昨日から京都で、第47回日本眼科手術学会総会が始まりました。ただ、私は代務が見つからず、昨日も、今日も午前中外来をこなし、午後から新幹線で学会場に通勤です。

 京都に着くとここは日本かと思うほど、いろいろな言葉の洪水に見まわれます。名古屋はそれほど、外国の方はいらっしゃいませんが、流石京都は、海外からの旅行者が多いですね。地下鉄は烏丸御池を過ぎると急に乗客は少なくなってきます。国際会館は名古屋から通う身になると、新幹線とほぼ同じ時間になるので、遠い感じがします。

さて、今回、興味をもって聞いたのは多焦点眼内レンズに対するトレンドと本音です。私は多焦点眼内レンズに対して回折型より屈折型が良いと考えています。また、多焦点の最大のメリットは遠くも近くも見えること、中間も見えればいうことはないという考え方です。グレア、ハローは多焦点では当然あるというスタンスです。

当院で主として挿入しているLentis Mplus x Toricはオーダーメイドのレンズで球面も乱視も0.01D単位、で乱視の軸も1度単位になります。勿論、挿入時に1度ごとにきちんと入れられるかという問題はありますが、通常の多焦点は球面は0.5D単位、乱視が1.5D単位と比較すると全く異なります。また、2点支持が4点支持になりますので、レンズが安定します。Lentis Comfortは加入度数が0.75Dで、球面度数も0.5D単位ですので、これはLMPxTとは別にIOLです。近くが見えずにグレア、ハローはあるので、単焦点と多焦点の悪いところが見えてきます。ただ、単焦点の費用で中間から遠くが見えますので、まずまずのIOLです。

焦点拡張レンズも一長一短あり、どのレンズを選ぶかはそのクリニック医師の考え方で決まります。

私たちの施設(CEC)では屈折矯正手術後の多焦点が多く白内障がない方が多いのでやはりLMPxTの選択になります。勿論、自費診療になります。