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監督ブログ  wecker

「時空警察ヴェッカー」シリーズの原作・監督 畑澤和也の個人ブログです。
現在中国広東省で活動中

やっぱり…というか、「3月舞台中止」を発表?してからアクセス数が急降下しています。(/TДT)/

裏を返すと、それだけ「やるぞ」という発表を心待ちにしてくださっていた方が多かった…という事かもしれません(むやみにポジティブシンキング!)。


でもこのブログ(最近は特撮ブログですらない)はまだまだ続きます(たぶん)。今回記事のように、どーでもいい話ばかりになると思いますが(;^_^A



日本人のカラオケ好きは世界中で有名ですが(karaokeは数少ない日本発世界共通語!)中国でもカラオケは定番で…むしろパチンコ、パチスロ…や、それににあたるものがないのが不思議…。ゲーセンも海外資本以外、ほぼナイです。

ま、野球がない国だし(関係ない)ね。


中国のカラオケは、日本のキャバクラに近い…と言われる(日本のキャバクラをよく知らない)。

つまり、女の子とお酒を飲みながら歌う店が多い(そうでない店もあります)んです。

でも、「日本語で」歌える店がけっこうあるんですよ!さすが日本はカラオケ発祥の地!

女の子(笑)も日本語で歌える子も多い。


女の子と酒を飲む…こと自体は苦手な方なんですが(;^_^A日本語で歌える!そして話せる(カタコトですが)!…のがこんなに楽しいとは(笑)。


日本語を話せる子は日本のアニメが好きな子も多く、「ワンピース」「ナルト」が好き!という(世界中の)定番の答えから、慣れてくるとけっこうディープな作品も知ってたりします。


「一休さん」が国民的アニメ(どこの?)なのは前に書いたかもですが、「宇宙戦艦ヤマト」を知ってる(歌える)子がなぜか異常に多い(中国語で「宇宙戦艦大和号」と書きます)。

よりによってヤマトって…中国政府が聞いたら(観たら)ひっくり返るんじゃ…


いちばんびっくりしたのは(だから記事にした)「花の子ルンルン」をちゃんと日本語で完璧に歌える子がいる事。別にアニヲタではなく「子供の頃に観てて大好きだった」と。20代前半の女の子が子供のころって…と少し考えてしまった。


「花の子ルンルン」と言えば…荒木伸吾回顧展「瞳と魂」…行きたかったです!画集は(フランス人の)友人にお願いして買っておいてもらいました。


カラオケでよく歌う歌は何ですか?

畑澤定番は(知ってる人は知ってますね)「ビデオ戦士レザリオン(何で?は語り出すと長くなる)」。最近よく歌うのは大葉健二さんの「父よ…」と尾崎紀世彦さんの「星空の町を歩こう(「ギャバン」&「シャリバン」)、そしてサンライズ009の主題歌「誰がために」ですかね。成田賢さんや宮内タカユキさんがいちばん「合わせやすい」ようです。



普通?の歌では尾崎豊です(世代ですから)。得意(と言われる)のは「シェリー」かな?


一瞬ワレに帰ると中国人の女の子ばかりの中でオレは何を…?と思ったりもするんですが。



「また帰ってきたん会」参加のみなさん!「いつの日か帰りたい」会をやったら、またカラオケ行きましょうね!!

「京都太秦物語」という映画に、つい最近出会いました。

かの山田洋次監督のもと、京都立命館大学の学生たちが作った映画、だそうです。

同じころ畑澤和也監督のもと神戸芸術工科大学の学生たちが作った映画(笑)もありましたが…


僕は京都太秦に生まれ育った事もあり、いろいろシンクロする作品でした。

この映画に中国で出会ったのは何か天啓のようなものも感じます。


作品は(半分は京都立命館大学物語…という感じだけど)文字通り京都太秦大映通り商店街を舞台に、実在のおっちゃんやおばちゃんがそのまま出てきたりするセミドキュメンタリ作品です。


エグザイルの人がお笑い芸人を目指している…とかけっこう無理な配役もありつつ、山田洋次監督らしい(ここは東京葛飾区か?と思える)画が続出。


物語は大映通り商店街(実家がほんのすぐ近くにあった!)の中に実在するクリーニング店の娘さん(主人公)と豆腐屋の息子でお笑いを目指してるエグザイルの人とのラブストーリーです。

お笑いを目指しているが芽が出ない彼に「家業を継ぐべきだ」と主張する主人公。


約23年前に同じような事があったなぁ…と思いだす。僕はしばらく家業を継いでいて、途中、いきなり上京したのだけど。

歴史とか伝統とかそういう重苦しい空気が、あの街に住む人たちをあの街に縛り付けていた。僕はその息苦しさに耐えられず上京したのだ。


…という事も思い出す。

葛飾区風の(笑)の下町人情だけではない、京都ならではの重苦しさも描かれていたと思う。


その二人の間に突如、「東京から来た」違和感の塊が登場する。立命館大学の客員教授?で、彼は標準語で(この映画では登場人物はほとんどリアルな京都弁を話す)、主人公への愛を真剣に語る。叫ぶ。

みんなに「変人」扱いされ、しまいには主人公に「狂ってる」と言われてしまう。


僕はイタイ程、この彼に感情移入できた。

僕はもう既に「京都太秦の住人」ではなく、「東京から来た」違和感の塊の方なのだ。


物語のクライマックスは主人公にこの人が無理やり東京行の新幹線の切符を渡し、主人公が新幹線のホームに来るのか!?という展開。


しかもこの人は東京へ帰るばかりか、中国(!)に移り住むらしく、そこで主人公と暮らしたい!などと熱く語るのだ。


…ああ、だんだん他人事ではなくなってきた(笑)。


主人公も、この変人に何か強烈に惹かれていっている(はずだ。…そんな描写はない)


でもやはり、主人公は京都の重力に勝てなかった…というか、当たり前のようだが、主人公は彼を見送りにさえいかない。


クリーニング店の後継ぎをし、一生京都太秦で暮らしていく事を(嬉しそうに)決める主人公。

エグザイルの人もお笑い芸人になる事を諦めてダンサーに…いや豆腐屋の主人になるんだろう。


別にそれが悪い事ではない(でも、当然でもない)と思うけど…


山田洋次監督に寅さんなみのファンタジーを期待したのだけど…

寅さんなみに現実に引き戻された。

やっぱりこの作品は「京都太秦物語」なのだ。



かつて「東洋のハリウッド」と呼ばれ、映画撮影所が犇めき合っていた京都太秦。

この町が「映画の都」だった事はほとんど物語の中で語られないけど、僕はこの町に生まれ育った事を誇りに思う。

もう実家もないけど、何十年経っても、たとえ佇まいが変わってもここは僕の故郷なのだ。

この町の方が「違和感の塊」となった僕をもう受け入れてくれないとしても。




それにしても…哀しい映画だったなぁ…。








一部の方(;^_^Aはとても楽しみにしてくださっていた来年3月の「ヴェッカーχ」の舞台は中止になりました。

ぎりぎりまで粘ったのですが、現時点で決定していないと、どちらにしろ3月公演は不可能なので(T_T)


現在決定している事は来年3月に六行会ホールでアリスイン・プロジェクトの舞台は公演されるが「ヴェッカー」ではない、という事です。


もっと小さな小屋でも→公演規模を大きくしないとやる意味はない。

畑澤演出でなくても→それなら違う演目でもいい


…という事です。


力及ばず…無念です。楽しみにしてくださっていた方々(二人でも、三人でも)に、本当に申し訳ないです。

やはり常に近くにいないとパートナーはパートナーたり得ないのか?

という事も切実に思う今日この頃。


でも、考えれば、もともと舞台演出に対しては積極的でなかった僕が、「一度だけ」と思ってやってみたら意外にハマり、二度三度やらせてもらえた…という方に感謝すべきでしょう。


やってる時は本当にツラい毎日だったんですが…今思い返すと楽しかった事しか思い出せません。「ヴェッカー」は舞台というもっとも相応しい「舞台」を与えられて生き永らえるキャラクターになれた!…とも思ったんですが。


そもそも人に頼まれたから始めた事(舞台演出という仕事)がそうそう続く訳はないんです。


やっぱり俺はやりたい事をやらなきゃ。

でも、今の自分は本当に舞台演出をやりたいと思っていますよ。

今度こそ、巧くやってみせる自信もあった。構想も固まっていた。

当然やれると思っていた。


残念です。


その一方で、ようやく公開された映画版ヴェッカーを観て(結局本公開は観てないんですが)やっぱり「ヴェッカー」は映像なんだ、という思いも新たにしました。

今、10年来の構想を実現させるべく、具体的に動き始めました。

10年前と違っていろいろ出来る事も増えたし。今のこの環境でだから出来る事もある。


もう無理やり映画作ったり(してたくさんの方々に迷惑をかけた)、頼まれ仕方なく舞台演出始めたり…なんてことはしません。


俺はやっぱりやりたい事をやりたいし、観たいものを観たい。欲しいものが欲しい。



それを…俺のやりたい事、観たいもの、欲しいものに何人の人が共有してくれるか!?という事がエンタテインメントとしていちばん大事なんですが(;^_^A


でもエンタテインメントにおいてマーケティングリサーチは無意味なのも事実(参考にはなりますが)。

もはや自分を信じるしかないです。



俺はこれからもやりたい事をやります。作りたいものを作ります。

いつか、そんなに遠くない将来、お見せできると思いますよ!





東川篤哉という推理小説作家がいますね。

僕が紹介するまでもない、押しも押されぬ大人気作家。

「謎解きはディナーの後で」など映像化された作品も少なくない。

中国に買って帰った大量の文庫本の中に何冊か同氏の本があった。

半分以上は読んだと思う。


「もう誘拐ななんてしない!」が個人的にはいちばん面白かった。

これはテレビドラマ化されたのも観たけど、その時は東川原作作品?という気もしなかった。


知ってる人には言うまでもないけど、東川作品は何よりその文体が面白い。推理もトリックも特に目新しいものはない(と思う)けど、「もう誘拐なんてしない!」はこの俺が(!)読んでげらげら笑った程面白かった。


…ので、実はその映像化はとても難しい…と思う。

あのおかしな文体や掛け合いをナマの俳優(声優)がやると面白くない…のではないか。

実際「謎解きは…」も観たけど、桜井翔くんのドラマ、という印象しか残らなかった(結局1話しか観てないけど)。


あにはからんや、川口春名ちゃん主演という方に惹かれて観た(中国では殆どの日本のドラマをネットで観られる)「放課後はミステリとともに」…これは原作を少し読んで、あまりのでたらめさ(笑)に読むのを中止していた作品だった(そして他の本に夢中で続読してない)…が、存外に面白かった!


東川作品は深夜番組でこそ真価を発揮するのではないか!と確信。

原作のでたらめさをそのまま映像化してる。スゴい。


ガリレオ先生そっくりのもこみちクン(やっとはまり役をみつけたか?)もいいし、川口春名ちゃんが本当にイイ。「GTО」で渡さんが援助の血が騒いだのもわかる(笑)


ともすれば同局(bs‐iだけど)の「ケータイ刑事」に似てしまいがちだけど、川口春名ちゃん演じる探偵部副部長霧ヶ峰涼は歴代ケータイ刑事を遙かに凌駕している!…と思う。


謎解きとかミステリとかはけっこうどーでもいい(実際どーでもいい扱い)

川口春名ちゃん演じる霧ヶ峰涼の一生懸命な変人ぶりが大好きです。


涼という女の子…というと僕らは別の子を思い出しちゃうんだけど。


今は「黒の女教師」を観はじめてます。ちょっとずつ日本での流行とずれてる気がします(;^_^Aが。

ゴールデンでこんなドラマを平気でやれる時代になったんですねぇ…(テイストは殆どテレビ版「スケバン刑事」だと思う。あ、「スケバン刑事」もゴールデンだったか)


中国へ来ていちばんよかったのは、日本にいたらこんなに読まない日本の文庫本を、こんなに観ない

日本のドラマを…読んだり観たりするのがいちばん楽しい事かもしれません。