今朝の私の血圧は101/55mmHgでした。心不全で降圧剤を3剤、それ以外で4剤内服していることもありますが、医原性の低血圧です。60歳ぐらいから徐々に血圧が高くなり、2年前、胃潰瘍による出血で貧血になる前は150/80mmHgで安定していました。

それが、輸血治療をしてから110/60mmHgに下がり、OCTAで眼血流を測定すると、視神経乳頭周囲の眼血流(dVD)が悪くなりました。その後、心不全になり降圧剤を内服すると、100/50mmHgまで下がり、これは、ひょっとするとと思い、緑内障OCTを検査すると、案の定、網膜神経線維が薄くなり、今年久しぶりに視野測定をしたら、何と、正常眼圧緑内障になっているではありませんか!患者さんに正常眼圧緑内障メカニズムの解説をいつもしていましたが、自分自身がそうであることがわかり、さらに、驚きました。内科の主治医の先生にもう少し血圧を上げたいのですが、とお願いすると、心筋の動きが良くなれば、もう少し血流が増えますよ。と降圧剤の減量は却下されました。ただ、拡張期血圧が50mmHgを割ると急速に視野が悪化します。それに毎日血圧を測定していると、血圧の変動が大きく、たまに95/45mmHgぐらいのこともあります。そうすると、やはりふらつくといいますか、この間、孫と庭で遊んでいて一瞬意識が朦朧としたことが、ありました。これは、退院直後、入浴中にも2度ほど意識が飛んで、倒れたことがありましたので、同じ症状だと思うのですが、血圧は120/70mmHgぐらいには上げたいですね。次回の診察時に、再度主治医の先生に提言しようと思います。

 私が初めて多焦点眼内レンズを入れたのは、大学から、外に出た(総合上飯田第一病院)1989年か1990年頃、3M社の3ピース回折型多焦点IOL「815E」でした。このIOLは1987年に発売され、その頃は眼内レンズは自費診療でしたので、前の調剤薬局で患者さんにレンズを買っていただいて、挿入しました。その次にAMO社よりArrayがでました。

 最初はともにPMMAでしたので、大きな切開創が必要でしたし、Aスコープでの眼軸長測定でしたので、度数もアバウトでした。それでも、眼鏡なしで遠くも近くも何とか見えるということで好評でしたが、Arrayは途中からシリコン(SA-40N)になり、これは、小切開でできると喜んでいたのですが、1992年4月から眼内レンズが保険になり、単焦点の値段になったため、その後、多焦点を入れる人はほとんどいませんでした。

 多焦点眼内レンズがその後、脚光をあびるようになったのは、2008年4月からの先進医療が始まったころからです。これも、先進医療特約が使えることにより、無償で多焦点眼内レンズが入れられることで、大幅に増えました。

 多焦点はFDAが1997年Abbot(AMO)社のArray,2005年ALCON社のアクリソフReSTOR(アポダイズド回折型)IOLを承認しました。2009年にAMO(後のJ&J)社のTECNIS多焦点IOLがFDA承認を受けました。また、Oculentis社のLentis Mplus(セグメント型多焦点IOL)がCEマークを取得しました。Lentis Mplusは非対称デザインで3.00Dの近用部を有し、瞳孔径に依存せず遠近の焦点を切り替える新技術として注目されました。大きなメーカーであるAMOやALCONは先進医療の資格を取り、販売数を増やし、小さなメーカーは自費診療でした。このころは、眼内レンズは全て小切開対応、超音波の器機もバージャンアップし、眼軸長測定も光線追跡法で正確になり、さらにLASIKの技術で度数が合わなくても、タッチアップで度数をぴったり合わせる技術も確立され、多焦点眼内レンズは誰もができる手術になりました。しかし、先進医療は2期12年で終了となり、自費診療と選定医療(白内障手術は保険+多焦点眼内レンズは自費)になるとまた、急速に多焦点眼内レンズは減少して、単焦点が復活しています。単焦点でも中間迄見えるEDOFやLentis Comfort,あるいはトーリックレンズが増えています。

 長生きしたいけれど、寝たきりでは生きている意味はない。毎日、仕事をして、犬と散歩をして、たまに、孫と遊んだり、旅行にいけるような健康な生活が送れるような生活でなければ意味がない。年とともに、筋肉は落ち、食事の量、酒量も落ちる。でも、美味しいものを食べる喜びに勝るものはないし。ぐっすり眠り、朝の寝覚めが良いと気持ちがいい。今日も1日頑張ろうと思えます。

 若い時には当たり前だったことが年を取るとできなくなることが増えます。でも、ほどほどにというのは、わかっていてもできないものです。6週間の入院中は、退院したらあれもやりたい、これもやりたいとおもっていましたが、退院しても、日常生活に追われ、なかなかできません。

 ご機嫌な毎日を過ごそうと思うと、まず、健康でなくてはいけません。日課として、朝起きると体温、血圧、体重を測定します。これは、心不全管理手帳の項目の為、朝、有必ずやっています。勿論、薬もきちんと内服しないといけません。朝6種類、夜4種類、これも忘れないよう、小さなカレンダーにチエックをしています。それから、朝のクララとの散歩、お互い歳ですので、ゆっくりですが、40分ほど歩きます。1日の歩数は平均8000歩が目標です。今週は平均8483歩で目標達成です。仕事は、できれば、半日にしたいですが、そういうわけにもいきません。暇だとイラつきますし、忙しいと疲れます。経営状況を考えると大変な毎日です。勤務医の時は、別のストレスがありましたが、ある意味楽だったかもしれません。

 学会も4月の日本眼科学会総会に土曜の午前診察後、東京に行き、1泊して翌日、戻りました。特に問題なし。京都へ日帰りで、家内と山縣有朋の別荘、無鄰菴の庭を見てきました。15000歩以上歩きましたが、大丈夫。少し自信になりました。

 今後は、もう少し遠出もしたいと思っています。

では、歳にあらがって,健康寿命を延ばすにはどうすればよいか?年齢が進むと、腸内細菌の活性が十分に働かなくなるので、腸内細菌を活発にするため、ヤクルトを飲んでいます。百寿者(百歳を超えて非常に元気な人)は腸内細菌叢が非常に活発です。腸内細菌が良いと元気です。睡眠も非常に大切です。私は、睡眠が非常に悪く、夜なかなか眠れませんでしたが、水素を夜間吸入するようになってから、すぐに入眠し、朝までぐっすり寝られるようになりました。水素は赤ちゃんの時には2種類の水素産生菌が1日800ml以上の水素を発生しています。それが、年齢とともに、老化や酸化によって水素産生菌の働きが悪くなり、水素が除去するヒドロキシラジカルが大量に発生することにより、いろいろな疾患が発生します。高濃度水素吸入をすることによりヒドロキシラジカルの発生を除去し、病気の発生を予防することも可能ですし、病気の進行を抑えたり、あるいは治す一助になることもあります。30分の吸入で3時間の効果がありますので、5時間以上の吸入、つまり、睡眠時に吸入することで、血中の水素濃度をある一定の濃度にすることも可能です。体のフレイル(病気以前の状態)を病気に進行させない、血流改善、疲労回復にとってとても重要なものになります。そうそう、百寿者の呼気中水素濃度は非常に高く、腸内細菌の水素産生菌も活発に水素を発生しています。体で水素を十分作れる人は健康で、作れなくなった人はいろいろな病気になる可能性があると思います。

 眼科での緑内障や加齢性黄斑変性症、網膜色素変性症に対する高濃度水素吸入療法は、未だ、まだ普及していませんが、他科では水素吸入が一般的になりつつあります。特に癌治療に対して、放射線療法や化学療法の副作用、副反応は半端ないので、水素吸入により副作用、副反応を減少するために、放射線療法や化学療法の直前に1時間高濃度水素吸入を行います。副反応がないためにかなり積極的に治療を受けることができるようです。また、効果を感じた患者さんが自宅で水素を就寝時吸入することにより、癌が縮小することも実際におきているようです。

 癌に対する水素療法をやっている施設は私の知っている限りでは、東海病院や名古屋セントラル病院の外科でやっているようです。ただし、保険診療ではなく、自費診療でまだ、一部の患者のみですので、どのようにやっているかの詳細については直接病院にお聞きください。

 以前は、癌治療は手術療法が第一選択でしたが、ステージ3,4で手術不可能な場合、放射線療法、化学療法、さらには免疫療法が行われています。ただ、手術、放射線、化学療法をやった場合、免疫機能が低下します。免疫機能が低下している状態でオブジーボなどの免疫療法を開始しても、免疫が落ちているため効果が全くありません。その場合、高濃度水素吸入療法を施行すると、免疫機能が上昇しますので、オブジーボの効果がでてくるわけです。ですから、最近では初期の癌ステージ1でも水素吸入療法だけで治療をするというやり方も増えています。

 眼科医会などの広報で「アイフレイル対策」とありますが、アイフレイルの定義は、年齢とともに、いろいろな眼疾患があるので、早期にそれを発見して治療しましょう。というだけです。実際にはアイフレイルは疾患ではなく、、加齢による目の衰えですので、老眼や水晶体の混濁による視機能の低下や身体的な衰えです。勿論、疾患がないことを診察などで否定することは重要ですが、では、どうするかということが欠落しています。

 我々は、生きるために酸素を吸入して、酸素がミトコンドリアに働いてエネルギーを発生させます。その時に必ず悪い活性酸素であるヒドロキシラジカルが発生します。しかし若い時には大腸の水素産生菌の活動が活発で、水素を発生し、その水素がヒドロキシラジカルと結びついて水となり。体から排出され、良い活性酸素であるNOが働いて血管を拡張させたり、血流を増加したり、乳酸の発生を抑制したり、免疫機能を上昇させたりすることにより、体の若さや健康を保ちます。言い換えると体の中の水素が酸化や老化により発生するヒドロキシラジカルを減少させえうことができない状態がフレイルであり、アイフレイルであるわけです。

 ですから、フレイルを減少させる対策や治療が必要です。眼科的にはOCTAによる眼血流の低下があることがフレイルの症状と一致すれば、水素を補給する。高濃度水素吸入により、眼血流が改善することが報告されていますので、アイフレイルの対策として水素吸入が最も良いと考えます。水素の補給として、水素水は飽和水素濃度が少ないことより、あまり効果が期待できず、高濃度水素吸入(水素100%)の場合250ml/分の流量で5時間以上/日の吸入で血中水素濃度が、一定の値を示すと言われています。高濃度水素・酸素(2:1)混合の場合600~1200ml/分で同様の効果があります。5時間以上の吸入をしようと思うと夜間就寝時にずっと吸入するのが一番効率的です。ただ、機械をリースや購入で自宅に置く場合、場所、金額、マンションの場合ガス探知機で警報音がでる場合などあり、難しいことが多々あります。自宅での吸入が無理の場合、クリニックで週1~2回、30分~60分鼻カテーテルでの吸入をしていただくと3時間程度の効果(呼気中水素濃度が高い状態)があり、吸入しないときにはHG-EVO(水素サプリ)を内服することにより、大腸で水素を発生させ、血中水素濃度、呼気中水素濃度を高くすることを狙っています。

 体のフレイルやアイフレイルを減らすために水素を体に取り込むことは、もっともよいフレイル対策と思います。

全ての疾患は老化と酸化が直接的な原因であり、百寿者(100歳を超えて健康な人)は呼気中の水素濃度が高く、大腸の腸内バクテリアの水素産生菌がしっかり水素を発生しています。

 勿論、全ての人に効果があるわけではなく、出血傾向がある人場合(胃潰瘍の出血など)血流が良くなることにより出血が増える可能性がありますし、心不全で血流が体に十分いきわたらない場合、効果は限定的です。しかし、回復傾向になり、体中に血流が行き渡るようになると、水素吸入により劇的に回復いたします。

 

 

 

 第129回日本眼科学会総会(4/17~4/20)が東京フォーラムで開催され土曜日の外来終了後から日曜にかけて久しぶりに学会に参加しました。最後に学会に参加したのが郡山の第40回眼循環学会が最後でした。7月19日~21日でした。郡山でも35度ぐらいに気温が上がって暑かったという記憶です。

 2年前に胃潰瘍からの出血で貧血になり、歩けなくなり、輸血、心不全の傾向があり、ステントを入れて少し状況は改善していましたが、BNPは高く左心室の駆出率が少し下がっている頃で、考えてみるとそのころから疲れやすいい状況でした。

 最近の学会は、抄録集がなく、携帯で抄録や演題や会場を探さねばならなくなり、高齢者には、どうも相性が悪く、ほとんどが予約しないと聞けないところもあり、大阪の万博のような感じです。

 さらに山手線と京浜東北線が土日、羽田への乗り入れの為の工事で止まっているために、タクシーに乗るのも30分かかり、ホテルのチエックインもインバウンドの外国の人ばかりで30分以上かかる状態で、何をするのでも疲れる状態です。

 演題を聞くとすぐ質問したくなるのですが、この2年の間に、自分自身が最先端から、離れて話についてゆけなくなったかなと感じています。でも、刺激を頂いて、少しでも現在の医療につなげてゆきたいと思っています。

 東京は、便利で刺激は多いのですが、地下鉄に乗るのも地下3階迄降りたり、乗り換えに数百m歩いたりとか高齢者には優しいとは言えないですね。

 セントラルアイクリニックは6月2日(月)より、月曜、木曜の夜診察を休止いたします。スタッフが産休などで、減少するため、申し訳ありませんが月木の午後2時から6時は予約のみとさせていただきます。御迷惑をお掛け致しますが,何卒、ご了承お願い申し上げます。

日本は、保険診療と自費診療の混合診療を認めていません。

 唯一、認められているのは、先進医療や選定医療です。

 先進医療は保険診療を目指して、2期12年の間に十分な有効性が認められた場合、保険診療に変更になります。

 ただ、保険診療が年々、財政的に厳しくなっている昨今、多焦点眼内レンズは保険診療になりませんでした。これは、効果がなかったのではなく、多焦点を保険にすると、白内障は全例、多焦点になる可能性があり、保険を圧迫する恐れがあることより、無理やり選定医療になりました。

 これは、大病院などが、紹介状などのない患者に対して、予め5000円とか1万円などを別途に徴収してもよいという考え方を取り入れ、白内障手術そのものは保険診療で、多焦点眼内レンズだけは、自費で徴収してよいというものです。

 先進医療は先進医療が特約で多くの民間保険に導入されていたので、先進医療の時代は、加入者は、ほぼ無料で多焦点眼内レンズを挿入できました。ところが、選定医療になり、眼内レンズが有料になると、ほとんどの人が、多焦点ではなく、単焦点眼内レンズを選択するようになりました。相変わらず、日本人には医療と安全と水はただだという考えが根強く残っています。

 昨日、話題に出したリジュセアミニも自費診療になり、保険が使用できません。できれば、検査や診察は保険が使えて点眼液だけ、自費にできると、患者さんにも優しく、希望者が増えるのですが、全て自費だと、あまり増えないかもしれません。

 日本には高額医療制度があって、どんなに高額でも、毎月一定の金額以上の医療費は取られないので、癌の治療薬や高度な手術でも、非常に安く受けることができます。

 国庫からの医療費の削減を考えるのであれば、最終的には保険診療は、基本的な治療に限り、新しい手術や薬は選定医療のような自費診療にして、保険との混合診療を大幅に増やす以外にはないと思います。

4月21日参天製薬よりリジュセアミニ(0.025%アトロピン)点眼が発売されます。

厚生労働省が認可した点眼液ですが、保険適応ではなく自費診療として発売されます。

」これまでは0.01%、0.025%のマイオピンが輸入されて自費診療として使用されておりましたが、近視進行抑制薬として用いられます。リジュセアミニを使用した群と使用しない群で17%程度近視の進行を抑えたという報告により、認可されましたが、アトロピンは調節麻痺剤として用いられますが、散瞳することにより、長期間の使用は無理でした。0.025%に薄めることにより、散瞳はしないが、調節麻痺は残ることで、近視の進行を抑制する効果が期待されます。

当院では、小児の近視進行治療としてオルソケラトロジー(夜間に特殊なハードコンタクトレンズを装用して角膜の上皮を中央を薄くする:OK)を使用していますが、オルソケラトロジーをやっている人に低濃度のアトロピンを点眼すると、オルソケラトロジーの近視抑制効果(眼軸長の延長がとまる)が強まるという報告があり、まず、OKとリジュセアミニを同時に使用し、その後、子供の近視抑制にβブロッカー+リジュセアミニ、その後、調節力の残っている大人にも使用してみるつもりです。どの程度の効果があるか楽しみです。勿論、これは自費診療になります。

4月1日7分咲きの山崎川です。くららと歩きました。

4月2日の平和公園の桜です。

4月3日早朝の気象台の満開の桜です。

曇天の桜も、快晴の桜もきれいですし、華の香りに包まれた感じがしますが、雨の桜もしっとりしてよいものです。

 4月1日朝は雨の中散歩をしました。

        霧雨の 憂いを払う 鶯の声