現代の職場では、多くの人がストレスを抱えながら働いています。
厚生労働省の「令和5年労働安全衛生調査(実態調査)」によると、「仕事や職業生活に関して強い不安、悩み、ストレスを感じている」労働者の割合は、5年連続で60%を超えています。

コロナ禍以降、リモートワークや感染不安、職場環境の変化が加わり、ストレスを感じる人の割合は過去最高水準で推移しています。

ストレスの主な要因(複数回答)

  • 「仕事の量・質」:55.7%
  • 「対人関係(上司・同僚など)」:37.0%
  • 「仕事の失敗、責任の発生」:30.2%
  • 「将来のキャリア・雇用不安」:27.8%

これらは単なる一時的な悩みではなく、長期的・慢性的に人の心身を蝕む要因です。メンタル不調による休職者や離職者も増加傾向にあり、企業や社会全体にとっても大きな損失となっています。

 

なぜ今、ストレスケアが必須なのか

このような背景の中、自分自身の心身のバランスを整える「セルフケア」の重要性はかつてないほど高まっています。
しかし、職場では「頑張って当然」「我慢が美徳」といった価値観が根強く、ストレスに対する適切なケアが行われないまま蓄積されるケースが多いのが現状です。

 

ホメオストレッチのように、自律神経や身体の緊張に直接アプローチする方法は、科学的にも理にかなったストレスケア法として注目されています。
定期的なケアにより、

  • 心身の緊張をゆるめる
  • 睡眠の質や回復力を高める
  • 感情の安定や集中力の維持
  • 自己認識の向上と行動の柔軟性

といった効果が期待されます。

 

ストレスケアは、未来を変える“予防と回復の文化”です。

 

日本では高齢化が進行し、要介護者数が年々増加しています。

  • 要介護(要支援)認定者数の推移(全国)
    • 2019年:約666万人
    • 2023年:約708万人(※2000年の約2.8倍)
      → 年間約10万人ペースで増加
  • 在宅介護の負担増加
    家族による在宅介護が中心で、介護離職者も増加傾向。
    • 2022年時点で約10万6千人が介護を理由に離職
    • 「ワーキングケアラー」(働きながら介護):約365万人

【ストレスケアの必要性】

介護者は、身体的・精神的・社会的ストレスに直面します。

  • 身体的:睡眠不足・腰痛・慢性疲労
  • 精神的:怒り・悲しみ・不安・罪悪感・孤独
  • 社会的:キャリア断絶・人間関係の希薄化・経済的不安

これらは「介護うつ」「燃え尽き症候群(バーンアウト)」に繋がるリスクがあります。


【ストレスケアの具体的な効果】

ストレスケアは、単なる気分転換ではなく、科学的に実証された心身の自己回復力を高める方法として重要です。以下のように役立ちます。

自律神経の安定

  • ホメオストレッチで副交感神経が優位になり、過緊張・不眠を改善。
  • 介護中に怒りや焦りを感じたときに、「自分を落ち着かせるスイッチ」として機能。

感情のコントロール

  • ストレスケアにより、自己受容が高まり、罪悪感や自己否定感からの回復が早まる。
  • 感情が安定すると、介護者と要介護者との関係も良好になる。

客観的な視点の回復

  • ストレスケアで状況の整理や気づきが得られる。
  • 「ひとりで抱え込む」から「他者と共有する」方向へ意識をシフトできる。

持続可能な介護の基盤づくり

  • 定期的なセルフケアにより、長期介護の中での自分のペースを保てる。
  • 「介護をやめたくなる前に」ケアすることで、継続的な支援が可能。

高齢社会の中で、介護の担い手自身が健康でなければ、良好な介護は持続できません。
だからこそ、「介護者自身のケア=ストレスケア」は、介護制度の“見えない柱”です。

 

ストレスケアカウンセラーの学びを
「人生のどこで、どう活かしていくか?」
それは、資格取得後の新たなテーマです。

 

今回のオンライン講座では、
☘️職場での人間関係やリーダーシップにどう活かすか
☘️家族や子育て、介護など日常での活用のヒント
☘️地域や身近な人への自然なサポートの形
☘️そして、“自分自身の成長”と深まりとしてのカウンセリング

そんな、“キャリア=生き方”としてのストレスケアの可能性を、
実例を交えてわかりやすくお伝えします。

 

🌼こんな方へ
・今の生活にどう取り入れればいいか迷っている
・仕事や家庭の中でストレスケアをもっと活かしたい
・自分らしい在り方・働き方を見つけたい
・“人を支える”ことを自分の生き方にしたい

 

🗓日時:4月12日(土)11:00~12:00
💻Zoom開催(参加無料/予約制)
 

「資格」は、スタートライン。
その先にあるのは、“あなたらしい役割”のかたちです。

一緒に、「今の自分に合った活かし方」を見つけてみませんか?

 

 

自宅近くの川沿いの桜が満開でした。

 

近年、日本社会ではストレスを背景としたさまざまな問題が深刻化しています。不登校、児童虐待、家庭内暴力(DV)、うつ病、摂食障害、自殺といった課題は、個人の心身の健康にとどまらず、家庭や地域社会にも大きな影響を及ぼしています。以下に、いくつかの代表的な統計データを紹介し、ストレスケアの必要性を明らかにします。


不登校の急増

文部科学省「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等調査」によると、

  • 小・中学生の不登校児童生徒数は約30万人(299,048人)と、過去最多を更新。
  • 特に中学生では20人に1人が不登校という深刻な状況。

不登校の主な要因として、「無気力」「不安」「人間関係の問題」「家庭の不和」などがあげられ、心理的ストレスの蓄積が背景にあると指摘されています。


児童虐待の増加

厚生労働省「令和4年度 児童相談所での児童虐待対応件数」は、

  • 全国の児童相談所での対応件数が219,170件と、過去最多。
  • 特に心理的虐待の割合が全体の約7割を占めており、家庭内でのストレスの転化が見られます。

家庭内暴力(DV)の件数

警察庁によると、

  • DV相談件数は令和4年度に84,496件
  • 家庭内の閉鎖的な環境によるストレスの高まりが影響したと考えられています。

うつ病・こころの不調の広がり

厚生労働省の「患者調査(2020年)」によれば、

  • 気分(感情)障害(うつ病など)の患者数は127万人以上と推計され、増加傾向。
  • 職場、家庭、学校など多様な場での慢性的なストレスが背景に。

自殺者数の再増加

警察庁の統計によれば、

  • 令和4年の自殺者数は21,584人で、2年連続の増加
  • 特に10代・20代女性の自殺が増加しており、「誰にも話せないストレス」の影響が疑われます。

摂食障害の拡大

国立精神・神経医療研究センターによると、

  • 摂食障害(神経性やせ症、過食症など)は若年女性に多く、ストレスによる自己評価の低下や自尊心の喪失が深く関与。
  • SNSなどによる「理想像の押しつけ」も背景にあり、社会的ストレスの構造化が進んでいるといわれます。

ストレスケアが急務である理由

上記のように、ストレスが直接的または間接的に関与する社会課題は年々深刻化しています。これらの問題の共通点は、目に見えにくい「こころの疲労」や「緊張状態」が、誰にも気づかれずに蓄積していることにあります。

だからこそ、今求められているのは、

  • 予防的なストレスケア教育の普及
  • 日常生活で実践できるセルフケアの習慣化
  • 心身両面にアプローチできる科学的に裏づけされたケア技術の普及です。

ストレスに気づき、向き合い、解消していく「しくみ」と「手段」を社会全体に広めていくことが、健全な未来への第一歩となります。

 

【今週!3月26日(火)はふれあい広場「ごきげんスイッチ」🌷】

 

皆さん、こんにちは。

春の訪れを感じるこの季節、
心も体もふわっと軽くなるような時間を一緒に過ごしませんか?

いよいよ3月26日(火)15:00〜16:00
オンラインで「ふれあい広場」を開催します ✨

 

今回のテーマは、
**「ごきげんスイッチ」** 🎈

忙しい日々の中でも、自分で“ごきげん”をつくり出すことができたら、
どんなに素敵でしょうか。

ふれあい広場では、
気持ちがふっと和らぐヒントや、
毎日に取り入れたくなるセルフケアのコツをお届けします。

会員の皆さんはもちろん、
ご家族やご友人のご参加も大歓迎です。

ちょっと一息つきたい方、
前向きなエネルギーがほしい方、
心のモヤモヤをリセットしたい方も、ぜひご参加ください🌿

 

📌 開催概要
🗓:2025年3月26日(火)
⏰ 時間:15:00~16:00
📍 開催方法:オンライン(Zoomを予定)
🎫 参加費:無料
 

皆さんの“ごきげんスイッチ”を一緒に見つけましょう。
当日お会いできるのを楽しみにしています 😊

 

3月29日(金)10:00~11:30、新刊 『ストレスケアカウンセリングの技法と実践』 の購読者向け 特別オンラインセミナー を開催します!

本書では、 「知る」から「使える」へ をテーマに、カウンセリング現場で実践できる技法を体系的に解説しました。
しかし、 「実際にどのように活用すればいいのか?」 という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?

 

そこで、本セミナーでは、
📌 カウンセリング技法の要点を実践的に解説
📌 本書の内容を現場でどう活かすか具体例を紹介
📌 すぐに使える視点とアプローチを身につける

といった内容を 90分でコンパクトに学べる 構成になっています!

 

日時:3月29日(金)10:00~11:30オンライン開催(Zoom)参加費:無料(新刊購読者特典)
 

本書を手に取った方が、より実践的に理解し 「読むだけで終わらない」 学びを深める機会としてお役立てください。

現場で活かせる技法を、ぜひこのセミナーで身につけてください!

 

26日のふれあい広場のオープニングでは、日本で磁器が焼かれるようになった歴史に触れながら、約410年前の盃と小皿を紹介します。また、その原料であった伊万里産カオリンもお見せします。伊万里産カオリン(泉山)はかつて日本の磁器生産に欠かせない重要な素材でしたが、現在では、採掘場自体が保存の対象になって、使用されていません。

 

日本磁器の起源

日本で磁器が焼かれるようになったのは、豊臣秀吉の文禄・慶長の朝鮮出兵の際に、朝鮮から陶工が渡来したことがきっかけです。時代は17世紀初頭にさかのぼります。

磁器のルーツを辿ると、最初に磁器が誕生したのは7世紀の唐時代の中国です。その後、15世紀に朝鮮に伝わり、17世紀初頭になってようやく日本へと伝来しました。

 

日本磁器の国際的な発展

ちょうどその頃、中国では明王朝が衰退し、清王朝が台頭する激動の時代でした。この混乱により、中国からの磁器輸出が一時的に途絶えました。そこで東インド会社が日本の磁器に目をつけ、日本で生産された磁器が世界へと輸出されるようになります。

特に柿右衛門様式の磁器は、ヨーロッパの王侯貴族に愛され、高い評価を受けました。ドイツのマイセンは、この日本の磁器を模倣し、自国での生産を目指し、18世紀初頭に柿右衛門風の磁器を作り始めました。

 

伝統的な磁器の焼成

古い磁器は、天然の高価な輸入コバルトを用い、大きな登り窯で7~10日間かけて薪を焚き続けて焼成されます。釜入れから窯出しまで約2週間を要し、使用する薪の量は5トンにも及びます。薪は、赤松やナラ、樫が使われます。そのため、製造には多大な手間と費用がかかりました。こうして丁寧に焼かれた磁器は、染付の青が透明感のある美しさを持ち、長時間の焼成によって生まれる磁器の肌はしっとりとした質感を持っています。これは、現代の磁器にはない独特の味わいです。19世紀には登り窯から連房式の登り窯や石炭窯に移行し、焼成時間の短縮や効率化が進みました。

 

現代の焼物との違い

最近では、デパートで伝統工芸家の作品が高額で販売されているのを見て驚く人もいます。しかし、長い時間と卓越した感性と手作りの芸術性、貴重な材料費を考えると、その価値は決して高すぎるとは言えません。

一方、100円ショップなどで売られている安価な焼物には、安全性に懸念のあるものもあります。例えば、緑・黄色・赤などの色釉には鉛やカドミウムが含まれていることがあり、食品安全基準を満たしていない可能性があります。また、染付の青も天然のコバルトではなく、合成コバルトが使用されています。電気やガスで短期間で焼き、器も機械で成形され、絵柄も転写、どれも同じで個性がなく無機質です。

 

オープニングでお話しする時間は少しですが、日本の磁器の伝統とその価値を改めて知ることで、日常で使う器への見方も変わるかもしれません。

 

今回、45期生の皆さんが実習課題、面談技法、アセスメント、リラクセーション技法、ストレス理論などの課題に取り組み、試験を通じてその専門性をさらに深めようとした姿勢は、まさに素晴らしいものです。資格取得からさらに一歩進んで、専門性を高めるために挑戦し続けるその姿勢こそが、今後、皆さんがストレスケア分野で活躍するための大きな力となります。

2年間の学びを経て、認定資格試験に臨むまでの努力と熱意は、今後のカウンセリング活動において確かな基盤となり、さらに多くの人々に深い支援を届ける力となるでしょう。この貴重な経験を活かし、これからの成長と飛躍を心から応援しています。

45期生としての誇りを胸に、さらなる高みを目指して進んでいってください。

バランスセラピー学の視点から、どのように「機嫌のいい人」になることができるのでしょうか?

 

1. 機嫌がいいとはどういうことか?

機嫌の良さとは、一時的な感情ではなく、安定した自律神経のバランスによって支えられています。不機嫌の背景には、ストレス、緊張、疲労、環境の影響などがあり、これらが交感神経の過剰な興奮を引き起こします。逆に、バランスの取れた自律神経は、心身の安定をもたらし、機嫌の良さを維持しやすくします。また、機嫌の良さはホルモン分泌とも深い関係があります。例えば、以下のホルモンが機嫌を左右します。

  • セロトニン
  • オキシトシン
  • ドーパミン
  • コルチゾール

これらのホルモンバランスを整えることが重要です。

 

2. バランスセラピー学の視点から機嫌を整える

バランスセラピー学は、「ストレスケアによる心身のバランス調整」を目的としています。以下のアプローチを通じて、機嫌を良く保つことができます。

 

自律神経やホルモンのバランスを整える

機嫌の良し悪しは、自律神経の状態に大きく依存します。ホメオストレッチを活用して副交感神経を優位にすることで、過剰な緊張を和らげ、心の余裕を生み出します。

 

「脳幹をイキイキさせる生活習慣」を実践

バランスセラピー学では、日常的に脳幹を活性化する生活習慣が推奨されます。

 

「機嫌のいい状態」を意識して作る

機嫌は偶然に左右されるものではなく、「意識して整える」ことができます。バランスセラピー学では、「環境要因と個人要因にアプローチすることで、自らバランスを取る力」を向上させていきます。

 

人との関わり方を見直す

機嫌の良い人は、周囲の人に安心感を与え、良い人間関係を築くことができます。バランスセラピー学では、相手をコントロールするのではなく、自分の在り方を整えることを重視しています

相手の言動に過度に影響されない(他人の機嫌に振り回されない)。自分が機嫌よくいられる関係を選ぶ(無理に合わない人と付き合わない)ストレスの少ないコミュニケーションを心がける(穏やかに話す、適度な距離感を保つ)。関わりの中心は自分自身であるという自覚が大切です。

 

3. 機嫌のいい人がもたらす影響

機嫌がいい人は、自分だけでなく、周囲にも良い影響を与えていき、職場や家庭の雰囲気が良くなる(機嫌の良さは伝播する)

l  ストレス耐性が上がる(小さな出来事に動じにくくなる)

l  より充実した人生を送れる(自己肯定感が高まり、前向きな行動が増える)幸福は希望のあるところにあります。バランスセラピー学を活用し、心身のバランスを整えながら、機嫌のいい毎日を過ごすことで、希望を持ち続けることができます。

 

あなたも、今日から「機嫌のいい人」になる習慣を意識してみませんか?