こんにちは、有村藍里です。
朝の柔らかい光が、カーテンのすき間からこぼれてくるのを見るのが好きです。
まだ静かな空気の中で、部屋の景色がゆっくり目を覚ましていく。
その光を見ていると、「今日もはじまった」と思える。
この部屋は、少しずつ自分の好きを集めてできた空間です。
木のぬくもりを感じる家具、外国からやってきた古いテーブル、職人さんが竹ひごと和紙で作ったお気に入りのライト。
窓辺には緑の観葉植物、棚には集めている陶器やキャンドル。
小物には赤やピンクの差し色を入れて、落ち着いたベージュやブラウンの中に小さな遊び心を混ぜています。
角が丸い家具を選ぶことが多いのは、見た目のやさしさだけじゃなく、触れたときの安心感があるから。
部屋全体を通して大切にしているのは、ぬくもりを感じられること。
長く使えるものをそばに置いて、
時間と一緒に味わいが増していく感じが好きです。
午後になると光の色が少し変わって、
壁に映る影の形がゆっくり伸びていきます。
お湯を注ぐ音やスプーンがカップに当たる音。
そんな小さな音たちが、暮らしの中のリズムになっている。
夜はなるべく暗くして、間接照明をいくつか灯します。
あたたかい光が壁にやわらかく反射して、
昼間とは違う表情で部屋を包んでくれる。
お風呂上がりには、ベビーパウダーみたいな香りのボディクリームを塗って、髪にお気に入りのオイルを少し。
香りがやわらかく広がって、一日が静かに落ち着いていく。
外では少し冷たい風。
窓の外の街の灯りが、季節の移ろいを静かに知らせてくれる。
そんな夜に、リビングのソファーに腰かけて、
お気に入りのクッションに囲まれながらホットドリンクを飲む。
照明の光をぼんやり眺めていると、
「今日もこの空間にいられてよかった」と思います。
30代になってから、心の平穏のためには暮らしを整えることも大切なんだと思うようになりました。
完璧じゃなくても、毎日お掃除を欠かさずする。
整えるというより、空気をきれいにしてあげるような感覚です。
部屋を整えるとき、私は心の中も少しずつ片づけているんだと思う。どちらも、私をやさしくするための時間。
暮らしって心を休ませる場所なんだと思います。
木のぬくもり、柔らかな光、
そしてやさしい香りに包まれる静かな夜。
目に映るものすべてが自分の好きでできているこの部屋で、今日もまた、穏やかな時間を過ごしています。
今週も最後まで読んでくださってありがとうございました。
有村藍里



