読書日記PNU屋 -18ページ目

加藤一 編著「恐怖箱 怪書」



 書物にまつわる怖い話集。

 以前、黒木あるじの著者でも古書の得体の知れなさを訴える作品があったが、本書も古書店を舞台とする作品が目立ち、古本好きならゾッとすること請け合いの1冊だ。


歩き読み注意/歩きスマホでコレやってくれないかな〜などと、つい思ってしまう。


入り口のカレンダー/ゾッ。


赤本/そんなに頑張らなくても…!


オーディション/作者に何が起きたのだろう…。


あの部屋 奇譚ルポルタージュ/起きていることが恐ろしいのは言うまでもないが、それが取るに足らない日常と化していたことがとても怖い。


新品に近い古本/古書の知りたくなかった来歴が物悲しい。


私家版/それは、本当に終わったのだろうか…?

2019年11月の読書まとめ

 史上最高に出張した月だった。17出張13泊、最長5連泊。
 大荷物に本を忍ばせるのは困難で、たまに文庫を読む程度となった。今年は、研修医時代を除けば人生で一番本を読まなかった年かもしれない。

ブルーハート活字本 9冊。怪談と医学と、ほぼ仕事関連のみ。

うわさの怪談
奇譚百物語 獄門
恐怖箱 書怪
現代の怖イ噂 怪談 生き地獄
知って安心!不整脈パーフェクトコントロール
実話怪談 幽廓
心霊目撃談 現
葬儀と火葬のほんとうの話
皮膚科専門医が見た!ざんねんなスキンケア47
令和怪談 澤村有希の怪奇ホリック


イエローハートマンガ

青の祓魔師 24
明日のエサ キミだから 3
休日のわるものさん 2
現実逃避してたらボロボロになった話
サタノファニ 11
シカバナ 2
蒼穹のアリアドネ 7
DEAD Tube 13
通りがかりにワンポイントアドバイスしていくタイプのヤンキー 2
ナースゆつきの怪奇な日常
人形の国 05
廃墟のメシ 1
ブルータル 殺人警察官の告白 1
妖傀愚連隊 2

牛抱せん夏「実話怪談 幽郭」


 怪異の生々しさに定評ある著者の単著、2冊目。
 お気に入りを下記に。


こっちだよ/もし、声をかけられなかったら…と思うと恐ろしい。

蝶/切ない…こういう話に弱い私である。

くるくる/動物怪談にも弱い私である。

インターフォン/友人すごい…すごすぎ!

ひょっとこ/ちょっぴり男尊女卑だけどホッコリ??

川遊び/狐につままれたような…それでいて、物悲しい。

アパート/著者の実体験。ねっとりと不気味な読後感があとを引く。


p.s.『痴呆症』は『認知症』と表記した方が良いかも。

丸山政也「奇譚百物語 獄門」


 明日にも我が身に起きそうな、日常の陥穽を描く百物語集。シリーズではおなじみの海外怪談も見どころのひとつだ。


 私的お気に入りを下記に。


二 ジョン/ペット不可物件でもOKかも!

十 血圧計/現場でコレが起きたら相当困るな…。

二十一 レッド・チェア/怖カワイイ!!

二十五 山手線/シュールなビジュアルがユーモラス、かつ怖い。

三十二 稀覯本/ぜひ私にカラーアトラス法医学(金原出版)を手渡して頂きたく。

五十九 姑/ええ話や…。

七十 絆/これは怖い…昔流行ったH野K吾「秘密」的なホラー…。

八十 民謡踊り/医療従事者にとっては嫌な怪異だ。本人にとっては本望かもしれないけれど。

三雲央「心霊目撃談 現」


 面白かった。いわゆるインタビュー形式(現在の実話系怪談の大半がそうである)ではないため、出だしこそは取っつきづらさ(個人差あるかも)を感じたが、体験者の心情を細やかに写し取る作風が個性的で好もしい。


 ネタも見飽きたような話は少なく、新味のある話が多くて楽しい一冊だ。

 そして何より、カバーの著者紹介文が怖い。慢性的な体調不良とは何かの障りではないのだろうかと、ついつい考えてしまう。

 個人的に印象的だった話を下記に。


楽書き/狂気の覗く瞬間にゾクリ。


あやふや/このように、自分が信じられなくなる怪談こそが最も怖いのかもしれない。こんな目に遭うとお互い嫌になり、別れてしまうカップルも多そうだが、お二人は続いているようで何より。


臭い/タバコアレルギーで煙に触れるとカユくなる私にとっては、とても怖い話だ。


偽物/向こうの意図は何なのだろうか…。


まだおる/ビジュアルがショッキング!想いがはりついているのかも。


閾値/伊藤潤二にコミカライズしていただきたい儚い美女!!