昨日、時事通信・湯川鶴章さんの「テクノロジーになる広告と経済リワイヤリング」 に行ってきた。


湯川さんがアメリカで、Web解析、CRM、配信やデジタルサイネージなどのカンファレンスで

取材してきたことを、「究極の姿の提示」と、1部で講演、2部でQ&A。


私はコミュニケーションプランニングの領域なので、技術というより、

コミュニケーションビジネス的な観点から聞きました。

広告コミュニケーションのこれからの重要な半分くらいの動きを聞けたと思う。


その半分とは、内容的には、ビジネスプロセス統合やターゲット精緻化、CRM自動化、高速化が進む、

1社というより連携がカギ…、デジタルサイネージは最後のマス、しかも精緻にできる可能性…など。


テクノロジーの話、デジタルサイネージの話、究極の姿、もそれぞれ巷間

言われているもので、ものすごい目新しさはなかったのが実感(スミマセン)。


「究極の姿」というのが、20世紀のマス主導で失われた個の姿を、テクノロジーできめ細かい

「サザエさんの三河屋さん」的なサービス形態で取り戻していく、というもの。


まあ、そうしたことができるようになってくるのは、個別対応精緻化の

究極の姿で間違いはないかも。デリバリーおよびCRMの自動化、最適化の側面で。


ネットサービスに親和性が高い業種、ブランドでこうした流れが急速に進み、

それが一般消費財などにも浸透していくのだろう。


最適な技術はいいタイミングで調達してコミュニケーションなりマーケティングが可能になる

(仕事も測定も求められるスキルセットもとても高度でタイヘンになるが…)のはいいこと。


で、私の思う残りの半分は、むしろそうなってきたときにこそ、

ブランドの価値規定やメッセージングなどクリエイティブ的なことの重要性も高まるという思い。

広義のコミュニケーションでDemand Creationができるか、というブランディングの

必要性はいっそう強く求められると思う。


例えば新しい機能性食品「ビタミンWタブレット」(←架空ですよ)のマーケテイングでは、

デリバリー最適化の前にそれの価値定義、ブランド設計、コミュニケーション設計が必要で、

その上で、最適なテクノロジーを用いたマーケティングが行われるわけだし。


もっとコモディティの飲料やシャンプーなどはより、クリエイティブと

コミュニケーション設計にこそ重点が置かれると思う。


Demandを創りだす人材と、こうしたデリバリー最適化の人材の合わせ技が

これからの組織かな、とこれまでも思ってきたし、湯川さんの講演を聞いて意を強くした次第。


魅力ある商品の生産+ロジスティクス最適化が、ビジネスには必要だし。

広告というよりビジネスそのものへのクリエイティビティだと感じました。

う~ん、たいへん(笑)。


さっそく買いました。


2-3年目のジュニアのメンバーに一般を知識と事例をつけさせるのにいいと思いました。


内容的には一般向けで、マーケテイング入門書といった書籍ですが、

成功マーケティング事例での、100以上もの事例で、頭の刺激とネタになります。

売れる21の法則/村山 涼一
¥1,575
Amazon.co.jp

●物語の法則」→機能をアピールせず、物語で消費者の共感を得る(例:オール電化のCM・NTTドコモのCM)
●「集中の法則」→付加価値を追加するのではなく、必要なモノだけに集中する(例:1000円カット・ユニクロ)
●「手間はぶきの法則」→手間をカットする商品は、確実にヒットする(例:洗濯乾燥機・自動食器洗い乾燥機)

といった感じで、21の法則が多くの事例とともに載っています。

黒烏龍茶、ニンテンドーDS、ファブリーズ、アマゾン、ミクシィ、ケータイ小説、

You Tube、男前豆腐、千の風になって、レクサス、iPod、ポッキー、メガマック、劇団四季、

トイザらス、マツモトキヨシ、ブックオフ、セブンイレブン、セカンドライフ、ヘルシア緑茶 など。


入社数年目のジュニアのメンバー参照する価値あると思います。

そのまま、しゃべると、とても素人ぽくなるのですが、この21の事例をいろいろ組み合わせて、

プランニングすれば、価値はあると思います。


ところで、中経出版やかんき出版の書籍はほんと、「見える化が面白いほどわかる本」とか

「営業戦略の立て方・活かし方」とか、実用、課題解決型で、機能的だと思ってます。

1秒以内でメッセージが伝わるし。

こちらのマーケテイングの方が興味あり(笑)


ヤフーバリューインサイト株式会社のメディア調査

ターゲット別に、情報メディア(マスメディアやWeb(検索、ブログ、動画共有、SNS、Q&A、企業サイト…)の

信用度、利用度、今後の利用意向を、ターゲット別にバブルチャートでポジショニングしたもの。

情報の基点と伝播設計のプランニング時の基礎資料として参照できる。

もう少し、男女年代別があるとうれしかったな。

それでも、10歳ごとの、動画共有サイトの重要度の違いや利用意向など参考になります。

サマリーとしては、

・TV、新聞は飽和状態

・ポータル、検索は欠かせないメディアへ

・動画共有サイト、Q&Aサイトの伸びが大きい

動画共有サイトの伸張は、直感的にわかりますが、

Q&Aサイトも信用度も利用度も上がってきているようですね。

<雑感>

面白いのは、10代でTV、新聞、雑誌、動画サイトなどの今後利用意向度が他年代に比べ高いこと。

特に新聞。20代、30代、40代などより、10代の方が今後利用意向がずっと高い。

調査対象が、15-19歳なので、受験対策の国語、小論文、時事ネタなどあるのだろうか。

まあ、若いのでなんでも、情報リテラシーもあるし、メディア問わず、情報摂取意欲が高いのでしょう。 

オトナは新聞読むのは日常のルーティンだからか、情報摂取に疲れているのか(笑)

20代、30代ではTVの今後利用意向も低く出ている。

こうした伝統的メディアと新興メディアを並べて聞く、利用意向度調査をすると、どうしても、

伝統メディアは低く出がちなきらいはあります。でも利用度や信用度はちゃんと出ていますね。

Q&Aサイトがすごくいい評価なのは、意外な感じしました。

Q&Aサイトでの信頼性の獲得は面白いテーマですね。

自分の疑問を、世の中に投げて、集合知を利用するのというのは、

私の関心あるクラウドソーシングにもあたりますので。

NHKの「トップランナー」のクリエイティブディレクター・高松聡さんの回を見ました。

高松聡さんのミッション達成の意識、自分とクライアントと世の人の想い合わせて、

いいコミュニケーションを創る(←作るより、創るだね)という広告観が聞けて良かったです。


宇宙への憧れ、自分で仕事を創る、難しいことを突破する、という根底のおもいが

聞けたのがとても良かったなぁ。高松聡さんの、TVよりも詳しい話はこちら にありますよ。

で、改めて、思ったのは、TVの力ですね。


広告、ネット関係の方々の高松さんの回のエントリー読んで、

熱くコミュニケーションデザインのことを書いているのを見て、自分でも実感しました。


「共時体験を作るのには、TVをうまく使うのがとても効果的で大切だ」


TVCMのバイイング効率とかTRP最適配分とか、そういうことではなくて、

ニュース性やコンテンツ力のあるものをTVの機能(番組本篇とTVCM)とで伝える。


それによって、

・ターゲット(今回だと広告関係者、ネット関係者など)


・良質なブランド体験(今回は高松聡さん)に対する、とってもいい、深い理解


共時体験を基にヒトに行動を起こさせる(1人よりも皆でやったり、話す方が楽しい!)


・いい共時体験は誰かに伝えたくなる(ターゲットがブランドのエバンジェリストに変身!)

ができると思いました。


TVは効率的な情報デリバリーと、その先(ネットなど)の情報伝播の基点と位置づける。

そんな仕掛けを含めた、広告・コミュニケーション設計と実施がますます重要だな。


もう少し敷衍すると、力のあるコンテンツを基点にする、というのが正しい言い方かもしれません。

オリジナル映像(Freedomはそうですね)やリアルイベント、フェス、などなどたくさんありえます。


TV視聴(新聞も)は低落傾向とか影響力の低下している…、これからはネットだ!と

なんだかムキになって、ネットの機能とかインタラクティブ性の賞賛、

取って代わるモノのようなことを言うのは、コミュニケーションデザインの上では無意味だと思っています。

業界拡大の点では、戦略的に言う意味はあるかもしれませんが。


もちろん、ネット基点のコミュニケーション設計も、向く業種、ブランドで非常にありだと思っています。

あるいは、コンテンツを自ら創り出し、コミュニケーション設計することも重要そうです。

だからこそ、全体設計をどうするか?ここがキモで知恵を絞らなくてはと自戒。


高松聡さんのような組み立ては一朝一夕に簡単にはできないし、今日時点では、

メディアを自由に使うことのムズカシサもあって、自分自身ももどかしさと

憧れとないまぜになっていることも、視聴後に感じました。


3/19(水)の自分のエントリークロスメディアネイティブを生み出す! も課題意識の

根っこは一緒です。こんな時代だから難しくもチャンスは大きいと思っています。

自由度は高まるし、チャンスは多い、集合知も使える時代だし。


来週は、中村勇吾さんがNHKの「プロフェッショナル」 に出るそうですがこちらも楽しみですね。

デクワス 、面白そうですね。


サイジニアのディスカバリー・エンジン、「デクワス」の採用が進む、

という記事が3/24(月)日経朝刊 に出ていた。


力技のサーチエンジンでもなく、類似性からのリコメンドエンジンでもなく、

情報の関係性を複雑系ネットワーク解析から、面白さ、直感、気持ちの点から、

出くわすことができるエンジンというもの。各社で採用が始まったいるという内容。


リコメンドエンジン系の話は、ちょっとの知識と経験はありますが、

どのエンジンがいい、どう優れてる、というのは、今は詳しい方にお任せして、


私が注目したのは、マーケティングとしても、いいなと思った次のような点です。


 「探すのではなくて、出くわす」というコンセプト規定

 サービスの規定ワード:「ディスカバリーエンジン」

 サイジニア社のマネジメントチーム


コンセプトの定義、エンジンをサーチではなく、ディスカバリーエンジン

耳目を引くワードにしている点など、テクノロジーのマーケティングですが

消費財マーケティングのように、B2BもB2Cも意識したチームのですね。


サイジニアと親会社であるイノベーションキッチン のチームは、

すごい人材のようですね。

アカデミックと三菱商事とソフトバンク系の人々のコラボで

力技の開発と、アイデアでいろいろ出てきそうな感じがします。


偶発的な出会いでのいいブランド体験はすごく気持ちを動かす、と私は考えています。

この偶発的な出会い(a chance encounter)をどう自然に用意するか、は

ブランドコミュニケーションでとても大切なことです。


こうしたエンジン系の話はすごく動きが早いですが、テクノロジーの点から

いいブランド体験をつくるデクワスは注目してます。