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感想メモ

読んだ本や、見たドラマ、映画などの感想メモ。内容を忘れないために…。

 

おいしいごはんが食べられますように

高瀬隼子 講談社 2022

 

STORY:

いつも周りから気を使ってもらえる芦川が気に入らない押尾は、芦川の彼氏らしい二谷に一緒に意地悪をしないか持ちかけて…

 

感想:

 何か思っていたのと違う…と思ったら、芥川賞受賞作品だった。

 

 そうか…そうだったか…といった感じ。

 

 実は1回借りて、途中まで読んで時間もないしで返却したんだった。そして、その時イマイチ乗れない気がしたんだった…と思い出した。

 

 そして、最初から最後までそんな感じが続いたので、私としてはやはりあんまり乗れない作品であった。

 

 タイトルと内容が全然合ってないような気もする。まあ、皮肉を込めたタイトルなんだろうけど、もっとほのぼのした話なのかと思うよね。

 

 二谷という男は、芦川と何となく付き合っているんだけど、芦川の手作りのものを食べながら、嫌悪感を覚えている。

 

 だったら、本人にそう言ったら?と思う。

 

 そういうことを言えず、自分の気持ちを押し殺しつつ、結婚するかものような感じの展開。

 

 終わりもその状態が解消されるわけでもなく終わるから、すごく後味も悪い。

 

 でも、芥川賞受賞なんだし、多分好きな方もたくさんいるんだろうな。

 

 私は芥川賞とは相性が悪い…。そのことをますます痛感させられた感じであった…。

 

三千円の使いかた (中公文庫)

原田ひ香 中公文庫 (2018)2021

 

STORY:

御厨家の4人の女性(祖母・母・姉・妹)がその経済的事情をそれぞれどう乗り越えるかを描いた作品。

 

感想:

 とても評判のよい作品で、ドラマ化もされていたような…。

 

 そんなわけで、文句なく面白く読むことができる。

 

 御厨(みくりや)家の美帆は就職して一人暮らしを始める。姉の真帆は結婚して子育てに奔走中。母の智子は病気になって熟年離婚のワードが頭をよぎる。祖母の琴子は自分が貯めたお金をどうするか考えつつ、もう一度自分の手で収入を得たいと思う。

 

 それぞれの人生の事情が描かれていて、面白い。女性って付き合ったり、結婚したりする男性の経済力の問題も大きいから、自分一人だけの問題でもないのよね。

 

 色々と自分の生活にも生かせるかも?な感じのお金や節約の知識も少し得られるようにも思う。

 

 一番面白かったのは、巻末の解説だったり。垣谷美雨さんの解説はものすごくいい! 多分文庫本にしかついていないと思うので、読んでいない方はぜひ読んでみても…。

 

連続テレビ小説 ブギウギ 完全版 ブルーレイ BOX1 [Blu-ray]

 NHKの朝ドラ。

 

 予告がやっているとき、もしかしてこのドラマ、苦手かも…と思った。つけまつげがすごくて、主人公が踊って歌っている姿にいまいち好きになれないかも…って思ってしまったのだ。

 

 でも、見始めてみたら、スズ子(趣里)の飾らない人柄にだんだん惹かれていって、気づいたらスズ子のことが好きになっていた。

 

 大阪のおばちゃんというか、大阪のギャグのセンスがすごいなと。

 

 でも、ものすごい苦労人というか、愛する人と次々に別れていて、それは悲しいことも多かったのではないかな…なんて思った。

 

 趣里の歌と踊りが素晴らしい。さすが両親の遺伝子を受け継いでいるのかなーなんて思ったりした。

 

 実在のスイングの女王、女優として活躍した笠置シヅ子をモデルとしたこの作品。史実と多少違うところはあったと思うけれど、時代に翻弄されながら、がんばって生きていくスズ子の生き方に感動した作品となった。

 

 スズ子は、梅丸歌劇団に入団し、歌と踊りを舞台で披露する道に入る。あまりパッとしなかったが、東京に出て、羽鳥善一(草彅剛)という作曲家と出会い、羽鳥の曲を歌い出したスズ子はスイングの女王として大活躍。

 

 しかし、太平洋戦争が始まり、ジャズやスイング、ブルースなどは適性音楽とされ、なかなか演奏する機会にも恵まれない。

 

 そんなとき出会った村山愛助(水上恒司)と恋仲になったスズ子。村山興行の御曹司である愛助とはなかなか結婚できなかったが、スズ子は妊娠。

 

 娘を生む前に愛助は病死してしまう。一人で娘を育てる決意をしたスズ子は、戦後、「東京ブギウギ」という大ヒット作に恵まれ、ブギの女王として活躍するが、若手の台頭もあって、一番良い時期に引退を決めるのだった。

 

 作曲家・羽鳥善一との関係、また羽鳥の奥さん・麻里(市川実和子)との関係がすごくよかった。

 

 そして、往年のライバルとなる茨田りつ子(菊地凛子)とのつかず離れずの関係も面白かった。

 

 特にりつ子の戦中のふるまいは、当時としては本当に勇気ある態度だったのでは?と思う。

 

 NHKだけにどの配役も素晴らしかったし、歌と踊りのショーの構成もすごくよかった。

 

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 オーケストラネタ、バイオリンネタ…ということで、楽しみに見たドラマであったが、ビミョーな仕上がりであった。

 

 まずこの間やっていた「リバーサル・オーケストラ」に設定が似ていた点が気になった。

 

 天才バイオリニストがトラウマから音楽から遠ざかり、なぜか同じく市役所に勤めている。せめて音楽から遠ざかって役所じゃない職種でもよかったんじゃないかとか思ってしまったり…。

 

 せっかくの芦田愛菜、西島秀俊の組み合わせなのに、なんだかもったいないなーというような感じかな。

 

 音楽は悪くなかったし、指揮者のお父さんはすごくいい感じだったし、弟役の子(大西利空)もかわいかったし、指揮者を目指す女の子(當真あみ)もよかったんだけどね。

 

 世界的な指揮者だった夏目俊平(西島秀俊)は、妻の志帆(石田ゆり子)に頼まれて、日本に住む子供たちの面倒を見るためにドイツから戻ってくる。

 

 娘の響(芦田愛菜)は父に反発しており、今回の帰国にもつれない態度を取る。

 

 俊平は地元のオーケストラの指揮者をお願いされるが、晴見フィルハーモニーはホールがなくなるとともに終了することになっていた。

 

 オケをなくしたくないメンバーたちは、何とかオケを残そうと奔走する。

 

 そして、響と父の関係の修復を願っている家族の思いは…。

 

 響が父に反発している理由がわかりにくい。そして、あっけなく和解みたいな感じも?だし、こんなにずっと楽器に触ってなくていきなりこんなに弾けるものなの?とかも思っちゃったりして…。

 

 そんなわけで話としてはビミョーではあった…。

 息子も中学生になって、もうドラえもんは卒業かな?とも思っていたのだけれど、音楽ネタみたいなので見たくなったようで、一緒に見に行ってきた。

 

 そして、息子の評価としては、去年の方が断然よかったらしく、不評のようだった。

 

 確かに楽器を習っていて楽器の習得がそんなに甘いものではないと知っている者に、この内容は結構安直だったかなーとも思わなくもない。

 

 私が子供時代に見たドラえもんの映画は本当に面白かったけれど、最近のドラえもんの映画でそこまでの感動に出会うことはない。やはり原作者・藤子先生の偉大さだったのかな…。それとも当時は子供だったから?

 

 でも、今見ても当時の作品はやっぱり面白いと思うから、やっぱり先生の偉大さかな…。

 

 今回ちょっと無理があると思ったのは、まず音楽をやる人たちはたくさんいるのにのび太(かなり演奏が下手)たちが選ばれる必然性があんまり感じられなかったことと、ドラえもんの道具を使うにせよ、音楽がこんなにすぐに上達するか?ということ。

 

 まずビギナーで始まったのに、すぐにアマチュアになり、アマチュアの次がプロ…そしてヴィルトゥオーゾなんだよね。

 

 まあ、秘密道具なんだし、終わりには「有効期限切れ」というカードが出てきていたから、急速に上達してその効能は長続きしないということなのかも…なんだけど。

 

 そして、息子に不評だったのは、バイオリンの描写にもあったみたい。弓が張りすぎでおかしいとか、黒いところを弾いているとか…。そこかい…。

 

 あとは、もっと秘密道具が活躍するかと思った…ということらしい。伏線とかは回収されていたとちょっと大人っぽいことも言っていた。

 

 あらすじはこんな感じ。

 

 音楽会のためにリコーダーの練習をするのび太(大原めぐみ)は、うまく吹くことができないでいる。ドラえもん(水田わさび)の道具の「あらかじめ日記」を使って「音楽がなくて楽しかった」という内容を書き込むと、地球上から音楽が消えてしまう。ドラえもんが気づいて事なきを得る。

 

 のび太たちは河原でリコーダーの練習をする。すると、言葉の通じない女の子のミッカ(平野莉亜菜)が現れ、一緒に歌ってくれる。

 

 その夜、謎の招待状を受け取ったのび太たちは学校の音楽室へ。音楽室はファーレの殿堂につながっており、ミッカとロボットのチャペック(菊池こころ)が待っていた。5人を音楽の達人と思ったミッカは、殿堂を音楽の力でよみがえらせてほしいと言う。

 

 ドラえもんの道具「音楽家ライセンス」「運命の赤い糸」を使って、自分たちが演奏する楽器を選ぶことになる。ジャイアン(木村昴)はチューバを、スネ夫(関智一)はバイオリンを、しずか(かかずゆみ)は打楽器(ボンゴ・マンドリン)を選ぶ。のび太が選んだのはなんとリコーダーだった。

 

 4人は音楽の力でどんどんエリアを復活させていく。

 

 一旦地球に戻り、夏休みの宿題を終わらせたのび太たちは、再び殿堂へ。

 

 ドラえもんの調子が悪くなり、それはムシーカ星を滅ぼしたノイズの仕業だということがわかる。ドラえもんを助けるために、ノイズを倒すために音楽の力が必要だ。

 

 みんなでドラえもんと地球を救うのだ!

 お正月の「正直不動産スペシャル」に引き続いて、「正直不動産2」が始まって、終了。

 

 前作の「正直不動産」の続編だけれど、とても面白い仕上がりにはなっていたかなとは思う。

 

 相変わらずの永瀬(山下智久)、月下(福原遥)のペア、そして、永瀬に反発しつつも何となくひかれている榎本(泉里香)とのからみや、相変わらずやり手の花澤(倉科カナ)とのバトルなどは前回同様楽しかった。

 

 新キャラとして登場したライバル・ミネルヴァ不動産の神木(ディーン・フジオカ)やZ世代でやる気があるんだかないんだかよくわからない十影(板垣瑞生)、やけにハイテンションな黒須(松田悟志)などが目についた。

 

 しかし、ミネルヴァ不動産がなぜそこまで登坂不動産を目の敵にするのかや、違法な販売を繰り返すのかなどが明らかにはなっていなくて、そこはもし次作があったらそこで描かれたりするのだろうか?

 

 永瀬と榎本の関係など、これから先も続いてもおかしくない展開ではあるのだが。

 

 それにしても、この間「あの花の咲く丘で、君とまた出会えたら。」にも福原遥が出ていたけれど、すごく持ち味が違った感じになっていた。私はこっちの福原遥の方が好きかな。

 

 続編、あるのだろうか?

【特集ドラマ】正直不動産スペシャル

 

 

窓ぎわのトットちゃん 新組版 (講談社文庫)

黒柳徹子 講談社文庫 (1981)1984

 

 今年、映画化もされていた「窓ぎわのトットちゃん」は、子供の頃に読んだ覚えがあった。

 

 さらに続編も出版されたというのも聞いていて、もう一度読んでみようと思って、図書館で借りてみた。

 

 子供の頃も、こんないい学校があったらなというような視点とか、戦争ってよくないなという視点で読んだような覚えはあったのだが、大人になってから読むと、また違った一面が見えてきたように思う。

 

 トットちゃんは小学校を退学になり、自由な学校・トモエ学園に転向する。そこは小林宗作先生が始めた学校で、非常にユニークな教育を行っていた。

 

 もちろんこのトモエ学園も素晴らしいなと思って読んだのだけれど、私がすごいと思ったのは、トットちゃんのお母さんである。

 

 私がトットちゃんのような子供の親だったら、このように大らかには育てられず、なんだか否定的になってしまったように思う。

 

 素晴らしいご両親に囲まれて、素敵な子供時代を過ごされたんだろうなと思った。

 

 もちろん時代が違うのもあるのかとは思うのだが。

 

 そして、戦争によりトモエ学園が焼けてしまい、もう一度自分の学校を作るという夢をかなえることなく亡くなってしまわれた小林先生のことを思うと、無念さがこみあげてくる。

 

 続編のほうも図書館で借りる予定になっているので、楽しみに待ちたいと思う。

 

続 窓ぎわのトットちゃん

 

 本当は「ゴジラ-1.0」を見たかったのだけれど、ちょうどよい時間がなかったりで、この映画を何となく見ることにした。

 

 予告編を見て気にはなっていたのよね。タイムリープ&特攻隊の映画ということで…。

 

 進路の決定を目前に控えている百合(福原遥)は、学校にも母にも、溺れている子を助けて亡くなった父のせいで貧乏なことにも、生活のすべてに不満を抱いていた。

 

 母(中嶋朋子)とけんかをして家を飛び出した百合は、防空壕の跡地で寝てしまう。起きると、そこは昭和20年6月の太平洋戦争末期の世界だった。

 

 偶然通りかかった彰(水上恒司)に助けられ、軍の指定食堂に連れて行かれた百合は、女将のツル(松坂慶子)に働かないかと声をかけられ、ツルの手伝いをすることに。

 

 勤労学生の千代(出口夏希)とともに、特攻に出撃する予定の彰、石丸(伊藤健太郎)、板倉(嶋﨑斗亜)、寺岡(上川周作)、加藤(小野塚勇人)らと関わっていくことになる。

 

 百合は令和時代を生きているので、戦争に負けることも、特攻が意味ないこともわかっていて、その感覚で物を言うので、時にまずいことになってしまう。

 

 百合がこの戦時中の言論統制のすごい時代でも、自分の考えを堂々と言えるということ、それ自体が私にはすごいと思った。

 

 というか、今までのちょっとかわいいイメージの福原遥ではなく、白目をむき出しにして、すごんでいく福原遥はすごいね…とちょっと感心した。

 

 まあ、突っ込みどころは結構あったようには思う。

 

 でもまあ、悪くない映画となっており、映画館を出るときには「感動した」と言っている声も聞こえた。

 

 私もそこまで泣けるとは思わなかったのだが、百合と彰の恋愛よりも、千代と石丸の別れのほうがなんだか泣けてしまった。

 

 千代ちゃん、控えめな演技だったけど、すごく胸を打たれる感じだったんだよね。

 

 原作は小説のようで、なんと続編も出ているらしい!

 

 確かに映画では、唐突に現代に帰ってきてしまい、この後も続くのかもなーとも思えるような部分もあったので、この先の百合の行方がわかるのは面白いのかも?

 

 いつか機会があったら小説版もどんな感じなのか読んでみたいような気もする。

 

↓原作

 

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 (スターツ出版文庫)

 

あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。 あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 (スターツ出版文庫)

 

 

作りたい女と食べたい女 [DVD]

 NHK夜ドラのシーズン2を見た。

 

 相変わらず料理がおいしそう。

 

 正直、同性カップルの話はそんなに興味があるわけではないので、私としてはそこの部分はなくてもいいかなーとも思うけど、もとの原作がそういう話なのだから、仕方ないのだろう。

 

 今回は、隣の部屋に引っ越してきた南雲(藤吉夏鈴)と、野本さん(比嘉愛未)の相談相手となる矢子(ともさかりえ)により、話が進んでいく。

 

 春日さん(西野恵未)は、実の家族と縁を切ろうかと思い出し、引っ越しを検討する。

 

 そして、南雲の指摘により、自分が野本さんのことが同性として好きであるということに気づき、二人の関係が進展する。

 

 この先も続いていくのかな? 原作とほぼ同じなのかな?とあらすじを見ていると思うのだけれど…。

 

 また続編ができたら見てしまうと思う。

 

作りたい女と食べたい女 コミック 1-5巻セット(KADOKAWA/AMW)

 

 

ゆるい生活 (朝日文庫)

群ようこ 朝日文庫 2018

 

 群ようこのエッセイ。

 

 ある日突然めまいに襲われ、友達の紹介で訪れた漢方内科に通うことになった体験を綴る。

 

 漢方内科では、漢方薬の処方とともにリンパマッサージをやってくれるのだが、これが激痛らしい。

 

 甘いものや水分を控え、根をつめないことなどを言われ、なるべく忠実に守ろうとするが、日ごろの習慣を急に変えるのは結構な忍耐力が必要のよう。

 

 それでも、がんばった甲斐があって、段々と症状が落ち着いていく。

 

 「この漢方内科がどこかは教えられません」と巻末に書いてあるんだけど、やっぱり知りたい。

 

 私も漢方内科に通っているんだけど、リンパマッサージはない。激痛がするというリンパマッサージ、どんな感じなんだろう?

 

 体がよくなるなら受けてみたい気がするなぁ…。

 

 あと同じ漢方を飲んだことがあるけれど、使い方も先生によっても違うような感じを受けた。

 

 もしどこにあるかを教えたら大繁盛しすぎてしまうだろうし、教えられないのかな。

 

 きっと名医は口コミでしか広まらないのだろうね…。