巴波川沿いの町並みを抜けていくと、重伝建に選定された町並みに出ます。
かつて朝廷から日光東照宮へ遣わされた例弊使の為の街道、日光例幣使街道の町並みです。
◆嘉右衛門町◆
(国選定重要伝統的建造物群保存地区)
この町は岡田嘉右衛門が天正年間(1573〜1592)に開拓した地で、町名もその名に因みます。
岡田家は豪農として栄え、屋敷内に陣屋が置かれるほどでした。
舘野家住宅店舗
(国登録有形文化財)
昭和7年(1932)頃の築造。
ベランダやアーチ窓等、見事な洋風意匠。
大貫邸
天保5年(1834)築造と伝わる元麻問屋の見世蔵で、現在は一般の住居。
向かいにはボロ蔵を再生したものも。
楡井家土蔵
安政5年(1858)に建てられた蔵を平成28年(2016)から3年掛けて修繕したそうです。
右に左にとカーブする街道。
岡田記念館の一角に着きました。
岡田家の敷地内に建つ蔵はリノベされ、花屋や喫茶になっています。
カーブの先には立派な薬医門。
岡田記念館
*詳しい記事は次回
町を築いた岡田家の邸宅を資料館とした施設です。
邸内には旧陣屋も保存されています。
天海家住宅店舗
(国登録有形文化財)
大正13年(1924)築造で、うだつ風の袖壁が特徴。
平澤商事
今も現役の肥料問屋です。
街道を少し進むと、観光施設として整備中と思われる蔵群が現れます。
その先には老舗味噌蔵。
油伝味噌
(国登録有形文化財)
江戸中期に油屋として創業し、江戸末期に味噌屋に転業して今にいたる老舗です。
現在の店舗兼主屋は明治時代の築造。
寄棟屋根の上に切妻屋根が被さる独特な造り。
柵に囲まれた所はかつての清水の名残りの様子。
この地は名水でも知られていたそうで、今でも少し掘れば水が湧くそうです。
タイル好きには堪らない水場。
ここに水を張って金魚を飼いたい。
軽食も出来ます。
田楽盛り合わせを頂きました。
(蒟蒻・芋・豆腐)
自宅用お土産に味噌羊羹も購入。
見事な蔵の奥行き感。
かつて、東照宮への勅使が通った街道。
今では静かな住宅街となった街道。
緩やかな弧を描くその街道に佇んでいると、時を超え、かつての華やかな空気がそこに…
次回、岡田記念館の記事を送ります。
続く。
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