岩手県動物愛護団体アニマルファースト代表の山屋様が、あまりに多くの飼い主不明犬が溢れる茨城県を嘆かれ、8月18日に茨城県に直接足を運んでくださいました。当会CAPINのシェルター(土浦市)をご覧になり、その後、茨城県動物指導センター(笠間市)を訪れて4頭の成犬を引き出され、そのまま岩手の施設に帰られました。県外からのこうしたお助けがどんなにありがたいか。
保護してくださり感謝です。
アニマルファーストさんはお忙しい中で、今回の見学からの学びや感想をお送りくださいました。














2023年8月18日
認定NPO法人CAPIN様シェルター及び茨城県動物指導センターの見学を終えて。
【CAPIN様のシェルター見学】土浦市
CAPIN様のシェルターに到着し、まず一番に驚いたのが敷地内の広さでした。岩手には野犬がいないため、そもそもの規模が岩手とは異なりました。
シェルターでは150~160頭の犬を保護されているとの事でしたが、ボランティアのみなみママさんに保護犬の生い立ちや性格、病気のご説明をいただき、どれだけ頭数が多くても1頭1頭と向き合っていらっしゃる事が伝わりました。
中には2月の殺処分リストに載った子達もいて、その子達が優しく撫でられている姿に胸が苦しくなりました。
施設内には個々に合わせた様々な工夫が施されていて、水飲みをこぼす子、脱走癖がある子、物陰に隠れたい子など、その子の個性を見極めその子に寄り添った環境作りをされていてとても勉強になりました。
またボランティアさん手作りの脱走防止フェンス等参考にさせていただきたい点が多々ありました。
一点気になったのは、センターと同等の頭数を保護されているのに県や市からの援助はないのかという点です。
コンテナにはエアコンが設置されてあり、飼育代や電気代等、命を繋ぐために莫大な費用がかかっている事と思います。
このような団体さんのおかげで現状殺処分を回避出来ているのであれば、行政からの援助や支援があっても良いのでは、と。
また、団体さん頼みにならぬよう行政や市民が一体となり野犬、放浪犬を無くす取り組みをしなくてはこの先も団体さんの負担ばかり増すのではと懸念致しました。
【茨城県動物指導センターの見学】笠間市
岩手県には動物愛護センターがありません。何年も前から計画段階で止まっております。当団体もこれまで三度、センター早期設置の請願や要望を県に提出しております。
その上で茨城県動物指導センターを初めて拝見し『センターがあれば良いという事では無い』と痛感致しました。“殺処分ゼロ”が、この過密飼育の上に成り立っているという矛盾に言葉では言い表せない感情が込み上げました。
少しでも人から離れようと必死で隅に隠れる子、狭い檻から出してと必死に鳴く子、生きている事を諦めたかのようにただ黙っている子。
人間のルールによって罪もない犬が閉じ込められる現実、そしてその事に無関心な人の方が多い事も問題だと思います。
みなみママさんから、野犬だけでなく飼育者がいた犬の収容も多いと聞き、不適切飼養者への適正飼養の普及啓発の難しさを感じました。
岩手県は野犬がいないにも関わらず年間約200頭の犬が捕獲されます。全て飼い主がいる子達ですがそのうち返還率は5割です。野犬がいないだけマシ、という事ではなくどの地域であっても、残念ながら一定数の不適切飼養者がいるという事実を念頭に地道な啓発活動をする事が大切だと感じました。
【4頭の引き出しについて】
この度、CAPIN様のお力でセンターに収容されていた4頭の犬を引き出して頂きました。
事前に予約をしていただきセンターへ向かいましたが、実際に収容犬を見ると『あの子もこの子も助けたい』と胸が締め付けられました。
フィーネ(現 みのり)とコータロー(現 はにぃ)は野犬の可能性が高いとの事で、こちらに来てからもあまり目を合わさずじっといています。ですが、オヤツは好きなようで気づかれないようにこっそりオヤツを食べる姿が愛おしいです。
ジャスミン(現 ぽにこ)は初日こそ唸り声をあげ威嚇をしてきましたが、美味しい物をもらえると知り、人が来るとオヤツの催促をするようになりました。
フユヒコ(現 バオ)はあまり鼻がきかず、耳も聞こえていないようですが人が大好きで若干分離不安ぎみです。
4頭ともとってもとっても愛おしいです。
今の私が茨城県に出来る事は、前回今回のように小さいながらも収容犬の受け皿となり新しい家族へ繋げる事です。
センターの収容数約180頭のうち、4頭を引き出した所で現状は変わりません。ですが、 この4頭の未来を変える事は出来ると考えております。
人馴れトレーニングや体のケアをしっかり行い、野犬や放浪犬を知らない岩手や東北にその魅力を伝えたい。
例えば東北の震災時に他県から支援があったように、動物問題においてもその県だけの問題とせず、私たちひとりひとりが考えるべき問題だと認識し行動に移す事で現状を変えていけると信じて活動して参ります。
CAPIN様を初め、野犬のいる地域でご活動をされる団体さんのような大きな事は出来ませんが、日々自分に出来る事を考えて行動に移します。
微力ゆえの小さな一歩ですが、踏み出す決断をさせてくださった皆さまに心から感謝を申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
岩手県動物愛護団体アニマル・ファースト
代表 山屋 歩美













岩手県アニマル・ファースト様は4頭を連れて無事に岩手に到着し、犬たちもシェルター入りしました。
センター犬の受け入れのために個別管理出来るように改装して下さっています。
茨城県に未手術の犬2頭の手術券の申請をしています。
(メス1頭、オス1頭) こうした医療費の助成は本当にありがたいです。
2月に呼びかけましたエマージェントレスキューペアレント様、ERP様たちにサポートされながら、殺処分再開の危機を回避しました。CAPIN窓口で引き出されたアニマル・ファースト様が保護してくださる4頭にはERP様をご紹介させて頂き6万円×4頭の24万円をお振込み致しました。
医療費やフードの足しにしてくださいます。保護活動を支えてくださるレスキューペアレント様に心より感謝致します。














みなみママさんより



コータローのトリミングを行なったとのご報告がありました。
本日、はにぃ君(コータロー)の全バリとシャンプーを行いました☺
毛玉をはぐと、体の所々でぐちゅぐちゅの膿が出ていたので近々病院へ連れていきます。
カユカユの頭もすっきりしました!
コータローは皮膚に異常があり、トリマーの資格をお持ちの 山屋様に引き受けてもらい、本当に良かったと思います。
岩手県アニマルファースト様とは今回も書類を交わしました。3月にも現地に向かい飼育環境の確認を行わせて頂きましたが、素晴らしいゆったりとした衛生的な環境です。
また今回も茨城県のワンちゃんを助けて頂きました。
あまりの頭数の多さに、県外からこうして茨城県動物指導センターの犬たちを引き出し里子に迎えたり、慣らし譲渡に繋げてくださる皆様にお頼りするしかない茨城県。
私たちも毎週センターに通い引き出し殺処分再開を阻もうと必死です。もう限界です。
地元の茨城県が、市町村も含めて、より根本的な問題解決を図れないものか。
飼い主不明のわんにゃんを減らすために。
啓発はもちろん、一斉捕獲、避妊去勢を行えないものか。
里親会をよろしくお願い致します🤲
10.28
14時よりノバホールにて
大橋恵美子さんソプラノリサイタル
CAPINの応援をありがとうございます📣
9.16
ヨガのあとベジランチのひとときで、心身のバランスを取り戻しましょう!
日曜日にはメガドンキ❣️里親会です。
ドンキやCASAなど里親会場が、シェルター犬たちへの橋渡し。譲渡担当ボランティアスタッフさんが集まる場所です。まずメガドンキのワンたちに会いにいらしてくださいね。そのあとシェルターの犬たちとお見合い,という流れもあります。
by鶴田真子美(おかめ)