今日も、外来後、新幹線で京都へ移動、特別講演のデジタル眼科学研究とそれが示す今後の学会の報告を聞きました。自分自身がデジタル技術に疎くAIと聞くと避けて通る今日この頃ですが、デイープラーニングで因子を限定せずにすべての因子を取り込み、解を得るという概念だそうです。AIによる眼底写真の判定は、性別、どんな疾患になりやすいかを判定できる。診断根拠をインクルーシブデザインに取り入れることによりDLの思考過程を明らかにするプロジェクトが始まっているそうです。哲学的な話でした。

 招待講演1はポーランドのZofia Anna Nawrocka教授のTemporal Inverted ILM Flap Techniqueでショパンの音楽とともに、手術手技が紹介され、80%台だった黄斑円孔の閉鎖率が95%にまで上昇したという話、この手技がポーランドで始まったということは初めて知りました。確かに難治性の黄斑円孔には良い手術方法ですが、ERMの場合は、ILMを剥ぐことが本当に良いのかはまだ、これからも論争があることでしょう。

 招待講演2はベトナムで長く国際ボランティア活動を21年も続けている服部匡志先生がご自身の言葉で、なぜ、そこまでして、自分を犠牲にしてか活動を続けるのか、アジアのノーベル賞と言われるマグサイサイ賞の受賞の映像が流れましたが、日本にもこのような眼科医がいるのだと、頭が下がるとともに、自分が医者になった原点を振り返さざるをえません。

 国際ボランティア活動にについては明日の総会長企画9で永田眼科の黒田真一郎先生と服部匡志先生の座長でアジア眼科医療協力会によるネパール、チベット、インド、アフリカでのアイキャンプ、日本眼科医療協力会議によるスリランカ、カンボジア、ベトナム、モンゴルでの眼科医療援助活動、おおしま眼科の大島祐介先生によるFlying Eye Hopitalで知られる眼科国際ボランティア組織ORBISの紹介など、私の知っている先生方が、こんな活動をしていたんだという話が聴けます。お時間があられる方は、是非明日、10時45分から第一会場にお越しください。

 昨日から京都で、第47回日本眼科手術学会総会が始まりました。ただ、私は代務が見つからず、昨日も、今日も午前中外来をこなし、午後から新幹線で学会場に通勤です。

 京都に着くとここは日本かと思うほど、いろいろな言葉の洪水に見まわれます。名古屋はそれほど、外国の方はいらっしゃいませんが、流石京都は、海外からの旅行者が多いですね。地下鉄は烏丸御池を過ぎると急に乗客は少なくなってきます。国際会館は名古屋から通う身になると、新幹線とほぼ同じ時間になるので、遠い感じがします。

さて、今回、興味をもって聞いたのは多焦点眼内レンズに対するトレンドと本音です。私は多焦点眼内レンズに対して回折型より屈折型が良いと考えています。また、多焦点の最大のメリットは遠くも近くも見えること、中間も見えればいうことはないという考え方です。グレア、ハローは多焦点では当然あるというスタンスです。

当院で主として挿入しているLentis Mplus x Toricはオーダーメイドのレンズで球面も乱視も0.01D単位、で乱視の軸も1度単位になります。勿論、挿入時に1度ごとにきちんと入れられるかという問題はありますが、通常の多焦点は球面は0.5D単位、乱視が1.5D単位と比較すると全く異なります。また、2点支持が4点支持になりますので、レンズが安定します。Lentis Comfortは加入度数が0.75Dで、球面度数も0.5D単位ですので、これはLMPxTとは別にIOLです。近くが見えずにグレア、ハローはあるので、単焦点と多焦点の悪いところが見えてきます。ただ、単焦点の費用で中間から遠くが見えますので、まずまずのIOLです。

焦点拡張レンズも一長一短あり、どのレンズを選ぶかはそのクリニック医師の考え方で決まります。

私たちの施設(CEC)では屈折矯正手術後の多焦点が多く白内障がない方が多いのでやはりLMPxTの選択になります。勿論、自費診療になります。

 

集団検診のデータをもとに解析して血圧が高い場合は眼圧が高い、血圧が高い人に緑内障の高眼圧が多いという文献がでました。これは、30年前からわかっていたことで、高血圧の人は高眼圧の開放隅角緑内障、逆に低血圧の人は、正常眼圧緑内障になりやすいというのがわかっていました。では、正常眼圧緑内障の人の血圧を上げれば良いのではないかという議論が起こりました。ただ、適度に血圧を上げる薬がないことより、その話は立ち消えになりました。最近でも、血流改善剤や漢方を使用して、血圧が上昇しないかやられましたが、正常者は血圧が上昇しましたが、正常眼圧緑内障の人には、効果がありませんでした。

我々の今回のデータも正常眼圧緑内障群:眼圧11.8±2.1mmHg,収縮期圧(SP)114±15mmHg,拡張期圧(DP)69±11;高眼圧の開放隅角緑内障群:眼圧16±3,SP142±23,DP84±10;正常群:眼圧13±1.8,SP129±16,DP78±10と同様のデータですが、水素吸入前後の網膜血管密度の増減と血圧の関係をみてみると、NTGでは耳側の傍黄斑網膜血管密度(dfVD)が有意な正の相関(p=0.0213)、POAGではDPと鼻側のpfVDに有意な負の相関がみられました。上方、下方でももう少しで有意差が出る状況で、NTGでは収縮期血圧と網膜血管密度に何らかの関連があり、POAGでは拡張期血圧と網膜血管密度に関連があると思われました。NTGでは水素吸入によりSPが上昇する可能性があり、POAGでは水素吸入により、拡張期圧が下がる可能性があると推測されます。

付け加えますと、正常眼圧緑内障の患者さんで以前、血圧が正常あるいは高かった人が、降圧剤によって血圧が下がり過ぎている場合があります。NTG64症例中10症例(16%)が降圧剤により血圧が120mmHg以下になっており、この場合、降圧剤を減量あるいは中止した方が良い症例もあるあかもしれません。血圧は年齢により少しずつ上がります。また、安静時と緊張した時では値がかなり変動します。年齢による高血圧の定義をきちんとして、過剰な降圧を避けるように眼科医と循環器に医師がdiscussionする必要があると思います。

 元旦に起きた能登半島の地震の映像は、2011年の東日本大震災の記憶を呼び起こします。あの時、LASIKの手術をしていました。顕微鏡を見ていて映像が揺れて、自分自身が脳梗塞でも発症したのかと顕微鏡から目を離すと14階でしたので、長期振動で、長いゆっくりした揺れで、地震だと認識しました。スタッフは顕微鏡にしがみついていました。患者さんに地震ですね、今、手術を止めても良い状態ですので、ちょっと収まるまで待ちましょうねといい、どこかで、大きな地震があったかもしれませんが、停電になっても手術が続けられるシステムになっていますので、心配しないでくださいねと説明し、無事に残りの手術も終えて手術室を出て、TVをつけると東北地方の津波の映像がどのチャンネルからも流れていました。東北や関東の友人は無事なのかと思い、連絡しようとしましたが、携帯はアクセスが集中して繋がらない状況でした。

前年には銀座眼科の問題で、さらにNHKの7時のニュースの誤報で屈折矯正手術の数が半減から1/4に減少していた時期に大災害が起こり、日本中が自粛ムードに落ち込みました。

これで自費診療はさらに数が減るなと考えていました。

 4月の学会で東京に行きましたが、夜は真っ暗、エスカレーターは止まり、余震で、けたたましく携帯が鳴り何度も震度4や震度3の地震が起こり、眠れなかったこともありました。

 あの時思ったのは、日本全体が自粛で下を向いていたら駄目なんだ。被害がなかったところが、一生懸命働いて、税収を上げ、消費し、その元気を東北に送らないといけないんだと思いました。勿論、クリニックでも、寄付を募り、私自身は手術をするたびに1回いくらと募金箱にお金を入れました。また、眼鏡やコンタクトレンズがないということで、屈折矯正手術で不要になった眼鏡を集め、きれいにして東北に送りました。また、皆で東北のコメ、野菜、肉、魚、お菓子を買うようにしました。

 今の能登の状況は復興という文字が見える状況ではありませんが、我々ができることをやらないといけないですし、自粛するのではなく、毎日の生活を同じようにやるべきだと思います。愛知県も消防隊、警察、市町村の職員だけでなく医師会もJMATを送り続けています。

 国会議員の先生方も政治資金にも入れず懐に入れていた5億~6億のお金は能登の支援に寄付されたらどうでしょう。少しは情状酌量になるのではないですか?

 災害の時に、眼鏡やCLは持ち出せないこともあります。眼がよく見えるというのは大事なことです。東日本大震災でも、小学校の校庭に沢山の人が避難していて、3階にいて、海から駆け上がってくる津波を最初に発見した人が大声で津波がくるぞ、早く2階や3階に避難してくださいと言った人がLASIKを受けた人であったという話を後で知りました。

 関東や東北では、その後、屈折矯正手術や白内障手術を受ける人が増えたということです。

1月4日から外来が始まり、5日から手術、6日は説明会と5日続いた正月休みも終わり通常モードです。久しぶりの原著を書き終えましたが、読み返してみると、いろいろ気になることがあり、また、症例数も増えているので、データ入力を追加することにしました。カルテが2百刷ぐらいになりますので、外来中はとても無理で、日、月、火の3連休になりすので、6日の診察終了時までにカルテを出してもらい、新しく、視力、眼圧、血圧(収縮期圧、拡張期圧)を入力することにしました。正常眼圧緑内障は血圧が低く、開放隅角緑内障は高いと思っていましたが、どれぐらい違うのか、はじめてわかりました。正常の人といっても眼疾患がないだけですから血圧は本当に正常かどうか不安でしたが、収縮期圧129±16mmHg,拡張期圧78±10mmHgとまずまずの血圧、眼圧は13±2mmHgでした。正常眼圧緑内障(NTG)は眼圧12±2mmHg,収縮期圧114±15,拡張期圧69±11,開放隅角緑内障(POAG)は眼圧16±3,収縮期圧142±23、拡張期圧84±10と実際、これほど血圧が違うとは思ってもみませんでした。やはり、NTGは血圧が低いために、視神経周囲の血流が悪いのだと再確認しました。ここで気になったのが、降圧剤を内服して血圧が低い人がかなりいることに気づきました。実際、80歳や90歳の人に血圧が130超えているから降圧剤を出されて110mmHgに下げられている人がかなりいます。つまり、人為的に低血圧にされている高齢者が多いのです。そのあたりも考え、今回NTGに変更2眼、POAGに変更1眼ありました。最終的には水素吸入後視神経周囲の血流増加が強い方をNTG,黄斑周囲の血流増加が多い方をPOAGにしました。また、血圧の統計を取っていて、一人2眼で出していると、統計上おかしいので、今回の統計を全て一人1眼として全て計算し直しました。原著の書き方を忘れていたようです。完成まで、もう少し時間がかかります。

 

 

 

 

 

皆さま、あけましておめでとうございます。正月三が日は1日と3日は雨が降りましたが、暖かい3日間でした。しかし、

 2024年の幕開けは、マグニチュード7.6の能登半島地震、この自然災害には打つ手がなく、今後くるであろう東南海地震のことを考えると、準備だけはしておくべきですよね。

1月2日は羽田でのJALと能登救援の海保機の衝突炎上(JALはペットを除く全員救助、海保は6人中5人死亡)これは、現時点では管制ミスではなく、それ以外の人為的ミスと考えられています。いずれにしろ、自然災害と人為的ミスにより、日本の空の乱れ、北陸新幹線などの列車、道路の寸断で日本経済の先行きに赤ランプがともり、円安になっています。

 2024年が良い年になって欲しいという希望は誰もが持っていますが、心配なことが多すぎますね。

 私自身は、正月3が日は1日はゆっくり過ごし、2日は子供・孫家族7名が集まり9人と1匹で過ごし、3日目の今日は、家内の実家へのご挨拶と氏神様の城山神社にお参り、おみくじは、末吉で今年1年静かに過ごした方が良いようです。

 明日から、また、外来が始まります。いつもの日常が戻ってきます。大変な1年になりそうですが、外来と水素の研究をこつこつやっていこうと思います。

 本年もよろしくお願い申し上げます。

本日の、午前で2023年の診療全て終了しました。

セントラルアイクリニックに通院してくださいました患者様ありがとうございます。

 当院は地域医療の担い手(結膜炎、霰粒腫、翼状片、斜視弱視の治療、色覚検査)であるとともに、先端医療(LASIK,多焦点眼内レンズ、オルソケラトロジー、硝子体YAGレーザー)を行い、保険手術も白内障、緑内障、眼瞼手術、網膜硝子体手術を全て日帰り手術でやっています。2021年5月からは高濃度水素・酸素混合ガス吸入により正常眼圧緑内障を血流の改善により視野改善させたり、黄斑浮腫の治療、脳神経麻痺の治療、その他の眼科疾患の治療にも水素を利用しております。水素治療に関しては眼科領域で最初の試みであることより、東京、大阪など各地から患者様がいらっしぃます。

効果を検討するために、水素吸入30分前後にOCTAによる網膜血管密度を測定して、前後で数値的に上昇しているか、カラーマッピングで寒色系が暖色系に変化しているかで効果を判定しており、効果がある人に対して週1回30分吸入(1回2000円)を勧めるか、自宅でリース又は購入していただき就寝時に吸入をしていただきますと、5時間以上吸入で15時間血中水素濃度が高いことがマウスの実験でわかっています。

3か月以上吸入を続けると正常眼の血流と同じようになり、6か月以上続けると網膜視野感度が上昇しています。緑内障は良くならないという定説を覆すものですし、これまで、緑内障の定義そのものが眼圧のみを基準として、血流も考えるべきであると思います。正常眼圧緑内障の7割は低血圧、眼圧の高いPOAGは、高血圧が7割です。高齢者で血圧が正常だった方が、内科で80歳の方がBP138/70mmHgの人が降圧剤で110/52mmHgでNTGになっていることもあります。拡張期圧-眼圧が50を割ると視野は急速に悪化します。内科と眼科が話し合う機会が必要です。

昨日、今日と遠方の方が検査に来て吸入前後で血流改善した方にはあおり、毎週の通院が無理の方には可能であればリースや購入をお願いしていますが、高価のため、心苦しいところがあります。遠方の方は皆さん、低血圧、NTG,水素吸入前後の視神経乳頭周辺の血流改善を認めますので、わざわざ、来ていただいた意味があるのでうれしいです。


 

網膜色素変性症は光を受け止める視細胞が消失あるいは機能が失われた状態で、最終的には失明する病気です。5000人に1人で失明原因の第2位の難病です。当院でも30人程度の人が通院されています。現時点では治療法がなく、患者さんはほとんどの病院では、ロービジョンとしての見え方の助けをどうするかということだけで、通院することはほとんどありません。

当院では、これまで30年前に高圧酸素療法により、一時的に視力を回復する方法を総合上飯田第一病院時代、行い、近隣から多くの士気辺の患者さんが集まりました。しかし、酸素の吸入はローソクが酸素によりよく燃えてローソクが早く消耗するということがわかり、止めました。また、酸素吸入がヒドロキシラジカルを増やし、より血管の収縮を強くすることより、血管拡張作用のある近赤外線レーザーによる星状神経ブロック及び高濃度水素吸入療法を現在は取り入れています。ただ、対症療法であることは否めず、根本的な治療としての遺伝子治療が望まれていましたが、2024年より慶応大学にて栗原准教授らによる光遺伝子学を活用した資格再生医療が始まり、、キメロロドプシンの遺伝子を組み込んだウイルスを硝子体内注射で人に投与する治験がスタートします。

健常者と同じように戻すのは難しいが、夜間に歩行ができるまで視覚を再生することを目標にしています。

最初は視力0あるいは光覚弁の患者さんが対象ですが、ゆくゆくは保険収載を目指しているそうです。当院からも、申し込めますので、網膜色素変性症の方は、ご相談ください。少しでも血流を維持するために、現在当院でできるのは高濃度水素吸入療法があります。そちらに関してもご相談ください。

医療法人セントラルアイクリニック:渥美一成:052-587-4976

 現在、当院で水素吸引をやられている方は、1)緑内障や加齢性黄斑変性症、飛蚊症、脳神経麻痺の眼科的治療として、2)冷え性、肩こり、頭痛、三叉神経痛、自律神経失調症、全身疲労。筋肉痛などの全身的治療。3)コロナ後遺症、コロナワクチン接種後の後遺症、帯状疱疹後遺症などの治療、4)免疫力上昇によるインフルエンザ、コロナ感染などの予防、5)血流促進による肌のうくすみや老化に対する美容的効果の患者様に分けられます。

また、術後の一過性の高血圧や術後の体調不良に対しても、水素吸入を施行しています。

 水素は副交感神経優位になることより、血流改善や精神の安定に寄与することより、術前後の水素の吸入は、手術の経過にも良い影響を与えます。特に、黄斑円孔、黄斑上膜手術などの硝子体手術の後は、術後黄斑浮腫が遷延することもあり、その状況で水素吸入をすることが、早期の血流回復により、黄斑浮腫が引く可能性があります。

 水素の吸入は週1回30分クリニックに通い吸入する方法と、水素吸入器を借りて自宅で吸入する方法の2種類があります。

働いている人は、なかなか、クリニックに毎週通院するというのはハードルが高く、浮腫が引くまでの数カ月の間自宅で睡眠時に吸入する方法が良いと思います。

 

来年の国際水素研究会は3月10日に東京大学で行い、私も講演いたします。現地あるいはWEBで視聴できます。

ご興味のある方はご参加ください。

国際水素医科学研究会セミナー案内ページ

https://ih2msa.com/news/2024-3-10%e6%97%a5%e7%ac%ac4%e5%9b%9e%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%80%80%e9%96%8b%e5%82%ac%e3%81%ae%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b/