丹後ちりめんで栄えた加悦。

 

町随一の豪商の館を訪れました。

 

◆旧尾藤家住宅◆

(京都府指定有形文化財)

*入館料¥440

 

かつては武家だった尾藤家。

*読みは"ビトウケ"

 

江戸時代前期にこの地に定住し、丹波屋善右衛門を名乗り、大庄屋を代々務め、江戸時代後期には生糸ちりめん問屋を営み、北前船を所有するほどの財を成しました。

 

 

障子も衝立も葦で作られ涼やかに。

 

まずは、母屋から。

 

ミセ

 

ミセから四方に部屋が広がっています。

 

飾られる丹後ちりめんの着物。

 

座敷

 

座敷を囲む広縁が良き開放感。

 

現在の建物は慶応元年(1856)の築造で、その後も増改築が成されました。

 

 

名建築の見所、釘隠し。

 

 

座敷からミセを振り返る。

 

古い日本家屋のこの奥行き感が好き。

 

ダイドコ

 

ミセと並行したダイドコ。

 

高い天井に見事な神棚。

 

掛け時計がレトロで良き。

 

居間

 

襖の上にちらりと見えるのは二階への梯子。

 

電話機やラジオが当時のまま残されています。

 

 

床の間に後世なって組み入れた様な棚。

 

奥座敷

 

襖絵に描かれているのはカラス。

 

カラスを描くのは珍しい?


欄間は松と松ぼっくりの装飾です。

 

 

釘隠しは鶴。

 

 

ひたすらカラスな奥座敷。

 

内蔵

 

蔵の手前にあるのは金庫ではなく船箪笥。

 

船乗りが使った重厚な箪笥で、手形や現金が収められていました。

 

蔵の中は映写室になっていて、尾藤家の歴史を辿るビデオが上映されています。

 

 

タイルな洗面台に往時のままのガラス窓。

 

母屋最奥の座敷へ進みます。

 

新座敷

 

襖は新調されたものでしょうか?

 

 

床柱は松竹梅の木が使われています。

 

この組み合わせが粋ですね。

 

 

欄間には自然の竹。

 

所々のさりげなくも粋で豪華な造り。

 

前編だけでも感動の名建築ですが、後編では更なる見所を送ります。

 

続く。

 

 

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