(2023年モデル及びTラインの本邦発売・ブロンプトンP/Tライン12速モデルの発表を踏まえてupdateしました)

 

1975年にロンドンで誕生したブロンプトン。優れた携帯性、高い走行性能、そして機能美にあふれたデザインが都会派サイクリストの支持を得て、今や世界的なブランドに成長した。その折り畳みメカニズムの完成度は芸術的ともいえる域に達している。


 

注目のフォールディングバイク(折り畳み自転車)ブロンプトンにあなたも乗ってみませんか。ブロンプトンはハンドル形状や変速機の違いでいくつかのバリエーションモデルがあるので、どのブロンプトンがあなたの使い方に合っているのか知っておきたいですね。

 

(写真またはリンクバナーをクリックしてそれぞれの参考記事或いは外部リンクへ。)

 

どのモデルを選ぶ?

 

まったり街乗り派か、それとも、スピード重視の本格サイクリング派か、あるいは、軽さ最重視の輪行派かでモデルの選び方が変わってくる。

 

 

主な違いは、基本モデル(Cライン)か軽量モデル(P/Tライン)の2択、ハンドル形状(2択)、そして変速タイプ(外装変速か内装×外装)の組み合わせだ。それ以外は、リアキャリアを付けるかどうか(Roller Frame=旧Rタイプ)ぐらいだ。

  • ハンドル形状: 基本的にMid handle bar(Mハンドル) 或いは フラットバーのLow Handle bar(Sハンドル)の2択。(背の高い方向けにステムの長いHigh Handle barタイプもあるが、日本では未発売。)

  • 変速タイプ: 基本モデルのCラインでは内装・外装ギアを組み合わせた6速(Explore)か、外装ギア2速(Urban)の二択。軽量モデルのPライン/Tラインでは、外装4速か、新・内装3速×外装4速ハブの12速 の二択で、トータル四択となる。

  • 基本モデル(Cライン)/軽量モデル(Pライン)/超軽量モデル(Tライン)の別: 標準のCラインに対し、Pラインはフロントフォーク・リアフレームなど一部パーツの素材にチタン・アルミを採用した新しいモデルだ。Tラインではさらにメインフレームやステムといった基幹パーツにまでチタンを採用、また、フロントフォークやハンドルにカーボンを採用するなどして究極の軽量化を実現している。

  • リアキャリアの有無: リアキャリア無し(旧Lタイプ)/リアキャリア付き(Roller Frame=旧Rタイプ)

 

注1:ブロンプトンは2021年モデルまで、これらスペックを英数字で表記したものとなっていた。M/Sはハンドル形状、数字は変速数、泥除け有無でEかLかリアキャリア有のR、そしてスーパーライトモデルの-X。たとえばS2L-Xだとフラットバー・ハンドルの外装2速で泥除けありリアキャリア無しチタンモデル、M3RだとMハンドルの内装3速で泥除けありリアキャリアありのスタンダードモデル。古いユーザーには馴染みの表記だが、2022年モデルからは、スタンダードモデルが「Cライン」と呼称変更され、さらに軽量モデルの「Pライン」と超軽量オールチタンモデルの「Tライン」が追加された。また、変速ギア別にUrban(外装2速・外装4速)、Utility(内装3速)、Explore(内装3×外装2の6速)、ハンドル形状別にLow(フラットハンドル)、Mid(Mハンドル)、High(Mハンドルでステム長め)と分類されることになった。2024年1月にExploreの12速(3×4)も発売。

注2:スーパーライトモデルの後継として2022年モデルからPラインが発売された。リアフレームのデザインが変更されてギア周りが完全に新設計となり、リアホイールもCラインのそれとは別物で現行Cラインとの互換性はない。2024年からPラインに内装3速×外装4速の12速モデルが追加となった。
注3:日本ではCラインとPラインとTラインを販売中。英国ではAラインという廉価版と電動ブロンプトンも販売されているが日本では未発売。

 

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1. 迷った場合、とりあえずCラインExplore Midハンドルバー(Mハンドル6速の旧『M6L』)にすると良い。

 

ブロンプトンは決して安い自転車ではないので、初心者の方で自分がどんな使い方をするか未だあまり想像が付いていない方には、「全部入り」の意味で、オールマイティーに使える「Mハンドル」(Midハンドルバー)「6段変速」(Exploreモデル)の旧『M6L』がオススメだ。Mハンドル(Midハンドルバー)は乗りこなし易く、また変速が6段あれば多少の坂道なら楽に上れる。近所の買い物から長距離サイクリングまで1台でこなせる。重さは12.2kg。

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以前はUtilityモデルMidハンドルバー(Mハンドル内装3段変速)の旧『M3L』という選択肢もあったのだが、2023年モデルから無くなった。日本では最近あまり売れなかったという話だ。但し、イギリス本国ではMハンドル内装3段変速マッドガードなしがAライン(廉価版)として継続して販売されている。

2. 颯爽と乗りたい派には CラインUrban Lowハンドルバー(フラットハンドル外装2速の旧『S2L』)が結構おススメ。


CラインUrbanモデルLowハンドルバー(旧『S2L』)は、フラットハンドルのスポーツモデル。基本モデルの中で最軽量の11.35kg。外装変速ハブの方が内装変速ハブよりも軽量であるということに加えて、外装変速の方が内装変速よりもギア抵抗/エネルギーロスが少ないという外装ゆえのアドバンテージもあり、軽快で高速な走行が期待できる。走り重視の方や輪行の際に少しでも軽い方が良いという人に向いている。

 
 

3. 軽さにプラス20万円払える人/Cラインでは重くて輪行する気にならないという人には PラインUrban(外装4速の軽量モデル)、いくら高くても軽ければ軽いほど良いという人には TラインUrban(外装4速の超軽量モデル)が良い。

 

Pラインでは大幅な軽量化が実現して10kgを切った。また、リアフレームと変速系部品が一新されて外装4速(リアスプロケット11/13/15/18T)となり、走りが格段に良くなった。


イギリス生まれのブロンプトンはそもそも英国人の体格に合わせて造られている訳で、Cライン6速の11.8kgの重量は輪行時の負担を考えると平均的日本人の腕力では辛い。どうせ25万払うなら45万でも同じだ、えい軽いほうを買ってしまえ・・・という人にはPラインUrbanモデル外装4速がおすすめである。手で持てばその価格差を正当化するだけの軽さを実感できる。(9kg台はホント軽い。)

気軽に輪行できることがブロンプトンのアドバンテージである。Cラインだと重さが輪行の妨げとなるということであれば、軽いPラインはそれだけの価値がある。

 

 

Tラインは、メインフレーム・リアフレーム・ステムなど基幹となる構造部材にもチタンを採用、そのほかの主要パーツであるフロントフォーク、ハンドル、クランクをカーボン製とすることで、7.95kg(T Line Urban、外装4速、リアキャリア無し)という驚異的な軽さを実現した。また、Pラインで導入された新しい変速系メカや前後ホイールなどのパーツはいずれも大幅な性能アップにつながっている。問題はお値段で、85万2,500円から・・・とかわいくない。8キロ以上の重たいものを手に持つことが絶対に嫌な人、あるいは、ブロンプトンの新しいモデルはとにかく買わないと気が済まない人、昨今の株価上昇の恩恵を受けて懐に相当の余裕がある人、最近自分の会社を上場してお金を使いたくてたまらないIT長者及びその家族、などにおすすめだ。尚、標準ブロンプトンとデザインが微妙に異なる点(例えばメインフレームパイプが太い)/タイヤ以外の少なからぬ部品でCラインのパーツの流用ができない点については留意のこと。

 

 

 

 

4.野を越え山を越えどこまでも行くために4速や6速ではとても足りないという方にはPラインExplore(12段変速の軽量モデル)
 
ブロンプトンの変速ギアにロードバイク並みのワイドレンジを求める方に朗報です。2024年1月に軽量のPラインとTラインに12速モデルが加わりました!
 
 
写真の通り激坂も問題ないでしょう(もちろんあなたの脚力次第ですが)。ブロンプトン1台で野を越え山を越えどこまでも行ってしまいたいと考えているあなた、是非検討対象に入れるべきと思います。

 

次に、あったら便利なブロンプトン・アクセサリーをご紹介します。

 

(『アクセサリー編』に続く)

 

 

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