3泊4日岡山県漫遊、3日目。

 

倉敷の町並みに続き、名家の旧本邸を見学。

 

<旅の行程>

1日目:岡山→津山

2日目:津山→備前一宮・吉備津→倉敷

3日目:倉敷→備中高梁→吹屋

4日目:吹屋→備中高梁

 

江戸時代、幕府直轄の天領だった倉敷。

 

元禄期になると、倉敷川の水運による貿易が盛んになります。

 

その新興勢力の筆頭だったのが大原家。

 

◆旧大原家住宅◆

(国指定重要文化財)

*入館料¥500

 

美観地区の北の端、同じく大原家の別邸である有隣荘の隣りに建つ旧本邸。

 

寛政7年(1795)に建築が始まり、増改築の後、明治時代中期に今の形になりました。

 

近年まで大原家が居住していましたが、平成30年(2018)に「語らい座 大原本邸」として一般公開に至ります。

 

 

入口に架かる暖簾には、"人"とリレーバトンをデザイン化したロゴが描かれています。

 

また、"語らい座"には英語の"catalyzer(世話役)"の意味もかけているそうで、ロゴと同様に、"人や時代を繋ぐ"想いが込められているそうです。

 

ふりそそぐ言葉

 

大原家当主が残した言葉が土間の天井から降り注いでいます。

 

時代を超えた普遍的な価値観。

 

軟弱な世に響くのだろうか…

 

つみあがる必然

 

大原家の代々の当主と関係者の肖像が積み上げられています。

 

どちらもセンスの良い斬新な演出。

 

さすが倉敷といった展示です。

 

 

土間を抜けて敷地の奥へ。

 

 

残念ながら、座敷や茶室などは非公開。

 

 

裏手には資料館となった蔵が続きます。

 

中倉2

 

7代当主・大原孫三郎の資料館です。

 

明治22年(1889)、倉敷紡績(現クラボウ)を設立した大原家。

 

それを発展させたのが孫三郎氏で、財閥級の栄華を築きました。

 

大原家は大原美術館、倉敷アイビースクウェア、倉敷チボリ公園、有隣荘などの観光名所から倉敷中央病院といった公共施設まで、様々な分野において、倉敷の発展に貢献しました。

 

今も本業のクラボウやクラレが上場企業として業界を牽引しています。

 

内中倉・ブックカフェ

 

8代当主・總一郎の紹介コーナーです。

 

写真の椅子が素晴らしい座り心地。

 

 

書斎をイメージしたカフェも併設されていて、總一郎氏が好んだ鳥や民藝の書籍など2,000冊が収蔵されています。

 

 

蔵の小径を進めば、離れ座敷に辿り着きます。

 

 

離れ座敷

 

抑えた色調の中、ベンガラ色が映えます。

 

 

この落ち着いた空間で、大原家の歴代当主が様々な想いを巡らせたのでしょうね。

 

 

紅葉が格別の美しさという庭園。

 

 

鳥好きには堪らない小鳥の釘隠し。

 

鳥好きの總一郎氏が作らせた?

 

 

このぷっくり感が可愛い。

 

 

鳥の釘隠しと庭園だけで一日過ごせそう。

 

大原家の空間を堪能して表に出ると、そこは白壁と黒板塀の小径。

 

 

旧本邸の前を流れる倉敷川に住み着く白鳥。

 

 

名家の旧宅の次は民藝品の世界へ。

 

続く。

 

 

***重伝建まとめ***

①北海道・東北・関東編→Click

②甲信越・東海編→Click

③北陸編→Click

④近畿編→Click

⑤中四国編→Click

⑥九州・沖縄編→Click