲求があったにも関わらず

「漫画、イラスト描き」を
やろうという発想にいたりません
でした。



それで、いわゆる趣味の定番?の

音楽を聞く、とか、ショッピングや
食べること、
人気の歴史(三国志や日本の戦国時代や幕末)に
ハマろうとしても、

なんかしっくりこないんですよね。

三国志や戦国時代、幕末、
今でも嫌いでないし
好きな人がどうして好きか?は
わかるんですが
自分の中でいまいち萌えない。
夫が三国志や戦国時代が好きなので
楽しさはわかるんですが、
たぶん、戦争ベースな様々な人間ドラマ、
というのが私には無理みたいです。

ナポレオン戦争はナポレオンメインで
話が続くのと、常に、
フランス革命を認めない国々
vs
フランス革命精神の国をつくろうとする
フランス

という構図が続く形なのが
私には頭に入りやすいみたいです。


このように、
とにかく趣味を探そうとしてたんです、私。



また、入学当時に出来た友達とは
どうも話が合わないし、
大学を辞めてしまった子もいて、
なかなか気の合う友達ができないのも
悩みでした。


友達がいなきゃいなくて平気な私ですが
さすがに大学生活をずっと一人で過ごすのは
さびしいなぁ、とも思いました。

趣味もない、仲の良い友達もいない、だと
余暇がキツい。

それで
趣味探し&友達づくり

のためには
部活に入ろう!

と決めたのです。


それで、話はあまり合わなかった友達と
一緒にいくつかのサークルをまわりました。

その友達は、日本的なものの部活に
入りたかったそうなので、
一緒に
合気道部や剣道部、柔道部などを
まわりました。


私は小学校のバスケ部のトラウマで
体育会系は入りたくなかったので
友達のおつきあいで来たものの
入る気はありませんでした。




その友達とまわった中に
能楽部、があったのです。



能楽は、室町時代に観阿弥、世阿弥が大成した舞台芸能、というのは歴史の教科書で
知ってはいましたが、それ以上の知識は
ありませんでした。
イメージも、なんかお面(正しくは能面、もしくは、面(おもて))をつけた(正しくはかけた)人が
着物を着て踊る(正しくは装束をつけて舞う)
というイメージしかなかったです。



私は特に入るつもりはありませんでした。


ただ、見学に行ったとき、
もう入部している新入生がいて、
すごく幸せそうに練習している子がいて
印象的でした。

あの子が
あんなに楽しそうにしているから
能楽というのは面白いものなのか?


と感じました。


ただ、そのときは入部する気は
なく、結局そのまま。
大学は高校までと違って、
いつ入部しても基本的に良いので。


それよりも、当時は、将来学校の先生に
なる気だったので、
予備校のバイトのほうを一生懸命
やってました。


業務内容そのものは別に大きな不満は
なかったのですが、
問題は、男性。


大学生なので、まあ、彼氏をつくりたい!
彼女をつくたい!
と思う人がたくさんいるわけです。

さらに、「女の子ならー…」という
女性に幻想を抱いて
そうでない女性を見下す男性も
いたので、それも嫌でした。
女性も男性に愛されるには
どうすればいいのか?を
メインで行動する人も多くいました。

漫画を本当にバカにしてる人も多数。


でも一番嫌だったのは

モテるイケメンの、ある男性が
わざと自分を好きであろう女性を
困らせたいのか、なんなのか、
新人の私に妙に好意的な態度をとること、
でした。

私はそれが嫌でしょうがなかったんです。

そのイケメンさんのことが
好きな先輩女性からは
睨み付けられるし。

私はイケメンさんは怖いし苦手。

いや、別に顔はいいんですが、
なんというか、心に闇がないとダメで、
基本的に一人行動する、
闇を抱えながらも
正義を貫いていく人が
安心できます。

でも、気軽に女性に声をかけると
いうことは、少なくとも
私の好きな闇を持っているわけ
ないんですよね。

そのイケメンさんも、別に私が
好きなわけでなく、

大人しそうな女の子をいい気にさせて
女性同士の嫉妬を見るのが楽しいだけ
なのでしょうし。

かもかもカモーン、なんでしょう。

仮に純粋に私が好きでアプローチをしていた
としても、周りの人に嫉妬されるような
恋愛を私はしたくありませんでした。


私の中では、誰も入り込みたいと
思わない恋愛関係でないと
怖くてしょうがなかったのです。

(なので、夫とは相性が良いのかな?と。
胡散臭い旦那、大好き!)

…というか、当時は恋愛したくなかった
ですねー。

もう結婚して娘が生まれた今は
死ぬまで恋愛しなくていいなんて
すごく幸せです!


嫉妬でいじめられ、嫉妬でいろいろと
裏切られた私は、わざわざ嫉妬をされる
ようなことをしたくありません。

せめて嫉妬されるなら、
自分がしたいことを
して嫉妬されたい。
勉強とか音楽とか
一人でできること。
恋愛とか一人じゃできん遊びは
興味ありません。
今から考えると
バリバリASDですね、私。



バイトはとにかく、
陽キャ、勝ち組、リア充が正義な恋愛脳、
ハイテンションな人が多くて
やりたい仕事ではあったけれど
なんとなく居心地が悪かったです。



そういうときに、
部活の方を考えたとき、

恋愛関係がなさそうな部活に入りたいな


と思ったのです。

他大学の能楽部は男性部員も
多かったのですが
私の大学の能楽部は
圧倒的に女性が多い印象だったので
少なくとも大学内での
恋愛のゴタゴタは少なかろう、と
バイトで辛くなった私は
能楽部に入りたくなりました。
(他大学との交流もあるので
そこで恋愛はできます。
あくまで、女性だらけの部活なので
男性優位にならなさそう、と
いう意味です)


真面目で大人しそうな方が多く
居心地が良さそうな雰囲気。

しかも人数が少ないので
顔を覚えるのが苦手な私も
なんとかなるし。



それで能楽部に入ったのですが、
うーん、いかんせん、
能楽の何が良いのか?
当時はまったくわからず。
(当時は、ですよ。)



見学のときに楽しそうにしてた新入生は
中学?小学校?のころから
日本の古典文学や日本史が好きな子で
だからこそ、能楽部の活動をするのが
楽しかったんだ、と
入部してから気がつきました。

私と彼女は全く違ってたのです。



新入生は私を含め、4人。
6月の発表会、そして、
夏休みの発表会の
練習。

キツかった。

しかも、自分は左利きのために
よけいに大変なことが
判明したのです。


それで夏休みの発表会が終わったら
退部を申し出ようと思ったのです。

その入部から退部申し出第一回
について詳しいことをまた
来週の水曜日の記事で
アップしたいと思います。