休日のディナーは南インド料理で、インディアン・ストリートフード&バー ゴンド、新御茶ノ水 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

3月のある休日、しづちゃんと新御茶ノ水の南インド料理店で待ち合わせ。

 

御茶ノ水駅聖橋口を出ると、ニコライ堂に出る。

母方の先祖がここの神父をしていたので、子供の頃、母に連れられて何度か来たことがある。

その先祖はロシア留学中にロマノフ王家の一族のお嬢さんと結婚したそうで、私の祖父も伯父も色が白くて鼻が高かった。

それが私の代になると、残念なことに”平たい顔族”に戻ってしまった。

 

本郷通りを駿河台に向かって歩く。

この辺りは日大理工学部と歯学部の本拠地。

 

右は理工学部のタワー・スコラ。

 

本郷通りから駿河台道灌道に右折。

 

今夜のお店は赤い外壁が目印のここ。

 

『インディアン・ストリートフード & バー ゴンド』は、八重洲にあった南インド料理の名店、『ダバ・インディア』の後継店の一つ。

もう一つの後継店は、飯田橋の『南印度料理 TOKYO BHAVAN』で、ここには訪問済み。

 

その時の記事は、こちら。

 

 

 

ドアをくぐると、正面に大きなオープンキッチン。

厨房では3人のインド人コックが忙しく料理の準備をしている。

 

2023年5月に開店した店内はとても新しく美しい。

壁は、赤、青、黄と鮮やかに塗られ、ゴンド・アートがその壁を彩る。

 

私たちのテーブルの横の壁にも、ゴンド・アートのクジャクの絵。

ゴンド・アートとは、インド中央部に住むパルダーン・ゴンドという先住民族により描かれた絵のこと。

 

とても寒い日だったのでビールを飲むかどうか迷ったが、やはり喉越しを求めて生ビールで乾杯。

 


小麦粉とひよこ豆で作られた、パニ・プーリ。

皿に散らされているのは、パクチー。

 

バルーンの中に、ソースを流し込んで食べる。

日比谷の『DIYA』ではクミン風味のビーツとヨーグルトのソースなのだが、ここはピリ辛のミントのソース。

 

ナスと青唐のパコラチャート。

ヨーグルトとチャツネのソース。

 

揚げた大きなナスがゴロゴロ。

青唐が入っているが、それほど辛くはないので私でも大丈夫。

 

生ビールを飲み干すと、インドの赤ワインをボトルで。

テイスティングをしたところ温度が高かったので、少し冷やしてもらってから飲むことにした。

 

インドのグローヴァー・ザンパが造る、ビジャイ・アムリトラジ、リザーヴ・コレクション、2019年。

サクラアワード2023で金賞を受賞している。

グローヴァーはインドに400以上あるワイナリーの中で、私が一番好きなヴィンヤード。

以前はグローヴァー・ヴィンヤーズだったが、ザンパを吸収合併してグローヴァー・ザンパになった。

 

ビジャイ・アムリトラジは、1970~80年代に活躍したインドを代表するプロ・テニス・プレーヤー。

シングルス自己最高ランキングは16位。

 

実はこのワインのぶどう違いを『ダバ・インディア』でも飲んでいる。

その時の記事はこちら。

 

 

比率は不明だが、使用ぶどうは、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーズ、ヴィオニエ。

ヴィオニエを少量加えるブレンドは、コンサルタントのミシェル・ローランの影響だろうか。

 

アルコール度数は14%と高め。

 

紫を帯びた濃いガーネット。

熟したプルーン、カシスの香り。

濃厚な果実味、重厚なタンニンを持ち、酸は控えめ。

スパイスや黒い土のニュアンス。

久し振りに飲むグローヴァーはやはり濃い。

しづちゃんと過ごす、新御茶ノ水の楽しい夜は続きます。