重伝建・倉敷散策後編。

 

倉敷川沿いとその北側の町並みをゆきます。

 

<旅の行程>

1日目:岡山→津山

2日目:津山→備前一宮・吉備津→倉敷

3日目:倉敷→備中高梁→吹屋

4日目:吹屋→備中高梁

 

倉敷川の北の端から散策開始。

 

倉敷美観地区の名称で知られる町並みです。

 

◆倉敷川畔◆

(国選定重要伝統的建造物群保存地区)

有隣荘

*非公開(限定公開あり)

 

クラボウ(倉敷紡績)を創業した大地主、大原家の2代目孫三郎が昭和3年(1928)に建てた別邸で、昭和22年(1947)には、昭和天皇も行幸の際にご宿泊されています。

 

地元で"緑御殿"と呼ばれる通り、緑色の屋根瓦が珍しくも美しい。

 

倉敷川

 

倉敷らしい風流な川の風景。

 

かつて舟運で大いに栄えた天領、倉敷。

 

その往時の風景と賑わいを想像してみる。

 

大原美術館

 

有隣荘の対岸に建つ美観地区のシンボル。

 

大原孫三郎によって昭和5年(1930)に設立された、日本初の私設西洋美術館です。

 

イオニア式の柱が威風を誇ります。

 

 

有隣荘の裏手は白壁土蔵の小径。

 

夜の風景とは異なり、白く眩しい。

 

大原美術館 新児島館(旧第一合同銀行倉敷支店)

(国登録有形文化財)

 

大正11年(1922)に建てられた倉敷初の本格的西洋建築で、設計は後に大原美術館本館や有隣荘を手掛ける薬師寺主計。

 

昨年、大原美術館の別館として開館予定でしたが、コロナで延期…

 

料理旅館 鶴形

 

延享元年(1744)築造の商家建築を使った旅館。

 

つし二階と海鼠壁が倉敷らしい風貌。

 

 

倉敷川がへの字に曲がるポイント。

 

石橋が風情を醸します。

 

倉敷考古館

*入館料¥500

 

古代吉備の遺跡資料を展示する資料館。

 

江戸時代の米倉を活用して、昭和25年(1950)に開館しました。

 

全身海鼠壁が魅力的。

 

 

川を振り返る。

 

 

石橋を渡った対岸に洋館が建っています。

 

倉敷館

(国登録有形文化財)

 

大正5年(1916)に建てられた旧町役場。

 

現在は観光案内所となっています。

 

白壁土蔵や町家の中で目立つ角塔。

 

 

川の南側の風景。

 

ここから川の北側の通りへ入ります。

(宿泊した吉井旅館がある通りです)

 

 

往時を彷彿とさせる風景がそこに。

 

森田酒造

 

明治43年(1910)創業の造り酒屋です。

 

三連杉玉がそそります。

 

 

数分も進めば、観光客もゼロ。

 

生活感残る町家やリノベされた小洒落たお店が並びます。

 

楠戸家住宅

(倉敷市指定重要文化財)

 

明治2年(1869)創業の呉服店。

 

"はしまや"の屋号で現在も営業中。

 

風格ある重厚な出立ちに魅入る。

 

 

この少し先で重伝建地区の端。

 

川沿いへ戻ります。

 

喫茶エル・グレコ

 

美観地区を代表する喫茶店。

 

元は大正15年(1926)築造の事務所建築で、こちらの設計も薬師寺主計。

 

昭和34年(1959)、"美術館帰りの人が寛ぐ場所が欲しい"という、大原孫三郎の長男の願いにより、喫茶店としてオープンしました。

 

もじゃハウスとしても知られますが、冬場は枯れもじゃ状態。

 

倉敷一陽窯

 

岡山に来たら必ず、備前焼。

 

確か、前回もここで購入した記憶が。

 

備前ぐい呑み

作:石田弘安

 

備前焼の風合いも好きですが、この土を感じる見た目とザラっとした手触り感が好き。

 

以上、町並みの記事でした。

 

次回、文化財建築の記事を送ります。

 

続く。

 

 

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