幸せな気持ち
これは後期流産の記事です。妊娠中の方はバック推奨です。一卵性の双子を、16週4日に死産で分娩しました。第一回と第二回の続きになります。＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿双子を産んだ後、病室に戻り、夕飯を食べて、少しだけ寝た。そして先生が赤ちゃんをつれてきてくれて、説明を聞いた。第一回の記事でも書いたとおり、エコーの状況、二人の体重差からは典型的なTTTSと思われたが、小さい子の方が真っ赤で、大きい子の方が白っぽい。（普通は逆）よって書類上の死因は不明となると。具体的には、13日の健診で羊水量の差がみられたが二人の膀胱ははっきりしていて、まだTTTSといえる段階ではないとの診断。普段よりちょっと早く22日にエコーで確認。この時にはすでに亡くなってから時間が経っていたようで、TTTSだとするとあまりにも進行が速いとのこと。いくらわからないと言われた原因を突き詰めようとしても私の双子は返ってこない。そして赤ちゃんを見せてくれた。正直、産んだ時まで会うかどうか、会えるかどうかは迷っていた。旦那も、自分は会う気でいたが、私が会うのは少し心配していたらしい。でも双子が出てきたとき、絶対会いたいって思った。前日までは悲しみに暮れていて、赤ちゃんに会ったら悲しくてわけわかんなくなっちゃうんじゃないかとか思っていたけど、私達は二人とも、あまりにも自然に、なんの違和感もなく小さすぎる双子を受け入れていた。これが血の力なんだろうか。110グラムと60グラムの双子。亡くなってからお腹の中で時間が経っていたようで、二人の身体はすこしトロトロになっちゃってた。かわいいね。二人とも何度もそう言ったと思う。そして、これは本当に、そのときの私達にしかわからないかもしれないけど、不思議と幸せな気持ちになった。悲しいけれど、納得しちゃったっていうか、すっきりしたっていうか、幸せな気持ち。私達家族だって思った。そして双子を前にして笑いながらいっぱい話をした。脚が短いのはお前の遺伝じゃないかとか、こんなに小さいのに耳がしっかりしてるとか。あと、ちょっと口元が猿みたいだとか。家族４人と看護婦さん。前日までは、赤ちゃんを目の前にして、こんなに明るく話ができるなんて思わなかった。笑顔で話してるのに涙が出たり、不安定ではあったけど、本当に幸せな気持ちだった。すっきりしたっていうの、なんでかわかんないけど、前回の８週での稽流流産もやっと消化できたような気持ち。やっぱり染色体異常って何よっていう附におちないような気持ちがあったし、今回の妊娠にも引きずっていたんだけど、それが赤ちゃん達に会うことで、解消できたような気がした。呼んでくれればいつでも赤ちゃん連れてくるからね。そういって赤ちゃんが連れていかれた。部屋から赤ちゃんが出て行った瞬間、また涙が出てきた。さみしくなったんだろうか？夜は赤ちゃんに会いたかったけど、呼ばなかった。看護婦さんが赤ちゃんを連れて出て行くとき、また泣いちゃうと思ったし、キリがなくなると思ったから。それに前日の寝不足と出産で疲れ切っていた。旦那もその日は病院に泊まってくれて、一緒に寝た。本当に、居てくれてよかった。そのおかげで眠れたと思う。この日は前の日よりは多く眠れた。次の日旦那は死産届けを出しに市役所へ。私は検診。クスコがトラウマになったみたいで、ただの消毒でビビった声を上げてしまった。退院できることになり、二週間後に外来の予約を入れて旦那待ち。昼食の直前に帰ってきたので、赤ちゃんを棺に入れるのは昼食後に。会計が遅れて結局14時頃になったけど。会計は、一時金対象が547,710円（一時金二倍なので負担なし）その他、産褥パッド・マット・赤ちゃんの棺になるボックスが自費で4,046円。旦那が義母に電話した時は、「食生活は!?」とか「その病院大丈夫なの!?」とかいわれたあとに、すぐ医療保険について聞かれたらしい。デリカシーのかけらもないわ。つーか妊娠したのが双子でリスクあるって説明してあったのになぜ食生活のことがでてくるのか。赤ちゃんを棺に寝かせたら、ぬいぐるみとか、自分がつかってたタオルとか、新しいベビー服、お花などで賑やかに。小さいからね。二人ともまだ15センチ前後だったので。すごく豪華なベッドにすやすやと寝ているように見えて、ふたをするのが嫌で、でも家に一緒に帰るのがうれしくて、またもや複雑な心境だった。家に連れて帰り、台所が一番涼しいのでそこに居場所をつくってあげた。丸二日留守にした我が家は、私が「ちょっと健診」のつもりでたいして片付けもせず出たそのまんま、そこに旦那が一晩だけ寝に帰ったそのまんまだったので、時間が止まっているように見えた。私たちの三日間は、あっという間だった。
