桃に葡萄に苺…フルーツ王国山梨はかつて養蚕も盛んでした。

 

そんな養蚕農家が集まる重伝建の集落へ。

 

*****重要伝統的建造物群保存地区*****

文化保護法に基づき、市町村が指定した保存地区の内、

特に価値が高いものとして国が選定した地区。

令和2年12月時点で43道府県101市町村123地区。

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雲峰寺と塩山駅の中間の神金保育園バス停で下車。

 

牧歌的な風景を眺めながら進むこと10分。

 

重伝建地区の南端の寺院に着きます。

 

◆塩山下小田原上条◆

(国選定重要伝統的建造物群保村地区)

 

福蔵院

(御本尊:十一面観音菩薩)

 

真言宗智山派の寺院で、平安時代に行基によって開山されたと伝わる古刹。

 

ここから長閑な田園風景の中をゆきます。

 

 

5分程で集落に到着。

 

 

集落入口で町を見守る観音堂。

 

観音堂

 

屋根中央の"突き出し屋根"が特徴の甲州伝統的民家建築が集まる風景。

 

 

"突き出し屋根"は換気や明かり取りの為に設けられたものです。

 

明治時代に養蚕が振興されますが、昭和になると果樹栽培が主流となり、今ではこの突き上げ屋根だけが往時の栄華を語るばかり。

 

もしもしの家

 

江戸末期に建てられた民家のリノベです。

 

昔、この家にしか電話がなく、村人が電話を借りに来ていて、いつ頃からか"もしもしの家"と呼ばれるようになったそうです。

 

予約制でほうとう作り体験や宿泊も可能。

*宿泊代:¥20,000〜¥35,000

 

 

周辺の民家も突き上げ屋根様式。

 

 

集落をゆったり散策して、農作業中の方々と軽く談笑したり…長閑な農村のひと時。

 

 

今では、殆どのお宅が茅葺屋根から瓦やトタン屋根になっています。

 

 

新緑のグラデーションの中の集落。

 

 

春は桃やスモモで彩られ、秋は錦に染まります。

 

観音堂の裏手から続く小径へ。

 

 

連なる突き上げ屋根の家たち。

 

 

小径を進んで数分、町の鎮守社に着きます。

 

金井加里神社・御本殿

(御祭神:金山彦命・日本武尊)

(山梨県指定有形文化財)

 

大永3年(1523)創建のお社です。

 

随身門

(山梨県指定有形文化財)

 

往時の風景を色濃く残す参道。

 

 

参道を抜けると、最初の福蔵院の山門脇に出ます。

 

時代の流れから切り離された空間。

 

けれど、

 

重伝建として保存され、時代と繋がる空間。

 

また違う彩りの季節に訪れたい。

 

街道に戻り、塩山駅行きのバスを待つ。

 

 

現在、重伝建60/123地区制覇。

 

やっと道のり半ば…

 

続く。

 

 

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