伊万里を発ち、松浦鉄道で20分ちょっと。
有田駅に着きます。
その名の通り、有田焼の里。
そして、
重要伝統的建造物群保存地区の町並みです。
重要伝統的建造物群保存地区(通称:重伝建)
文化財保護法に基づき市町村が指定した伝統的建造物保存地区の内、特に価値が高いものとして国が選定したもので、令和元年12月時点で全国43都道府県100市町村120地区が選定されています。
◆有田内山◆
(重要伝統的建造物群保存地区)
有田駅から通りに出て、線路伝いに10分程歩くと、雰囲気のある町並みに入ります。
オレンジ色の部分が重伝建地区。
この橋の辺りからが保存地区です。
食事処 本陣
徐々に、迫力の建造物が現れ始めます。
郵便局前のポストも町並みに合わせた仕様。
建物の狭間の法元寺の山門。
時刻は10時半、そろそろお店も開き始める時刻。
軒先の焼き物プレート。
伝統的建造物の証です。
鷹巣
作品はどれも繊細で、とても美しい絵柄。
桜柄のおちょこを購入しました。
可憐で美しく、漂うタッチが秀麗。
町並みは一気に、THE 重伝建な雰囲気に。
赤絵町と呼ばれる地区です。
初代柿右衛門が取り入れた赤絵の技術は、藩により秘法とされ、その絵付け師はここ赤絵町に居住させられたそうです。
今泉今右衛門家
代々、鍋島藩の御用絵師として、"色鍋島"を作り続けました。
現在、その技術は国の重要無形文化財に指定されています。
現在の当主で14代目だそうです。
屋根が赤く染まっていますが、これは、2階から赤い染料を捨てていたからだとか。
「今右衛門古陶磁美術館」も併設されていますが、社員研修旅行で閉館中。
並びの消防署は堅牢な石造り。
三光堂
看板には、"割烹用卸問屋"とあります。
まるで要塞のよう。
そんな蔵造りの町並みの中に突如、現れる洋館建築。
香蘭社
フィラデルフィア万博に出展する為に、明治8年に創設された会社です。
現在は、「古陶磁陳列館」として、資料展示や陶磁器販売をしています。
中に入ると、外観とは一変、なまこ壁の和風建築。
表の洋館部分に接続しています。
各時代の陶磁器が展示されています。
ところで、
元々、伊万里焼とは、肥前国(佐賀と長崎)で作られた陶磁器の総称ですが、後に、産地によって有田焼や伊万里焼と区別されるようになります。
その後、献上品として鍋島藩窯(大川内山)で作られたものを鍋島焼と呼ぶようにもなりました。
また、伊万里焼として一般的に思い浮かべる、白地に赤・緑・青で花鳥風月が描かれた陶磁器は、柿右衛門が確立させた作風、いわゆる、"柿右衛門様式"です。
(現当主は15代目だそうです)
柿右衛門窯の訪問は次回の宿題に。
圧巻な孔雀と花の皿。
陶磁器だけでなく、建物自体も素晴らしい。
2階からの眺め。
煉瓦作り風の建物は「香蘭社」の工房。
有田散策、後半へ。
続く
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