(悲報)RF70-200mm F2.8LISレンズの逆光耐性 〜合焦問題 | カイザーのブログ

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元々の起こりはマップカメラさんからの通知でEF大三元望遠レンズの

EF70-200mm F2.8 LIS III型の値段が下がりましたよ、との通知でした。

 

手元に残してあるEF II型は、7D2につけて換算112-320mm/f2.8にしたり、

エクステンダーをつけて換算158-448mm/f4.0として飛行機撮影で活用

しています。

 

この通知を見て、II型の修理取扱期間の終了が2025.5.31までなんだなぁ

と思い出し、乗り換えるか?

いや待て。

 

EF II型とIII型の違いは逆光時のゴースト・ハレーション性能が少し向上

しているぐらいで大差ないのに、順光・昼間撮影用に残しているII型を

乗り換えるのも合理的じゃないよな、などと妄想してました。

 

その時、ふとポートレート撮影では逆光耐性が重要で、RFレンズは

その点向上しているらしいから、RF大三元ズームとEF II型ズームとで

どれぐらい逆光耐性が向上しているのか、比較してみようじゃないか?

と思いついたのがすべての始まりです。

 

で、いつものセットで娘のリカちゃん人形に登場していただき、本来は

点光源のスポットライトがあれば良かったのですが、手ごろなのが見つ

からなかったので、とりあえずビデオ会議用のLEDライトを背景において

撮影してみることとしました。

 

(1) こんな感じの設営

EOS R3 + EF70-200mm F2.8 LIS II, F2.8, 1/200, ISO800

 

マニュアル露出で、WBも合わせて、逆光撮影なのでまずはフィルターを

外してとか考えてR3でパシャリとEF II型で撮影。

 

なんの問題もなく、むしろ色々角度を変えても目立ったハレーションも

ゴーストも出ないので、

意外にII型もイケてるじゃん。点光源でないと実験にならないかなぁ

とか思いつつ、レンズを交換して続行。

 

(2) RFレンズ: ピン甘

EOS R3 + RF70-200mm F2.8 LIS, F2.8, 1/200, ISO800

 

飛行機撮影の設定が残っていたのでAFはAIサーボ選択。

ジコジコ合焦するのにうるさいなぁ、と思いつつもシャッターを切って

モニターで拡大すると薄ぼんやり。

ハレーション?でコントラストが落ちてるのか?

 

もう一枚撮影。

 

(3) RFレンズ: 合焦不能

EOS R3 + RF70-200mm F2.8 LIS, F2.8, 1/200, ISO800

 

ジコジコうるさいのは同じで、いつまで経っても合焦しません。

ついにはあきらめて止まってしまうありさま。

 

(4) RFレンズ: なんとか合焦

EOS R3 + RF70-200mm F2.8 LIS, F2.8, 1/200, ISO800

 

合焦したもの同士を比較すると、どちらも特にゴーストやハレーション

が生じている様子もなく、それぞれ優秀です。

しかし、EF II型が何も問題なくすっと合焦するのに対し、RFはかなり

苦しんでいます。逆光耐性を見るつもりで、RFの圧勝!という結果を

期待していたのに違った方向へ。

 

はっきり言ってこのシチュエーションというのは屋外ポートレート撮影

では十分ありえるカットです。海面に太陽をあてて強逆光で人物を撮る、

なんていうのは定番カットといっても良いぐらい。

 

(5) EF300 F2.8 LII型: 合焦不能

EOS R3 + RF300mm F2.8 LIS, F2.8, 1/200, ISO800

 

慌てて、別のレンズでも試してみようと考えて、EFサンニッパII型を

持ち出して撮影を試みようとするも、やはり合焦にAFが迷う迷う。

ピントが合いません。

 

(6) EF300mm F2.8 II型: 合焦

EOS R3 + RF300mm F2.8 LIS, F2.8, 1/200, ISO800

 

結局、AFをAIサーボからワンショットに切り替えるとRFレンズでも

サンニッパII型でも合焦することが分かりました。

 

AIサーボモードでは細かくピントを合わせようと努力するのですが、

その度に強逆光の光源が滲んで合焦ポイントに回り込むために、合焦に

至らず、止まってしまうようです。ボケの大きさが悪さをしている?

 

しかし、AIサーボが使えないと動き物を撮影するときなどに困るのでは

ないでしょうか?

順光の飛行機撮影ばかりしていたので、気づきませんでした。スポーツ

や動きのあるものの逆光撮影の時にRFレンズの思わぬ逆光耐性の弱さを

知ることができました。

 

ちなみに、R3を瞳検出モードにしてやるとAIサーボでもかなり追いかけて

合焦しやすかったことも付言しておきましょう。

 

結局、スポット光源によるハレーション・ゴーストの逆光耐性についての

実験までは至りませんでした。

 

ということで、結論。

 

RF大三元ズームのAFは、強逆光時に合焦に手まどることがある。

ワンショットAFか、瞳検出モードにすると改善することもある。

EFII型に大きくこの点は劣るように見えた。

ということでした。

 

EF II型の2倍弱の高額なRFレンズで、開発時期も近年で、逆光耐性を強化

したとかキヤノンさんが謳っていて、自分のポートレート撮影の主力に

しようと考えていたレンズなので、ショックです。

 

とりあえず今日はこの辺で。

 

(参考までに過去の自然光での70mm広角側での比較撮影例の記事;

大三元ズームRFとEF II型の逆光耐性比較 〜この時の結論とは真逆の

合焦性能となりました。広角側と200mm望遠側とで後ボケの大きさが

違うことが影響しているのでしょうか?)

 

 

 

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