茶屋街の北の通りへ。

 

そこにも公開されている茶屋建築があります。

 

今回が初めての訪問。

 

お茶屋美術館(旧中屋)

*入館料¥500(志摩のパンフで割引あり)

 

創建時は"中や"、その後は"千秋"や"玉久"と屋号を変えて営業してきた旧茶屋です。

 

志摩同様、カメラは不可。

 

荷物を預けてスマホで撮影です。

 

 

階段を上がると、そこはベンガラ世界。

 

前二階

 

ベンガラ色の壁、仄かな灯りを落とす照明…

 

雅なる大人の空間。

 

 

切り株を加工した見事な火鉢。

 

ひかえの間

 

ひろまの正面、4畳の間が芸妓の花舞台。

 

 

レトロモダンな引手。

 

色使いが良いですね。


ひろ間

 

金屏風に太鼓…


今にも宴の音色が聴こえてきそう

 

 

奥に進むと、照明が赤から青へ。

 

 

はなれ

 

ベンガラから群青へ。

 

和の奏でる色の美しさ。

 

 

1階に下ります。

 

 

坪庭に響く水琴窟の音色。

 

 

1Fの展示室には、九谷焼の酒器が勢揃い。

 

 

その輝きと繊細な絵柄。


あまりもの眩しさに恍惚となります。

 

 

自然とため息が溢れます…

 

 

表だけでなく、内側にも文字が書かれた器。

 

 

金をふんだんに使っていながら、派手にも下品にもならないのが和の美。

 

この展示室を見るだけでも価値があります。

 

 

震災や天候の影響もあり、団体客もおらず、ゆっくりしっとりと巡った茶屋街でした。

 

時刻は12時。

 

ランチは茶屋街から表通りに出てすぐの洋食屋へ。

 

ビストロ 金沢とどろき亭

 

大正時代築造の旧銀行建築を使用した洋食屋です。

 

ソースカツ丼

 

一風変わったソースカツ丼。

 

カリッとしたカツレツ風なカツに甘辛なソースが絡み、それが野菜とご飯に合います。

 

店長らしき方がとても気さくで、会計時に金沢観光への想いを少し語らいました。

 

代々、金沢に住まわれているのでしょうね。

 

観光化されていく故郷と、古き良き想い出の中の金沢の姿。

 

その狭間で苦悩もあるように感じました。

 

そういう方が大正時代の銀行建築リノベでビストロを営み、地元民にも愛されている。

 

とても良いお店でランチが出来ました。

 

浅野川を渡り、金沢城へ向かいます。

 

 

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