松山剛「君死にたもう流星群」3
前巻ではツンデレどころかツンツンで、この意固地娘、ホントに助けるの…? だった天才ヒロインがちょっぴりデレて可愛い。もはや、野生動物の餌付けを見ている感覚…デレデレになる日は来るのだろうか?
今回、キツい現実と直面する主人公だか、よくあるラノベ主人公のようにアーアーキコエナーイとならないところが素晴らしい。選択しなければならないことってあるよね。たとえその幸福が誰かの不幸の上に成り立つとしても。
萌えも交えながら、巨悪がレッドへリングだった?的なヒキもあり、全く展開が読めないのがすごい。あの娘の正体も含め、続刊に早くも期待大だ。
2019年2月の読書まとめ
あいかわらず冊数スロースターター。
活字系
2月読了15冊、怪談とラノベ多め。
健康状態を反映して歯周病の本も。
ウルトラ図解 歯周病
怪談五分間の恐怖 ひとり増えてる…
同 霊を呼ぶ本
奇譚百物語 死海
鬼滅の刃 しあわせの花
君死にたもう流星群 3
人外サーカス
世怪ノ奇録
脱・呪縛
「超」怖い話 亥
歯医者に行きたくない人のための自分でできるデンタルケア
物語 北欧神話 上・下
Re:ゼロから始める異世界生活 13・14
マンガ
2019年累計89冊読了。
感想書きたいが、追いつかない。
あなたに捧げる私のごはん
アリスたちの標本 1
アンダーニンジャ 1
伊集院隼人氏の平穏ならぬ日常 1
異世界のトイレで大をする。 1
伊藤潤二短編集
うらみちお兄さん 3
岡崎に捧ぐ 1
おしどり夫婦25年やっていますが私、こっそり離婚をたくらんでいます
夫の扶養から抜け出したい
鬼さんこちら! 1
怪人麗嬢 1
開田さんの怪談 2
かつて神だった獣たちへ 8・9
寄生獣リバーシ 2
休日のわるものさん 1
強制除霊師・斎 呪念の地
同・疫神
クソ編集にこんなことされました。(アンソロジー)
終末のワルキューレ 1・2
人生辞めかけた私がイラストレーターになるまで
心臓が止まった私と余命三カ月の祖父
ストーカー浄化団 1
蒼穹のアリアドネ 1-4
蒼竜の側用人 1
ゾンビ先生に噛まれたい 1
たかが黄昏れ 1
棚の上のなにか
ダルちゃん 1・2
DEAD TUBE 11
翔ばして!埼玉
流水さんの霊能修行記
剥製
破天荒息子としたたか娘の取扱説明書
拾い猫のモチャ
魔女集会で会いましょう(アンソロジー)
マッドキメラワールド 4
漫画家と税金~確定申告やってみた~基本編
蜜の島 4
MOGUMOGU 食べ歩きくま
ヤクザと極妻から聞いた話が面白すぎるんでマンガにしてみた
ROUTE END 7
霊能者ですがガンになりました
花沢健吾「アンダーニンジャ」1
戦後日本にも、忍者は存在していた……全国20万人ともいわれる忍者たち。その一人、雲隠一族の青年を主人公として物語は動き出す。
正直、前作「アイアムアヒーロー」でもそうだったように、話の本筋が一巻ではまだよくわからない。だけど、小学生のころの夢はくのいちだった私のこと、劇画調で忍者マンガとくれば俄然気持ちが盛り上がるのであった。
バジリスクなどに比べるとだいぶ現実よりの設定。とんでもない特殊能力などは出てこなそう(主人公の身体能力は高いが)。
グロシーンはちょっぴり、下宿でのまったりライフ(*)が中心となる本書だが、忍者の特殊技能もチラ見できるし、外国スパイとの対戦も予感させる続刊に期待大。しかし、主人公はフケているなあ。これで学校に潜入…大丈夫だろうか。少し心配だぞ。
(*)まるで高橋留美子「めぞん一刻」のようだと思った。酔いどれお色気お姉さんもいるし(響子さんはいないけど)。異論は認める。
エブリスタ・編「街角怪談 噂箱」
竹書房
エブリスタ発のホラー文庫も冊数を重ねるうち、記憶力の鈍い私でも、印象的な作品をものする何名かの著者の名前を覚えることができた。本書はそんな、選り抜きの著者らによる競演作である。
少し設定が無理めな作品もあったけれど、ホラー好きなら許容範囲内か。
私的に好みだったものを下記に。
ガラクタイチ/予約 オチは予想できてしまうものの、若さゆえの愚かしさと取り返しのつかなさが苦い余韻残す。
閼伽井尻/拍手 いかにもホントにありそうで、ぞくり。
東堂薫/交差点の話 青春のドキドキのち、ほろ苦い味わい。
同/女のいない店 人体からはなれたとたん、なぜこんなに気持ち悪くなるのだろう?●の●は。想いがそれぞれ違う場所に降り掛かっているのが面白い。
さたなきあ/何時ですか? オカルティック・テンションが素敵。じらしのテクニック。
宮部みゆき「昨日がなければ明日もない」
宮部みゆきはこんなにつまらなかっただろうか…それが、本書を読み終えた私の率直な気持ちだった。
思わずAmazonのレビューを見ると、『後味がよくない』という理由で★3つに評価しておられる方もあったが、たいていは★5つの満点である。レビューには『さすが宮部みゆき』『面白い』の文字が躍っている。
いやまて、本当にそうか???
実は、本書にとりあげられた事件(#1)や新キャラクター(#2)のいくつかは、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の鬼女(既婚女性)板、気団(既婚男性)板でパターン化しているそれ、そのもの(#3)なのだ。
アイディアに著作権はないのだし、事件もよくある事件だからかぶる…なんてこともあるのかもしれないが、とある宮部キャラが『目玉がどっかいっちゃった』(#4)と話したこと、一般的にはあまり使われない『カネコマ』(金に困っている人)などの用語を文中に見るにつれ、著者は5ちゃん(もしくはそのまとめ)見て、参考にしているのでは…なる疑惑が胸にふくらんでいった。
現実の事件をまんま参考にして著作をものされる作家など枚挙にいとまがないほどだし、〈5ちゃん発祥のネタにインスピレーションを得て何の問題が?〉と思われるかもしれない。問題はそこだ。その、5ちゃんの面白さを本書が超えてくれていないことなのだ(#5)。
まるで5ちゃんまとめブログを読まされているようで、肝心の主役たる杉本三郎が傍観者でしかなく、事件と事件を裏打ちするストーリーに魅力を感じることはできなかった(#5)。
アッと言わせる面白さ、ダイナミックなストーリーはどこにもなかった、少なくとも鬼女板まとめを始終見ている自分には。
もともと杉村シリーズは後味の悪いものが多いけれど、ここまでどっぷり5ちゃんねる風味だと食傷気味だ。だが、だからこそふだん5ちゃんなど触れておらず、〈鬼女板なにそれおいしいの〉な読者には、本書を面白く感じられるのかもしれない。鬼女板の面白さには、他人の不幸を蜜として味わう中毒性があるからだ(#6)。
本書には5ちゃんを超える、宮部テイストが見られなかった(薄かった)のがとても残念だった。
(#1)無数のログやまとめブログがあるので、興味のある方は セコケチ クレクレ キチママ カネコマ などのキーワードでネット検索推奨。
(#2)最終章のママなんて、『カネコマ』で『セコケチ』で『クレクレ』の典型キャラ。まさにテンプレート的な『キチママ』。
(#3)結婚式の式場で新郎と元カノが…なんて事件は、まんまそのものの出来事が鬼女まとめ系のブログにある。
(#4)常識はずれな他人の言動に対し、メダマドコーーーー!、メダマポーンなどと言う、鬼女板のネットスラング。
(#5)あくまで個人の感想。
(#6)むろんそれだけではなく、5ちゃんねるにはいわゆる【電車男】的な助け合いや、集合知もある。煽りや叩きもあるのでメンタルの弱い方にはオススメできない。5ちゃんには「娘の名前を【ももこ】にしたけど古臭いかな?」のようなスレッドもあり、ぜひ杉村探偵に読んでいただきたくなってしまう。



