大手町のフレンチ、『グラン・メゾン オレノ』でちぃさんと過ごす素敵な夜の続き。
飲んでいるのは、シャンパーニュ。
ルイ・ヴィトンの五代目が造る、ザヴィエ・ルイ・ヴィトン、シャンパーニュ、トラディション、ブリュット。
プロジェクターで今夜のライヴ演奏のピアニストが紹介される。
今夜のピアニストは、菊地沙織さん。
そしてステージ上のピアノは、スタインウェイ&サンズのコンサート用グランドピアノの最高峰、D-274。
価格は2千数百万円もする。
菊地沙織さんのライヴ演奏が始まる。
観客は、ちぃさんと私の二人だけ。
拍手をすると、菊地さんが私達の方を向いて会釈してくれる。
食事の手を止め、シャンパーニュを飲みながらピアノ演奏を楽しむ。
~原点~ 旬感の一皿 ”四季の贈り物”
筍とリードヴォー、蕗の薹を使ったフォン・ド・ボーのソース。
まさに早春の味わい。
料理に合わせ、カトラリーが次々と出される。
使われているのは、イタリアの老舗ブランド、サンボネ。
ウォーターグラスとナプキントレーはスガハラ。
什器類にも拘りの店づくりだ。
シャンパーニュのボトルが空になったので、二本目を抜栓。
シニアソムリエの白井さんが、「今度はこのグラスで香りも楽しんで下さい」と、より大きなグラスを出してくれた。
グラスが変わると、味わいも変わる。
香りが一層フルーティーに感じられ、口に含むと黒ぶどうの凝縮感をより強く感じる。
新しいミュズレが二個になった。
~無限~ 海の幸の一皿 ”UMAMIのオーシャン”
マトウダイのポワレ、蛤と蛤のジュのソース、蕗の薹のフリット。
蛤を食べるのは久し振りのような気がする。
マトウダイはフレンチではよく使われる魚。
白身で料理に使いやすいだけでなく、名前も良い。
フランスではサン・ピエール、イタリアではサン・ピエトロ、つまり聖ペテロの魚なのだ。
これは聖書の中のこんなお話しに由来する名前ですよ、などとちぃさんに説明するのも楽しい。
因みに英語では日本と同じく、ターゲットフィッシュ=的鯛。
ここでは何時も、有名人のシャンパーニュに関する言葉が紹介されている。
今回は、サー・ウィンストン・チャーチルの言葉、「フランスのために戦っているのではない、シャンパンのために戦っているのだ」。
チャーチルがシャンパーニュを愛飲していたことは有名で、銘柄はポル・ロジェ。
ポル・ロジェにはキュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチルがある。
2~3度飲んだことがあるが、とても美味しいキュヴェだ。
そう言えば、アメリカ西海岸のロングビーチに係留されている豪華客船、「クイーン・メアリー号」のメイン・ダイニングは、『サー・ウインストンズ』。
ここで友人達と楽しく会食したことを思い出した。
その時の記事はこちら。
もう一人は、ココ・シャネル。
「私は二つの時にしかシャンパンを飲まない。”恋をしている時”と、”していない時”」。
ココ・シャネルの言葉を観ながら飲んでいるシャンパーニュは、ルイ・ヴィトン。
酔いが回ってくると、写真を撮りたくなる。
ちぃさんに、ハイ、ポーズ。
ついでに私もにこやかにポーズ。
大手町の『グラン・メゾン オレノ』でちぃさんと過ごす素敵な夜は続きます。